海外におけるミニマリストの発祥

・ ミニマリスト(minimalist)とは、英語の「minimal」からできた造語で、「最小限主義者」の意味。

・ 元々、美術・建築・音楽などの分野に、形態や色彩を突き詰めて必要最小限を目指す手法という意味の「ミニマリズム」という言葉があった。

・ 暮らしにおける最小限主義者を表す「ミニマリスト」という言葉は、海外では、2009年頃からインターネット上で使われ始めた。そのころ、アメリカで「ザ・ミニマリスツ(The Minimalists)」という2人組のミニマリスト提唱者が登場した。ザ・ミニマリスツとは、少ない所有物でより意義深く生活することを探求し、実践するユニット。

・ ザ・ミニマリスツは、大金を稼いで多くのものを買っても心が満たされない暮らしをしていた20代の頃に、ある幸せそうなミニマリストに出会い影響を受け、ミニマリストになることを決めた。ミニマリストであることの素晴らしさを世に伝えるために、ミニマリズムを提唱し続けている。つまり、以前から最小限の物を持って暮らす人は存在していたが、ザ・ミニマリスツが提唱し始めたことによって、ミニマリストという生き方が世に広がり始めた。

・ ザ・ミニマリスツが提唱するミニマリズムの定義とは、次の通り。

ミニマリズムとは、幸せと満足感と自由を見つけ出す目的で、人生において本当に大切なものだけにフォーカスするために、不必要な過剰物を取り除くためのツールである。

(引用元:アーキペラゴを探して|ウィトゲンシュタインは究極のミニマリストか

その背景にあるのは、次のような思想である。

モノを最優先にすると、視野が狭くなり本当の優先順位を見失ってしまう、という事です。
人生の目的を見失ってしまいます。
だから、余計なモノは放り出して、散らかったモノを片付けてみる事で、残った本当に大切なものに集中することができるかもしれません。
健康や、人間関係や、成長や、コミュニティなど。

(引用元:一橋を出てニートになりました|ミニマリストの定義と歴史を、冷静に調べてみた

こうしたミニマリズムを実践する人が、ミニマリストである。

・ ザ・ミニマリスツの思想は、書籍『minimalism 〜30歳からはじめるミニマル・ライフ』(2014年、フィルムアート社)にまとめられている。

日本でのミニマリストの浸透

・ 日本でミニマリストという言葉が使われ始めたのは2011年頃からとみられる。インターネット上での検索数が2011年頃から徐々に増え始め、2015年頃になると急増し、注目度が上昇した。

・ 2010年に日本で初めてのミニマリストとしてのブログ「earth in us. – 人生をシンプル&クリーンに調和させるミニマリストライフ」が始まり、それがヒットしたことで、日本でのミニマリストの認知が広まったと見られる。折しも、整理整頓法である「断捨離」の考え方が流行していた時期であったため、一般に浸透しやすかった。2015年の新語・流行語大賞にノミネートされた。

・ 現在では、最小限の暮らしを実践する多くのミニマリストたちが、その暮らしぶりをブログで発信している。テレビなどでもミニマリストが特集されることがあり、特に若い世代の間で話題となっている。ミニマリズムに関する書籍も多く出版されている。「earth in us.」のブログの内容も、書籍化されている。(『人生をシンプルに変えよう!』2011年、三笠書房)

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ミニマリストの暮らしぶり

・ ミニマリストは、持ち物を極限まで減らすため、旅行鞄1つに入るほどの物(すべての持ち物をもってどこへでも行ける)程度のものしか持たないと言われる。突き詰めると、自分で所有しなくても生きられるものは持たないという考え方。日々の食事は外食で済ませることで食器や調理器具も持たず、ビジネスホテルなどを転々とすることで住居すら所有しないという暮らしをするのが本来のミニマリストだと言われている。

・ しかし、そうした極限のミニマリスト生活はあまりにも極端であるため、一般的なミニマリストたちは、「自分にとっての必要最低限」を見極めて持ち物を少なくし、暮らしている。

・ ミニマリストの暮らしぶりの例:『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』の著者、佐々木典士氏
(出典:日テレNEWS24|部屋ガラーン…新時代の価値観ミニマリストよりまとめ)

‐仕事場の机には資料ひとつ置かない
‐居間にあるのは、机と椅子のみ
‐クローゼットには、同じトレーナー・シャツ・ジーパンが各3枚
‐風呂場には石鹸1つ
‐1人分の自炊ができる調理道具

・ ミニマリストであろうとする若者が増えていることについて、若者の消費行動に詳しい博報堂 若者研究所の原田曜平氏は、次のように述べている。

「(昔の)若者は見えを張って、身の丈以上の車、ブランド品を買って優越感を得ていた。
一方、若い人たちは買いたいという感覚ではなく、基本的には抑える方向で生きている。
別に無理しているわけではなく、それである程度満足。
持つことの価値が相対的に下がっている。」

(引用元:NHK|NHKニュース おはよう日本 驚き!“モノを持たない”暮らし

(参考)
一橋を出てニートになりました|ミニマリストの定義と歴史を、冷静に調べてみた
アーキペラゴを探して|ウィトゲンシュタインは究極のミニマリストか
Amazon|minimalism 〜30歳からはじめるミニマル・ライフ
Wikipedia|ミニマル
コトバンク|知恵蔵2015 ミニマリスト
断捨離 ブログ|ミニマリストの意味って!?
日テレNEWS24|部屋ガラーン…新時代の価値観ミニマリスト
NHK|NHKニュース おはよう日本 驚き!“モノを持たない”暮らし
mukyoyoどっとこむ|ミニマリスト生活がもたらす5つの弊害