虫ケア用品とは

・ 虫ケア用品とは、アース製薬株式会社における「殺虫剤」の新しい呼び名。2017年10月、同社のPR動画「『殺虫剤』から『虫ケア用品』へ」が公開され、「これまで『殺虫剤』と呼ばれていたカテゴリー名を変更し、『虫ケア用品』と呼ぶことに致しました」と発表された。アース製薬の公式webサイト上では、「虫ケア用品(殺虫剤)」と表記されている。アース製薬が商品のカテゴリー名を変更したことは11月下旬に各メディアによって報道され、11月28日に「虫ケア用品」がTwitterのトレンドとなった。

・ 「殺虫剤」から「虫ケア用品」へと名称を変更した理由は、製品の安全性をアピールするためだという。アース製薬によれば、「殺虫剤」という名称はこれまで、一部の消費者に対し「毒性が高そう」という印象を植えつけてきた。「この誤解によって、人々の虫対策やジカ熱、デング熱などへの感染症へのケアがおそろかになってしまうことを避けたい」という思いから、「人を守る」という商品の目的を伝えやすくするために「虫ケア用品」と呼称することを決めたという。

「虫ケア用品」と東京オリンピック

・ PR動画「『殺虫剤』から『虫ケア用品』へ」が公開された翌日、アース製薬は、2020年東京オリンピックのオフィシャルパートナー(家庭用殺虫剤、虫よけ、肥料、培養土及び除草剤)になったことを発表した。「2020の夏も、アースが守る。」をスローガンに、「虫が媒介する感染症の予防など衛生面での啓発活動」を推進するという。

・ 「虫が媒介する感染症」として知られているのは、蚊が媒介するジカウイルス感染症やデング熱である。ジカウイルス感染症は2015年に南米で大流行し、妊婦が感染すると胎児が脳の発達が止まってしまう小頭症を患う例が多数報告された。また、デング熱は2014年夏、都内で100人以上が感染したことで知られている。代々木公園(渋谷区)周辺で蚊に刺されたことが原因とみられ、同公園では蚊の駆除が行われた。東京オリンピックではさまざまな国の人が多く来訪することから、感染症への対策が重視されており、アース製薬が「殺虫剤」の呼び名を「虫ケア用品」に変更したことも、その一環であると考えられる。

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「虫ケア用品」への反応

・ Yahoo!ニュースで配信された「アース製薬、『殺虫剤』改め『虫ケア用品』に なぜ?」には、5日間で700件以上のコメントが寄せられた。「虫ケア用品」という新たな呼称に言及するコメントが多く、大半が「いまいちピンとこない」「虫をケアするみたい」など、違和感を表明する内容だった。

・ また、「危険性のあるものは、危険性を感じられる名前でいいと思う」「うっかり浴びたときに虫ケア製品だから大丈夫みたいな誤解に繋がる」など、「殺虫剤」を「虫ケア用品」と呼び変えるでことで起こりかねない問題を指摘する人もいた。アース製薬のPR動画によれば、同社の殺虫剤は「安全性を重視して作られて」おり、天然由来の成分を使っている製品もあるという。アース製薬は同業他社や関連企業にも、「虫ケア用品」という名称を使うよう呼びかけているが、浸透するかどうかは未知数である。

(参考)
アース製薬株式会社|東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会オフィシャルパートナーシップ契約を締結
YouTube|「殺虫剤」から「虫ケア用品」へ
厚生労働省|ジカウイルス感染症について
国立感染症研究所|ジカウイルス感染症とは
国立感染症研究所|代々木公園を中心とした都内のデング熱国内感染事例発生について
Yahoo!ニュース|アース製薬、「殺虫剤」改め「虫ケア用品」に なぜ?
日テレNEWS24|「殺虫剤」→「虫ケア用品」 アース製薬
化学工業日報|アース製薬 「殺虫剤の呼び方やめます」
ホウドウキョク|アース製薬が「殺虫剤」から「虫ケア用品」に変更…虫が元気になりそう?
Twitterトレンド速報|虫ケア用品