ネオ酒場とは

・ ネオ居酒屋とは、常連でなくても入れる開放的な居酒屋として近年若者や女性に支持されている居酒屋。ネオ大衆酒場、ネオ居酒屋とも呼ばれる。

・ 赤ちょうちんをぶら下げた昔ながらの大衆酒場には、のれんの先の店内の雰囲気は外から見えず、客は常連やサラリーマン中心で、女性や一見の客にとっては入りにくいというイメージがある。しかし近年流行しているネオ酒場は、従来の大衆酒場のノスタルジックな雰囲気、焼き鳥や串揚げなどの定番料理、良心的な価格、気軽さはそのままに、ガラス張りなどで開放的な雰囲気にしたり、明るく清潔感のある店内にしたりして、女性や若者、初めての客にも入りやすいよう工夫がされている。なかには、ファミリー層や年配まで幅広い年齢層から支持されているネオ酒場もある。

・ フードビジネス関連のニュースサイト「フードスタジアム」編集長で、ネオ酒場について研究する佐藤こうぞう氏は、ネオ酒場の定義について以下のように解説している。

ネオ酒場には明確な定義はないとしつつも「以前からの大衆酒場の価値を残しつつ、現代風に刷新していること」と佐藤氏は話す。例えば(1)開放的で入りやすい(2)定番以外の新メニューの開発(3)女性比率の高さ(4)清潔かつレトロ感――などを共通点に挙げる。

(引用元:日本経済新聞|広がる「ネオ酒場」 客同士が交流、開放感が若者魅了

(ネオ居酒屋にあるのは)“居酒屋スピリッツ”への原点回帰ともいうべき「ネオ居酒屋」志向である。居酒屋スピリッツとは、「目の前のお客さんを楽しませる」「できるだけ個性的なメニュー、ドリンクを取り入れ、店主の個性、オリジナリティを極める」ということ。

(引用元:FOOD STADIUM|空洞化する「居酒屋業態」と「ネオ居酒屋」の可能性

・ 佐藤氏によると、東日本大震災以降人とのつながりを求める人が増え、店員や隣り合わせた客との交流が生まれやすい酒場の人気が高まってきた。実際、酒場では相席が当たり前で、初対面同士でも自然と交流が生まれる雰囲気がある。また佐藤氏は、今の若者は、昭和という未知の世界の体験、狭い店内での人との交流といった、付加価値のついた体験ができる場としてもネオ酒場を楽しんでいると解説。さらに、子ども歓迎、完全禁煙、電源・Wi-Fi完備の居酒屋も登場していることから、ネオ酒場はファミレスと近いポジションにあると分析している。

ネオ酒場の展開例

・ 串カツ田中

ネオ酒場は大手チェーンにも広がりを見せており、その代表例が串カツ田中。大阪出身の社長が2008年に創業した、大阪名物串カツをメインにした居酒屋である。2016年7月時点で、フランチャイズを含め約120店舗にまで拡大し、2016年9月には東証マザーズに上場予定。

「ソースの二度漬け禁止」をうたい文句にした串カツを看板メニューとして、酒とともにさまざまな大阪名物グルメを提供する。間口は広く、前面はすべてガラス張り。店内の様子が分かり誰でも入りやすい雰囲気を演出しているほか、老若男女来店できる商品・サービスを提供している。

・ 恵比寿横丁

恵比寿横丁は、恵比寿駅東口の近くで公設市場の跡地を改装して作られた横丁。20軒ほどの大衆酒場が軒を連ね、ネオ酒場の代表的なスポットの一つと言われる。来店層は20~30代の若者が中心で、女性だけで来店するグループもある。

・ 宝酒造・ネオ酒場サワー(塩レモン、クリアトマト)

宝酒造が製造販売するネオ酒場サワーは、ネオ酒場の流行を商機にした例。全国に広がるネオ酒場で出される個性的なサワーを、家でも楽しめるように開発された商品。宝酒造の調査によると、日常的に缶チューハイを飲む若年層の6割近くがネオ酒場という言葉を知っており、約4割は好んでネオ酒場に行っている。宝酒造は、今後もネオ酒場は広がると見ている。

近年、昔ながらの大衆酒場を現代風にアレンジした、“ネオ酒場”と呼ばれる新しい酒場業態が、 若年層を中心に全国で人気を集めています。こだわりの料理とお酒が楽しめ、気軽に入れる明るい雰囲気が特徴で、それぞれのお店で作られているオリジナルの新名物サワー(チューハイ)が話題となっています。当社ではこのネオ酒場で親しまれている新名物サワーに着目し、当社独自の新しいチューハイを開発しました。

(引用元:共同通信PRワイヤー|宝酒造 話題の「ネオ酒場」で人気の新名物サワーの味わいを追求したチューハイ タカラ「ネオ酒場サワー」新発売

(参考)
日本経済新聞|広がる「ネオ酒場」 客同士が交流、開放感が若者魅了
共同通信PRワイヤー|宝酒造 話題の「ネオ酒場」で人気の新名物サワーの味わいを追求したチューハイ タカラ「ネオ酒場サワー」新発売
東洋経済ONLINE|「串カツ田中」創業7年で上場する酒場の正体
FOOD STADIUM|空洞化する「居酒屋業態」と「ネオ居酒屋」の可能性
日経トレンディネット|肉汁餃子! 串カツ! 「ネオ大衆酒場」が住宅街で急増するワケ
FOOD STADIUM|ベアードビール出身の鳴岡哲哉氏が拓く“酒場新世紀”。「タヰヨウ酒場」が5月17日、西小山にオープン
FOOD STADIUM|「ネオ大衆酒場」業態のチェーン化に注目!