『わたしを離さないで』とは

・ 『わたしを離さないで』(早川書房、2008年)とは、日系英国人作家カズオ・イシグロ氏による長編小説。2017年10月5日、イシグロ氏がノーベル文学賞を受賞したことが発表されると、『わたしを離さないで』『日の名残り』(早川書房、2001年)などの代表作が再注目された。特に『わたしを離さないで』は2016年にTBSテレビがドラマ化しており、日本での知名度があるため、2017年10月5日から6日にかけて、「#わたしを離さないで」はTwitter上で複数回トレンドに入った。

・ イシグロ氏は、格調高い文章が本国・英国で高く評価され、権威ある文学賞・ブッカー賞を授与されているほか、日本でも従来から人気がある。日本語訳は、ほぼ早川書房から出版されており、NHKニュースによると、早川書房によるイシグロ作品の発行部数はこれまでで約100万部。うち、『わたしを離さないで』が約43万部、『日の名残り』は約15万部にのぼる。ノーベル文学賞受賞が発表されて以来、イシグロ氏の作品は各書店で爆発的に売れており、早川書房は合計で20万部の増刷を決定した。

映像化された『わたしを離さないで』

・ TBSテレビのドラマ『わたしを離さないで』が放送されたのは2016年1月~3月、金曜22時。主演は綾瀬はるか氏、三浦春馬氏、水川あさみ氏。豪華キャストや衝撃的なストーリーが注目されたものの、小学館のニュースサイト「NEWSポストセブン」によれば、第1話~第4話の平均視聴率は6.8%と低調。その理由を、テレビに詳しいコラムニスト・木村隆志氏はこう分析した。

仕事疲れがたまり、癒しを求める視聴者が多い金曜の夜と、「臓器提供」「クローン」という重く暗すぎる題材のミスマッチ感は否めません。放送前の時点で「このドラマは共感できない」と心のシャッターを下ろしてしまった。あるいは、1話冒頭の臓器移植手術や人体焼却シーンに拒絶反応を起こした人は多かったのではないでしょうか。

(引用元:NEWSポストセブン|ドラマ『わたしを離さないで』 豪華布陣も最低視聴率の理由

・ 『わたしを離さないで』は2010年、米国のマーク・ロマネク監督によって映画化された。日本での公開は2011年。ロマネク監督はイシグロ氏の大ファンで、『わたしを離さないで』の原作を読んだときは号泣したという。監督は「主人公がいかに優雅に悲しい運命を受け入れるか、その威厳ある姿勢が美しい」と話し、主役の女性を演じたキャリー・マリガン氏の演技を「幽玄」と讃えた。

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テレビドラマ版『わたしを離さないで』の感想

・ イシグロ氏がノーベル文学賞を受賞したニュースが報じられると、多くの人がイシグロ氏の作品についてインターネット上で語りはじめた。特に、2016年に放送されたドラマ『わたしを離さないで』の感想を述べる人が目立った。

・ Yahoo!ニュースには、「作品としてとても見ごたえのある良いドラマだった」「重いテーマだったが、良いドラマ」と、テレビドラマ版『わたしを離さないで』を高く評価するコメントが相次いで寄せられた。「あまりにも救いがない」「重い」などの理由で視聴率は低かったものの、「若い人にみていただきたい」「改めて評価されることを期待」と、再放送を希望する人も少なくなかった。なお、イシグロ氏のノーベル文学賞受賞を受け、2017年10月14日・15日、11月25日に「スカパー!」での再放送が決まっている。

(参考)
TBSテレビ|金曜ドラマ『わたしを離さないで』
The Guardian|Kazuo Ishiguro wins the Nobel prize in literature 2017
コトバンク|カズオ イシグロ
コトバンク|ブッカー賞
J-CASTニュース|イシグロさん受賞する→SF・ミステリが売れる!? 「早川書房」注目でツイッターお祭り騒ぎ
Twitterトレンド速報|#わたしを離さないで
朝日新聞デジタル|カズオ・イシグロさんの著書を増刷 早川書房が20万部
NHKニュース|ノーベル文学賞 イシグロ氏の作品 出版社に注文殺到
産経ニュース|ドラマ版「わたしを離さないで」、スカパーが再放送を急遽決定
NEWSポストセブン|ドラマ『わたしを離さないで』 豪華布陣も最低視聴率の理由
シネマトゥデイ|わたしを離さないで
映画.com|マーク・ロマネク監督が描く、日本の美意識を散りばめた幽玄な世界
Yahoo!ニュース|ツイッターでは再放送希望 綾瀬はるかさん主演「わたしを離さないで」文学賞カズオ・イシグロ氏代表作