お盆玉とは

・ お盆玉とは、夏休みやお盆休みに、祖父母が孫に渡したり、大人が久しぶりに会う親戚の子どもに渡したりする小遣いのこと。お盆に、孫から見た親世代が孫を連れて実家に帰省する際に渡されることが多い。親世代が祖父母世代に、日ごろの感謝をこめて渡す場合もある。

・ お盆玉は、江戸時代の山形県一部地域で発祥したと言われている。当時、お盆になると、奉公先の主人が奉公人に衣服や下駄などの「お盆小遣い」を渡し、普段の働きを労うという風習があった。それが、昭和初期に子どもに小遣いを渡す習わしに変わったが、全国的な習慣ではなかった。

・ 近年、お盆玉が新たな夏の習慣として注目され始めている。そのトレンドを作ったのが、紙製品の製造販売を手掛け、祝儀袋やレター用紙、封筒などを扱うマルアイ(本社・山梨県)という企業。お盆玉という言葉はマルアイが作った造語で、商標登録もされている。マルアイは古くからあるお盆玉の慣習を新たな夏のトレンドにしようと、2010年に、金魚やかき氷など夏の風物詩をデザインしたポチ袋をお盆玉袋として販売し始めた。マルアイや他のメーカーによるお盆玉袋は、雑貨店等で購入が可能。

・ 日本郵便も2014年7月にお盆玉を入れるためのポチ袋の販売を開始した。日本郵便によれば、2015年のお盆玉袋の売上は前年を上回り、2016年も昨年を上回る売上が予想されている。

お盆玉が登場した背景

・ マルアイによると、お盆玉という名称が無かった時代にも、少額とはいえお盆休みに祖父母が孫に小遣いを渡す機会は存在していたはずであり、その機会をお盆玉という新たな習慣にすることで、より小遣いを渡しやすい形にしたいという狙いがある。特に田舎の実家では、孫に会えるのは正月とお盆休みくらいなので、小遣いを渡すきっかけとして活用されることを見込んでいる。

・ また、マルアイはお盆玉を新たなコミュニケーション手段としても普及させたい考え。お盆休みは、祖父母から孫までの三世代だけでなく、親戚が一同に集まる機会でもある。同社は、お盆玉はそうした場を盛り上げる手段としても役立てられるものだと見ている。

・ 近年お盆玉のトレンドが生み出された背景には、夏には正月やクリスマスのような季節商戦がないという事情がある。お盆玉は、違う季節の定番を夏にも当てはめることで、新たな需要を掘り起こし収益源とするための商品の一つ。お盆玉の他には、夏おせち、夏の恵方巻というものもある。

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お盆玉をめぐる賛否

・ お盆玉に賛成する意見は、例えば次のようなもの。

『最近は孫が遊びに来てくれんようになったから、お盆玉をあげて毎年夏には必ず来てもらえるようにしたい。私はお盆玉の普及に賛成です』(61歳女性/専業主婦)
(中略)
『別にお盆玉がなくても毎年お小遣いあげてたけど、きちんとお盆玉が定着してくれれば向こうも遠慮せずに受け取ってくれる。だから普及してほしい』(42歳男性/自営業)

(引用元:パピマミ|ジワジワ定着してる? 夏のお小遣い「お盆玉」の普及に対する賛否の声

・ 一方、お盆玉によって祖父母世代の出費は確実に増える。お盆玉の相場はお年玉の7~8割と言われ、お年玉より負担は少ない。しかし、お年玉とお盆玉の両方を渡すとなると出費は2倍弱になるため、それを懸念する祖父母世代の声は多い。

「お正月とお盆に遊びにくる孫の顔を見るのが楽しみだったのですが、去年ぐらいから孫との時間を心から楽しめなくてね。昨夏、孫の『お盆玉ちょうだい』って言葉が頭に残っていて……。孫に会うにも、お金が必要な時代なんですかね」

(60代男性の意見)
(引用元:NEWSポストセブン|夏休み「お盆玉」の憂うつ 「孫に会うのにカネ必要…」

『子どもたちにお金をあげるのはやぶさかではないけども、正直年金暮らしの私たちにはツラい。お年玉だけで勘弁してもらえないだろうか』(67歳男性/無職)

(引用元:パピマミ|ジワジワ定着してる? 夏のお小遣い「お盆玉」の普及に対する賛否の声

(参考)
MARUAI|お盆玉
NEWSポストセブン|夏休み「お盆玉」の憂うつ 「孫に会うのにカネ必要…」
日本郵政グループ|~お子様やお孫様へ夏におくる「お盆玉」はいかかですか~「お盆玉袋」を新発売
毎日新聞|季節商戦 夏の需要掘り起こせ 夏おせちやお盆玉袋…
YOMIURI ONLINE|「普及しないで!」 真夏の“罪作り”な新風物詩
Jタウンネット|「できれば広まってほしくない…」と大人がぼやく「お盆玉」、実は東北発祥だった?
パピマミ|ジワジワ定着してる? 夏のお小遣い「お盆玉」の普及に対する賛否の声