お坊さん便のサービス内容

・ お坊さん便のサービスは、2013年5月に開始された。四十九日や一周忌、お盆などの法要のために、一律35,000円で僧侶を手配することができる(葬式は55,000円から、戒名授与は20,000円から。追加料金なし)。みんれびの専用フリーダイヤルかインターネットの申込フォームで予約するだけで僧侶の手配は完了し、当日僧侶が派遣されるのを待つ。支払いは、当日僧侶に直接現金を支払うか、僧侶の指定する口座へ銀行振り込みにて支払う。僧侶の派遣先は、全国47都道府県に対応している。

・ 運営会社であるみんれびは、2009年創業のベンチャー。お坊さん便のサービスは、核家族化が進み、寺院離れが進んだ現代社会に即したサービスとして始まったもの。サービス導入の背景には、以下のような声があった。

・お布施をいくら包めばいいか分からず不安がある
・菩提寺があるが、距離が遠くて依頼出来ない
・寺院、僧侶との付き合いがほとんど無く、依頼の仕方が分からない

(引用元:株式会社みんれび|葬祭分野における活動

お坊さん便をめぐる議論

・ 2015年12月8日、みんれびはお坊さん便をAmazonマーケットプレイスに出品した。Aamzonで購入できるのは、あらかじめ日程を決められる法事法要のチケット。価格は35,000円から。Amazonでの出品後、販売数は急増し、2015年の販売数はサービス開始直後の1年間に比べ7倍に増えた。
→ Amazon|[お坊さん便] 法事法要手配チケット (移動なし)

・ Amazonでの販売が始まるやいなや賛否両論が巻き起こった。明瞭な価格体系と発注の手軽さを好意的に受け止める声がある一方で、お経を商品化するのはありがたみに欠けるといった市民からの批判に加え、仏教界からは強い反対論があがっている。全日本仏教会が理事長談話を発表し、次のようにコメントしている。

お布施は、サービスの対価ではありません。同様に、「戒名」「法名」も商品ではないのです。
申し上げるまでもなく、お布施は、慈悲の心をもって他人に財施などを施すことで「六波羅蜜(ろくはらみつ)」といわれる修行の一つです。なぜ修行なのかというと、見返りを求めない、そういう心を持たないものだからであります。
今回の「Amazonのお坊さん便 僧侶手配サービス」の販売は、まさしく宗教行為をサービスとして商品にしているものであり、およそ諸外国の宗教事情をみても、このようなことを許している国はありません。

(引用元:公益財団法人全日本仏教会|「Amazonのお坊さん便 僧侶手配サービス」について理事長談話

・ 仏教会が反対する背景には、宗教法人の税制優遇があるとされる。従来、お布施は喜捨(寄付)とみなされるため基本的に非課税であり、宗教施設も不動産取得税、固定資産税がかからない。しかし、お坊さん便によりお布施がサービスの対価であるとされると、こうした税制優遇の根拠が揺らぎかねないという仏教会の懸念がある。

・ 賛否両論の声に対し、みんれびの副社長兼COO秋田将志氏は、次のように話している。

「経済的に苦しい僧侶が多いと肌で感じており、利用者のニーズも高い。仏教界とは共存共栄していきたい」

(引用元:朝日新聞DIGITAL|お坊さんネット手配「中止を」 アマゾンに仏教会要請へ

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お坊さん便をめぐる意見

・ 利用者からの肯定的意見

「妻の一周忌で利用しました。初めて会った僧侶が妻を供養してくれたことに違和感はありませんでした。地方出身者で菩提寺がない、お坊さんとの個人的な付き合いもない人には、利用価値はあると思いました」

(引用元:NEWSポストセブン|アマゾンが始めた「お坊さん便」 そのシステムと利用者の感想

「お経は聞いても意味が分からないし、しっかり供養してくれたら誰に頼んでも大差ない。友達にもすすめたい」

(引用元:朝日新聞DIGITAL|お坊さんネット手配「中止を」 アマゾンに仏教会要請へ

・ 僧侶からの肯定的意見

「葬儀が簡素化し、経済的に苦しい寺も少なくない。敵対するよりも、サービスを活用して多くの人に接し、一般の人に開かれた寺にする好機」

(引用元:産経ニュース|アマゾンの「お坊さん便」に波紋 宗教行為の商品化VS開かれた寺

(もともと仏教界にある仕組みとして)「依頼者が『お経をあげてほしい』と寺に問い合わせると、支所長のいる寺を紹介されます。そこに連絡すると、あらためて住んでいる地域や宗派を聞かれ、お坊さんを紹介してもらえるという仕組みです。このシステムだけを見ると、仲介者を通じて僧侶を派遣するアマゾンと、かなり似ていると思います」

(引用元:Business Journal|ベンツ乗り回すお坊さん、お布施不明瞭…アマゾンのお坊さん便に全日本仏教会が中止要請

・ 僧侶からの懸念の声

派遣されて来る僧侶が本当に信頼できる僧侶なのか? もし問題があった場合、誰が責任を取るのか? そのあたりが、アマゾンの『お坊さん便』では曖昧です。

(引用元:同上)

(参考)
お坊さん便
株式会社みんれび|葬祭分野における活動
Amazon|[お坊さん便] 法事法要手配チケット (移動なし)
NEWSポストセブン|アマゾンが始めた「お坊さん便」 そのシステムと利用者の感想
朝日新聞DIGITAL|お坊さんネット手配「中止を」 アマゾンに仏教会要請へ
産経ニュース|アマゾンの「お坊さん便」に波紋 宗教行為の商品化VS開かれた寺
日経ビジネスONLINE|仏教会騒然のアマゾン「お坊さん便」現役僧侶6人、覆面座談会で語った本音
Business Journal|ベンツ乗り回すお坊さん、お布施不明瞭…アマゾンのお坊さん便に全日本仏教会が中止要請
公益財団法人全日本仏教会|「Amazonのお坊さん便 僧侶手配サービス」について理事長談話
Daily News Online|Amazonお坊さん便に中止要請…“お布施の明朗化”が猛反対されるワケ