ポジショントークとは

・ ポジショントーク(position talk)とは、「公平性に欠け、自分にとって都合のよい発言」を意味する和製英語。元は金融用語だが、日常用語としても使われるようになりつつある。

・ ポジショントークの「ポジション」とは、株式などの金融商品を売買する際、決済して利益を確定する前の残高を意味する。しかし、日常用語としてポジショントークという言葉が使われるようになると、ポジションは「立場」という意味に解釈されはじめた。そして、現在では「自分にとって都合のよい発言」を批判するときに「それはただのポジショントークである」というように使われることが多い。

金融界でのポジショントーク

・ 上述したように、ポジショントークとは元来、金融用語である。株式や外貨などを取引きして利益を出そうとする際、株式や外貨などの売買は金融アナリストの発言やうわさなどによって影響を受ける。そのため、証券会社や投資家は、自分が保有しているポジションの利益が増すことを意図して発言をすることがある。これが本来のポジショントークである。

・ ポジショントークの例としては、Aさんが自分の持ち株の価値を高めるために、「この株はこれから値上がりする。いま買ったほうがよい」などと発言する。この発言を信じた人たちがその株を購入すれば、株の価値は上がり、上がったところでAさんが株を売却すれば利益を上げることができる。

・ また、たとえばBさんが株を安く買いたいと思い、その株式について「会社の経営が悪化している。これから価値が下がるだろう」などと発言すれば、それを信じた人たちが株を売り、実際に株価が下がる。そこでBさんが株を購入すれば、それまでより安く株を入手できるのである。

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日常用語としてのポジショントーク

・ 一方、日常用語として使われるようになったポジショントークの意味は、「一貫性がなく、状況に応じて変わる発言」である。具体的には、Cさんが自転車に乗っているとき、「歩行者は邪魔だ。歩道の脇に寄って自転車を通してくれればよいのに」と悪態をつくにもかかわらず、Cさんが歩行者になったときに「自転車は邪魔だ。歩道は歩行者が優先なのだから、車道を走ればよいのに」と話すなら、そのときどきの立場によって意見を変えるため、Cさんの発言はポジショントークだといえる。

・ また、インターネット上では、「自分の立場に固執し、ほかの立場の人のことを考えない」人を批判する際に「ポジショントーク」という言葉を使う事例が増えている。たとえば「自分の年金が減ってしまうから現役世代の保険料を上げるべきだ」と主張する老人や、「保険料が上がると生活が苦しくなるから現在の年金支給額を減らすべきだ」と主張する若者の言説は、他者の立場を一切考慮しないとしてポジショントークだと批判されることがある。

・ このように、ポジショントークという言葉はさまざまな意味で使用されているが、当人にとって都合のよい発言を批判する文脈で使われる点が共通している。しかし、自分にとって不利益な発言を控え、自分の利益につながる発言をすることは人間にとって自然であり、ポジショントークをするのは当然だという考えもある。そのため、ポジショントークという言葉は慎重に扱わなければならない。

(参考)
ダイヤモンド・オンライン|それって、都合良すぎない?――ポジショントーク
iFinance|ポジショントーク
コトバンク|ポジショントーク
PHP Pnline 衆知|厄介な「ポジション・トーク」を避けるには?
フィリップ証券|ポジショントーク
フィリップ証券|ポジション
FX Works|ポジショントーク
FXちゃお| FXや株の「ポジトーク、ポジショントーク」とは?