シェアリングシティとは

・ シェアリングシティとは、少子高齢化や介護問題、空き家・空き店舗の増加、働き口が少ないこと、子育て環境の不足など地域が抱えるさまざまな課題を、シェアリングエコノミーの活用によって解決しようと取り組む自治体のことである。

・ シェアリングシティの取り組みにおいて核となるシェアリングエコノミーとは、余っている人、物、場所といった遊休資産を、主にインターネットを介して個人間で共有・交換する(シェアする)ことによって成り立つ経済の仕組みのこと。

・ シェアリングシティは、自治体とシェアリングエコノミーの事業者が連携して上記のような遊休資産を活用し、地域共助によって持続可能な社会をつくるという考え方である。既存の公共サービスだけでは地域課題のすべてを解決するには不十分であることから、このシェアリングシティの概念が注目を集めている。

・ 海外には、韓国・ソウルや、オランダ・アムステルダム、アメリカ・サンフランシスコ、イタリア・ミラノなど、シェアリングシティの先行都市がいくつかある。例えば、韓国の大都市ソウルは、交通渋滞、環境問題、若者の貧困問題など様々な都市問題を抱えている。一方ICT水準は高く、シェアリングエコノミーがなじみやすいという背景があることから、2012年以降、政府主導で以下のようなシェアリングシティ計画が推進されてきた。政府は、シェアリングサービス事業者への資金助成や、シェアリングサービス活用浸透に向けた整備などを行っている。

市内527ヶ所、972台のカーシェアリングサービスを導入し、「移動のシェア」をはじめ、服や本、道具などの「モノのシェア」、古民家をシェアハウスとして利用する「空間のシェア」、料理や芸術など「スキルのシェア」といった様々な分野で展開されています。

また、「公共資産」の活用も積極的に進めており、業務時間外や休業日における公共庁舎の会議室・講堂、駐車場を開放。公共Wi-Fiを設置したり、市に関するデータをオープンデータ化するなど着実にシェアリングエコノミーが街に根付いているのです。

(引用元:シェアリングシティ SHEARING CITY 2017|GLOBAL海外事例

日本におけるシェアリングシティ

・ 日本でも近年、シェアリングエコノミーが広がりつつある。その中で政府は、産業や地域経済をより活性化させるべく、「日本再興戦略 2016」(2016年6月に閣議決定)において、シェアリングエコノミーを重点施策のひとつに位置づけた。

・ 地域とシェアリングエコノミーを連携させ地方創生につなげるという流れの中で、2016年11月、秋田県湯沢市、千葉県千葉市、静岡県浜松市、佐賀県多久市、長崎県島原市の5市が「シェアリングシティ宣言」を発表した。これは、シェアリングエコノミーの普及活動を行う業界団体である一般社団法人シェアリングエコノミー協会が呼びかけたもので、自治体が複数のシェアリングサービスを活用することで地域課題の解決を目指す。

・ 具体的には以下のようにして、自治体とシェアリングサービスが連携し、地方課題の解決を目指す。

地方自治体の課題の解決策としては、クラウドソーシングサービスの「クラウドワークス」や「ランサーズ」「ココナラ」を活用した雇用創出や、家事代行の「エニタイムズ」やベビーシッターマッチングの「キッズライン」による子育てがしやすい環境づくり、配車アプリ「Uber」による代替交通手段の創出、空き部屋シェア「Airbnb」による観光振興などを想定している。

(引用元:CNET Japan|シェアリングエコノミーで地域課題を解決する「シェアリングシティ」–湯沢市や千葉市が参画

・ 例えば島原市は、観光産業の盛り上げにシェアリングサービスを活用する。市だけでは掘り起こしきれない観光ニーズ、施設利用ニーズを、シェアリングサービス事業者と共に発掘することを狙う。

島原市は、島原城を運営していた「島原城振興協会」や観光協会など4団体を10月に統合して株式会社「島原観光ビューロー」を設立。ネットによるレンタルスペース仲介の「スペースマーケット」社(https://spacemarket.com/)と提携した。関係者のアイデアだけでは施設の活用法は限られがち。このため、スペースマーケットに島原城などの施設を今後掲載し、幅広い利用者に新しい切り口のイベントに活用してもらうよう期待する。

古川隆三郎市長は「人口は10年前の5万から4万5000まで減った。そんな中、バラバラに投資していたら市がもたない。民間の活力を取り入れて効率的に運営することで持続可能性が出てくる」と語った。

(引用元:毎日新聞|シェアリングシティ宣言 ITでシェア 千葉など5市発表

・ シェアリングエコノミー協会は、2017年度中に30都市をシェアリングシティ認定する目標を掲げている。今後も、自治体とシェアリングサービス事業者との連携によるシェアリングエコノミーの浸透、地域活性化に期待が集まるとみられる。

(参考)
NHK NEWS WEB|自治体に広がるシェアリングエコノミー
CNET Japan|シェアリングエコノミーで地域課題を解決する「シェアリングシティ」–湯沢市や千葉市が参画
CNET Japan|“シェアガール”と巡る、世界で広がる「シェアリングシティ」
毎日新聞|シェアリングシティ宣言 ITでシェア 千葉など5市発表
PRTIMES|日本初!湯沢市、千葉市、浜松市、島原市、多久市がシェアリングシティ宣言
シェアリングシティ SHEARING CITY 2017|GLOBAL海外事例
PRTIMES|シェアリングエコノミー都市 「アムステルダム・ソウルにおける事例レポート」