スナップチャットとは

・ スナップチャットとは、近年若者を中心に流行しているスマートフォン向けのチャットアプリ。略して「スナチャ」とも呼ばれる。2011年9月に、スナップチャット社のCEOで当時アメリカ・スタンフォード大学在学中であったエヴァン・スピーゲル氏らによって開発された。

・ スナップチャットの最大の特徴の一つは、読んだメッセージは最大で10秒間の間に消えてしまうという点にある。スナップチャットでは、特定の相手との間で、写真や動画を最大で10秒間だけ共有し合える。また、自撮りした画像を面白く加工できる機能も人気。自撮りした自分の顔に動物の顔をかぶせたり、装飾したり歪ませたりといった「盛る」機能がユーザーたちに受けている。ふざけて加工した自撮り写真や、メールなどに残すまでもないたわいもない報告を、フランクにおしゃべりしているかのような感覚で気軽に送れることから、主に10代の若者から流行に火がついた。

・ 海外では、スナップチャットは従来のSNSを脅かす存在となっている。スナップチャットのユーザー数は若者を中心に増加の一途をたどっていて、2016年7月時点での1日当たりアクティブユーザー数は、Twitterを超える1億5000万人。2016年5月時点におけるアメリカでのスナップチャットのユーザーの年齢層の割合を見ると、18~24歳の若者が7割近くを占める。ある調査によると、アメリカでは、25~34歳のスマートフォン利用者のうちスナップチャットを利用している人の割合は、3年前の5%から38%に増え、35歳以上でも2%から14%にまで拡大した。

・ 日本では、2015年頃から、スナップチャットが知られるようになった。海外の女優やモデル、アーティストらに加え、日本の芸能人が利用するケースが見られるようになり、それに影響を受け、一般人ユーザーもスナップチャットに注目し始めた。日本でもユーザーの大半は10代の若者とされている。2016年2月に大学生287人を対象に行われた調査によると、スナップチャットを知っている大学生は13%、実際に利用している大学生は4%という結果であり、まだ普及という段階ではなく、盛り上がりを見せ始めたという状況。しかし、実際に利用しているユーザーは熱狂している様子が見られ、口コミなどによるユーザー拡大が予想される。

・ スナップチャットを創業したスピーゲル氏は1990年生まれ。25歳にして21億ドル(約2500億円)の資産額を持つまでにスナップチャットを成功させ、2015年度のアメリカ長者番付「Forbes 400」には最年少でランクインした。(フェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグ氏は31歳で資産額403億ドル(約4.8兆円))また、創業5年ほどでスナップチャット社の企業価値は160億ドルにまで高まったと見られていて、ユニコーン企業(企業価値が10億ドルを超える非上場のベンチャー企業)の評価額ランキングの第6位にランクインしている(2016年5月時点)。

スナップチャットが若者に流行する理由

・ スナップチャットが若者に受け入れられている大きな理由は、「気楽に」楽しめるという点。従来のSNSでは、人脈や「いいね!」された数を気にする必要や、リアルな私生活を充実させて見せなければならないといった気疲れが生じやすい。しかし、スナップチャットは、見たら消えてしまうアプリなので、どうでもよいことを話しかけたいときや、面白い写真撮れたからとりあえず友だちに見せたいときなどに、人の目を気にせず気楽に発信することができる。

・ スナップチャットのこうしたメリットについて、ウェブメディア評論家の落合正和氏は、次のように評価している。

Snapchatは投稿した写真や動画が10秒以内で消えてしまうため、他者の評価を考えずに写真や動画をシェアすることができるのです。
(中略)
この10秒で消えてしまうという特性は、受け取った写真や動画の内容を、忘れないうちに返信しようという意識が働くため、ユーザー間のやりとりが活性化する要因にもなりました。

(引用元:ネットメディア攻略研究所|Snapchat(スナップチャット)とは?いよいよ日本でも盛り上がりを見せてきたチャットアプリを解説!

・ また、自撮りという行動は、すでに若者のライフスタイルの中に定着している。スナップチャットの持つ自撮り画像を「盛る」機能は、そうした若者の文化とも親和性が高く、自分を実際よりも可愛らしく見せたり面白く加工したりするのを、彼らは純粋に楽しんでいる。また、スナップチャットでは、画像だけでなく自撮りの動画も面白く加工できるようになっている。スナップチャットアプリで加工した画像は、スマートフォンに保存したり他のSNSで共有したりでき、使い方の自由度が高いのも魅力である。

・ 投稿した写真や動画は短時間の間に消えてしまうのがスナップチャットの特徴だが、2016年7月に新たな機能「Snapchat Memories」が発表され、写真や動画をアプリ内で保存することができるようになった。新機能の追加は、ユーザーの急拡大に合わせて多様化する要望に応える動きの一つであり、今後の展開が注目されるSNSである。

(参考)
毎日新聞|「盛れる」が正義 若者に「カジュアル」人気
ネットメディア攻略研究所|Snapchat(スナップチャット)とは?いよいよ日本でも盛り上がりを見せてきたチャットアプリを解説!
UP Blog|【最新版】絶対に分かるSnapchat(スナップチャット)の使い方と設定方法まとめ
Wikipedia|Snapchat
Wikipedia|エヴァン・シュピーゲル
Forbes|米「最も若い億万長者」は25歳、スナップチャットCEO 資産2500億円
BLOGOS|スナップチャットに大人が侵入、変貌する10代の楽園
AdverTimes(アドタイ)|Snapchatにはどんな「快楽」があるのか、若者がハマる理由
THE BRIDGE|Snapchat がスナップの保存・検索機能追加を発表、大きな転換へ
STUDENTS LAB|スナップチャット使ってる?大学生のなかでのスナップチャットの人気度