海離れとは

・ 海離れとは、海水浴などの海に関する娯楽から遠ざかること。近年、特に若者に関して海離れの傾向があると指摘されている。2017年7月16日、日本財団による「『海と日本』に関する意識調査」の結果を報じた記事が「ハフポスト」上に掲載されると、同記事はSNSを通じて広まり、海離れはインターネット上で話題となった。

・ 「『海と日本』に関する意識調査」は、「日本人の海への意識や行動の実態を明らかにすること」を目的とし、2017年の4月から5月にかけてインターネット上で実施された。同調査では海に関する15の項目が用意され、「ハフポスト」はそのうち主に「海にとても親しみを感じる」および「海が好きだ」の結果を記事中で取り上げた。

海に関する意識

・ 「『海と日本』に関する意識調査」における「海にとても親しみを感じる」の項目では、年齢が低いほど「あてはまらない」と答え、年齢が高いほど「あてはまる」と答える傾向があった。10代で「あてはまらない」と答えた人の割合は42.5%で、60代では20.1%。また、「あてはまる」と答えた10代の割合は27.5%で、60代の割合は41.0%だった。一方、「海が好きだ」という項目に「あてはまる」と答えた人の割合については、年齢による大きな差は見られず、10代が51.7%、60代が53.5%。しかし、「あてはまらない」と答えた人の割合は、年齢が低くなるにつれ増加する傾向があり、10代が22.7%、60代が14.7%だった。上記のような調査結果は「ハフポスト」によって「海離れ」と判断された。

・ 海に関する意識をさぐった別の調査もある。日本海事センターが2014年5月から6月にかけて郵送で行った「海に関する国民意識調査2014」内の「海は好きですか」という設問に対し、「はい」と答えた割合が最も多かった年代は、50代が74.7%で最も多く、20代が73.3%で続いた。一方、同じ設問に「嫌い」と答えたのが最も多い年代は5.8%の20代で、次いで5.1%の10代だった。このように、「『海と日本』に関する意識調査」と「海に関する国民意識調査2014」の両方で、「海が好き」だと答える人の割合に年代別の傾向はうかがいにくい一方、年齢が低いほど「海が嫌い」だと答える傾向が見られた。

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海離れについての意見

・ 「『海と日本』に関する意識調査」の結果がインターネット上で共有されたことをきっかけに、ソーシャルメディア上で多くの人が海離れに関する意見を述べている。Twitter上では、娯楽が多様化したことによって海で余暇を過ごす人の割合が減ったことを指摘する声が多数あり、「アウトドア全般において同じことが言える」と、若者が離れているのは海だけではないと言う人もいた。また、「若者は車にも乗らないから、海離れも当然」と、近年指摘されている、若者があまり運転免許の取得や自動車の購入をしなくなるという「若者の車離れ」と関連づけて考える人もいた。さらに、「『海と日本』に関する意識調査」の「海にとても親しみを感じる」という項目への回答において年齢が低いほど「あてはまらない」と答えたことと、「海が好きだ」という項目への回答に年齢別の大きな差がないこととを指摘し、「親しみがないからこそ非日常体験としての『海』なんじゃないの?」と、調査結果から「若者の海離れ」という結論を引き出すのは短絡的だと批判する人もいた。

・ また、「『海と日本』に関する意識調査」の結果を報じる千葉テレビ放送の記事がYahoo!ニュースで配信されると、自身の経験をもとに海離れの理由を挙げるコメントが相次いで寄せられた。「塩がベトベトするのが嫌」「日焼けする」のように海という環境を苦手とするコメントが多く見られたほか、「水が汚い」「生活排水がそのまま海へ流れている」といった、自身の身近にある海の汚さを語る人も多かった。

(参考)
ハフポスト|若者の「海離れ」が判明。10代・20代の4割は「海に親しみ」を感じない 「海の日」調査
日本財団|海に親しみをあまり感じていない10代は4割
Twitter|海離れ
公益財団法人 日本海事センター|「海に関する国民意識調査2014」を実施しました。
Yahoo!ニュース|「海に入るのが嫌い」な日本人は4割に
ニッセイ基礎研究所|若者の「高級ブランド離れ」「クルマ離れ」は本当か?-データで見るバブル期と今の若者の違い