トヨタ用語としての「横展」

・ 「横展」はトヨタの思想の一つであるとされており、社内では口癖として「横展しよう」「それ、横展しろよ」などと言われている。トヨタの「横展」とは、ある事実や事例、ノウハウなどを、自分(の部署)だけのものにするのではなく社内全体で共有したり、他部署のノウハウを積極的に取り入れたりすることを指す。困難を乗り越えた事例や優れたノウハウを共有し合うことで、他部署や他の工場との間で盗み・盗まれを繰り返しながら切磋琢磨し、お互いを高め合うという企業風土が根付いている。

・ トヨタでは、横展の方法として、情報交換や改善成果を競うコンテストが行われている。

‐ 他部署や他工場、他の営業所との情報交換会

トヨタではさまざまな連絡会が開かれ、田原工場ではこういう検査をやっている、高岡工場はこういう検査をやっている、といった発表が行なわれている。それらを見比べながら、よいところはお互いに盗み会い、実践している。

もちろんお互いに筋は守る。「これは田原工場でやっていてすごいと思ったから、高岡工場でもやりました」「高岡工場のやり方に感動したから、田原工場でもいただきました」などと、最初に考えた人を尊重しつつ、自分たちのところにも取り入れる。

(引用元:toyota.jp Mobile|人を育てる トヨタの口ぐせ第17回「横展しよう」

‐ 元トヨタ社員が語る、改善成果のコンテストの全国大会

大会の会場では全国の現場で出された改善アイディアがまるで展覧会のようにパネル展示されており、写真を撮る人やメモを取る人たちであふれていました。まさに全国レベルの大規模な「横展」が繰り広げられていて、圧倒されたのをよく覚えています。

(引用元:Googleブックス|プレビュー Think! 2015 Autumn No.55 考え続ける、トヨタの現場

・ 「横展」は、社内で並列関係にある他の組織と情報や業務プロセスなどを共有し、会社全体にノウハウを蓄積していく方法として、トヨタ以外の会社でも使われる一般的なビジネス用語となっている。

(例)

上司「今期のわがチームの営業の成功事例、ぜひ社内で横展しよう」
部下「はい、わかりました! 至急、社内用に資料作成します」

水平展開と同じ意味の、ビジネス用語としての「横展」

・ 水平展開では、既存の技術や知識を他の分野にも拡大する。例えば、商品の販売エリアを拡大したり、営業所の数を増やしたり、店舗をチェーン展開したりするようなことが挙げられる。

・ 水平展開の対義語は、垂直展開。垂直展開では、既存の技術や知識をより充実させることでビジネスを拡大する。例えば、仕入れ値を下げたり、オペレーションを改善して生産スピードを高めたりして、既存の店舗や工場が生み出す売り上げ(利益)を上げるようなことである。

(参考)
Googleブックス|プレビュー Think! 2015 Autumn No.55 考え続ける、トヨタの現場
ダイヤモンド社書籍オンライン|どんな仕事でも必ず成果が出せる トヨタの現場で使われている5つの口ぐせ
livedoorNEWS|儲けを生み続ける最強リーダーの口グセ[トヨタ編]
toyota.jp Mobile|人を育てる トヨタの口ぐせ第17回「横展しよう」
経験則のビジネス情報館|横展開(略して横展 水平展開) -用語
How to Start a Business Online|水平展開・垂直展開とは? 意味をわかりやすく説明