勉強が『できる人』になれる! 10個のやることリスト

勉強する人

勉強を習慣化して、資格試験にも次々に合格――そんな「勉強ができる人」への憧れは、誰もが抱いているものです。

一方で「勉強が苦手だから」「記憶力が悪いから」と、諦めてしまっている人もいるのではないでしょうか。

じつは勉強ができる・できないの違いは能力ではなくコツを押さえているかどうかなのです。

そこで本記事では「勉強ができる人」の特徴と、近づくためのコツをリスト化しました。ぜひ最後までご覧ください。

あなたは勉強が「できる人」? 「できない人」?決定的な3つの違い

「勉強ができる人は、きっともとから能力が高いんだ」

「記憶力が低い自分にはとうてい無理……」

このように思うかもしれませんが、勉強のできる・できないは能力だけで決まるわけではありません。勉強ができる人は、学習を継続し、成果を出すためのポイントを押さえているのです。

ベネッセコーポレーションで社会人向けリスキリング事業の責任者を務める飯田智紀氏は、学びを継続できる人の特徴として、次の3つを挙げています。*1

  • 目標を設定し、必要に応じて修正する
  • 無理なく、少しずつレベルアップする
  • アウトプットを重視する

「『なぜ学ぶのか』『どう学ぶのか』といった目標を設定してこそ成果につなが」ると言う飯田氏。*1

会社で言われたから、将来のためになんとなく、のように漠然と勉強するよりも、動機や手順を明らかにしたほうが続けやすくなります。

かといって、いきなり難関資格に挑戦したり毎日10時間勉強したりといった大きすぎる目標は挫折の原因になるため、「小さな目標を少しずつクリアしていく」ことが継続の秘訣です。

さらにアウトプットで「何ができるようになったか」を可視化するとモチベーションが保ちやすくなります。

頭の良し悪しではなく、目標を設定してコツコツ続けられるかどうかが、勉強のできる人・できない人の分かれ道なのです。

勉強している人のノートの様子

あなたも勉強が「できる人」になれる! 10個のやることリスト

では、勉強ができる人になるためには、具体的に何をすればいいのでしょうか?

先に挙げた「目標」「地道さ」「アウトプット」の3要素をさらに細分化し、10個のやることリストにしてみました。

No. やること ポイント
1 「数字」で計画を立てる 「50ページを30分で」など具体的な数値目標を設定
2 予定は70%まで 10問解く予定なら7問に。余裕を持って継続しやすく
3 あえて「ちょっと残す」 次回のスタート地点を決めておくと再開しやすい
4 今ある習慣とセットにする 歯磨き中、通勤中など既存の習慣に紐づける
5 すきま時間で勉強する 一問一答やオーディオ教材をいつでも使える状態に
6 分散学習をする 1つの分野を長時間やるより、複数分野を少しずつ
7 勉強の記録をつける 教材名、ページ、時間、理解度を記録して達成感を得る
8 自分の言葉で言い換える 写すだけでなく、要約・パラフレーズで理解を深める
9 気づきや振り返りを書く 何を学んだか、次回どう改善するかをメモ
10 アウトプット型の復習をする 白紙に書き出すアクティブリコールで記憶を定着

それでは、それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。

1. 「数字」で計画を立てる

計画を立てて勉強することは、習慣化や目標達成のために重要です。計画を立てる時に意識したいのが、数字を使って具体的にすること

『東大読書』などの著者として知られる西岡壱誠氏は、アバウトな計画は「やることが具体でないため、何をすれば終わりなのか」がわかりにくく、集中しづらいと指摘します。*2

【例】数字を入れた具体的な計画

  • 参考書の50ページ〜65ページを30分で読む
  • 電車内の10分で単語を5つ覚える

実行しやすい計画を立てれば、勉強を着実に進められるでしょう。

2. 予定は70%まで

計画を立てるときは高いノルマを設定しがちですが、実際は仕事や体調で遂行できない日もあります。教育YouTuberの葉一氏は「やれると思うことの70%の予定を入れる」ことを勧めています。*3

【ポイント】

  • 問題を10問解こうと思っても、あえて7問にする
  • 毎日勉強するつもりなら、まずは週5日にする等の余裕を持つ

予定を70%にしておくことで続けやすく、忙しくて勉強できなかった日の予備にもできます。

3. あえて「ちょっと残す」

勉強は「最初の一歩」が一番踏み出しにくいため、前日の続きをそのまま使えるように少しだけ積み残しておくのが有効です(ツァイガルニク効果)。*4

【例】取り入れ方

  • 休憩前に「次はこの問題から始める」と決めておく
  • 1日の勉強の終わりに、次回のファーストタスクをメモしておく

勉強する女性

4. 今ある習慣とセットにする

続かない人は、歯磨きや通勤などの既存の習慣とセットにすると取り組みやすくなります。現役東大生(2025年10月現在)の土田淳真氏も「特定の時間や場所で学ぶ習慣化」を勧めています。*5

たとえば、歯磨き中に単語を覚える、通勤中に参考書を読むなど「ついで学習」を取り入れてみましょう。

5. すきま時間で勉強する

「まとまった時間でしか勉強できない」と思いがちですが、すきま時間の積み重ねも強力です。トレスペクト教育研究所代表の宇都出雅巳氏はすきま時間での反復が記憶定着に有効だと述べています。*6

【例】いつでもどこでも勉強できるように用意しておくもの

  • 一問一答の冊子やメモを常に携帯
  • オーディオ教材で「聞く学習」を併用

6. 分散学習をする

「学習を時間的に分散させて行う」分散学習は、幅広い分野の定着に有効です。米国内科専門医の安川康介氏が科学的に効果のある学習法として推奨しています。

【例】数学

確率15分 → 関数15分 → ベクトル15分、のように少しずつまみ食いするイメージで進めるのがポイント。

勉強する男性

7. 勉強の記録をつける

「できた」という実感を得るために、毎日の記録が重要です。

論理力、記憶力、没頭力を同時に上げるエキスパートとして全国各地で講演活動を行なう粂原圭太郎氏は、「勉強したことに対するフィードバックが早ければ早いほど、達成感を得られ、没頭しやすい状態をつくることができ」ると述べています。*8

【記録する基本項目】

  • 教材名
  • ページ
  • 勉強時間
  • 理解度(○△×など)

8. 自分の言葉で言い換える

教科書の写し書きだけで終わらせず、自分の言葉で要約・言い換えることで理解が深まります。

前出の安川氏も「ただまとめるだけでは効果が低い」と指摘し、「自分の言葉でパラフレーズしたり、短く要約したり」すると、学習内容を定着させやすいと述べてています。*7

9. 気づきや振り返りを書く

単に知識をメモするだけでなく、その問題から何を学んだか・次回どう改善するかといった振り返りを書くと、同じ失敗の繰り返しを防げます。

ノートは余白を多めにしたり、色ペンで分類したりして、振り返りを書き込みやすい設計にしておくと効果的です。*9

10. アウトプット型の復習をする

復習は能動的に思い出すことが重要です。前出の安川氏が推奨するアクティブリコール(白紙に書き出す)で記憶の定着を高めましょう。*7

【やり方の一例】

  1. まず教科書やノートを読む
  2. 情報を見ないで、白い紙に思い出せるだけ書き出す
  3. 書けなかった部分を元の資料で確認する

勉強する部屋の様子


「勉強ができる人」になるには、やみくもに時間をかけるのではなく、コツを押さえて計画的に・継続的に取り組むことが大切です。今日からこの記事の10個のやることリストを、ぜひひとつずつ試してみてください。

※引用の太字は編集部が施した

【ライタープロフィール】
藤真唯

大学では日本古典文学を専攻。現在も古典文学や近代文学を読み勉強中。効率のよい学び方にも関心が高く、日々情報収集に努めている。ライターとしては、仕事術・コミュニケーション術に関する執筆経験が豊富。丁寧なリサーチに基づいて分かりやすく伝えることを得意とする。

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