仕事を終えて帰宅すると、着替えるのもおっくうで、そのままソファへ直行。気づけばスマホを眺めたまま夜が更けて、休んだはずなのに、翌朝もどこか疲れが残っている。筆者はそんな日々を送っていました。
ふと気になったのは、仕事ができる人は帰宅後をどう過ごしているのか、ということ。調べてみると、仕事がうまくいっている人ほど、帰宅後に「ちょっとした習慣」を取り入れていることに気づきました。
この記事では、筆者が実際に試して効果を感じた習慣を、実践の様子とあわせて紹介します。
習慣1 帰宅後、すぐ部屋着に着替える
仕事から帰ってきても、着替えるのが面倒で、つい仕事着のまま過ごしてしまう。そんな方はいませんか?
じつは、仕事着のままでいると、脳が無意識に「まだ仕事モード」だと認識し続けてしまう可能性があります。実際、「医師の白衣」として着てもらうと、見ただけの場合よりも注意力を要する作業の成績が上がった、という研究報告があります。*1
こう変えよう!
帰宅後は、すぐ着替えるようにしましょう。その際、「ゆったりとした服」を選ぶのがおすすめ。
女性を対象にした研究で、体を締め付ける服だと意識が体のほうに向かい、リラックスや趣味に使うはずの脳のリソースが割かれると報告されているためです。*2
筆者の実践
じつは筆者も、帰宅後すぐソファに座る癖がありました。そこで、ソファに着替えを置いておき「まず着替える」を1週間続けてみたところ、帰宅後から寝るまでの時間が長く感じられるように。「ここからは自分だけの時間だ!」と切り替えられたのが大きいのかもしれません。

帰宅後、すぐ着替えるためにできること
・家を出る前に、ソファに部屋着を置いておく
・余裕があるなら、帰宅後はお風呂へ直行するのもおすすめ
習慣2 平日の夜、週に一度は予定を入れる
平日は仕事のあと、まっすぐ家に帰るのがルーティン。そんな方も多いのではないでしょうか。
それ自体は悪くないのですが、予定のない毎日はメリハリがなく、「体は休めてはいるけれど、心が満たされない」状態に陥りやすいのです。
こう変えよう!
一週間にひとつ、帰宅後の予定を入れるようにしましょう。おすすめは「時間を決めて予約できる予定」。動かせない予定が締切の役割を果たし、間に合わせるために仕事もテキパキ片付けられるようになり、自然と段取り上手になれるのです。
実際、自分に「締切」を課すと効率的に行動できるようになることが、研究でもわかっています。*3
筆者の実践
筆者は、映画館のチケットを事前に購入して映画を観に行きました。配信だと「あとで見ればいいや」と先延ばしにしそうだったからです。帰宅は遅くなりましたが、スマホをダラダラ見ることもなく、深い充実感とともにすぐ眠りにつけました。
映画に間に合わせようと、火曜の日中は集中して仕事を片付けられました。水曜はいつもより元気で、帰宅後に片付けまで済ませられたほどです。

週に1回、楽しい予定を入れるためにできること
・時間を先に決められる予定を選ぶ(映画館・友人と食事・ライブ・ナイター観戦・ケア系の予約・習い事など)
・会社の共有カレンダーにブロックしておくと、比較的差し込み業務を避けられる
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習慣3 堂々とダラダラする
帰宅後も、残っている仕事を片付けたり、将来のためになにか勉強したりしなくてはいけないのではないか。そう考えて、なんとなくぼーっとすることに罪悪感を覚えてしまう人も少なくありません。
しかし、働く人の回復を調べた研究では、仕事を頭から切り離す時間(心理的デタッチメント)をもつことが、心身の健康や満足度を高めると報告されています。*4
つまり、「何も生み出していない時間」は無駄なのではなく、むしろ心や体を回復させるために必要な時間なのです。
こう変えよう!
「休むと決めて休む」状態をつくってみましょう。こどもの頃、宿題を片付けてから遊ぶのと、「やらなきゃ……」と思いながら遊ぶのとでは、前者のほうが思い切り楽しめたのではないでしょうか。
同じように、ダラダラするときも、罪悪感の有無で心身の回復度合いは変わってきます。「今日はとにかくダラダラするぞ」と決めて、家事も勉強もせず徹底的にダラダラする。それだけで回復しやすくなります。
筆者の実践
筆者も、疲れ果てた日に「今日は本当に何もしない」と決意。コンビニ弁当で済ませ、部屋着に着替えたあとは家事も勉強も放棄してダラダラ過ごしました。
それでも罪悪感なくリラックスできたのは、「今日は休むと決めたから、何もしなくていい」と自分に許可を出していたからです。結果、翌日に疲れを残さずに済みました。

「何もしない時間」を罪悪感なく過ごすためにできること
・疲労困憊の日は、「今日は休むぞ!」と決める
・気力や体力を使うことは徹底的に避ける
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仕事ができる人の帰宅後には、オンとオフを切り替える小さな工夫がありました。すぐに着替える、週に一度は予定を入れる、休むと決めて堂々と休む。まずはひとつ、今夜試してみてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 帰宅後すぐに着替える時間がない日はどうすればいいですか?
Q. 平日は仕事が忙しく、予定を入れる余裕がありません。
Q. 「何もしない時間」のつもりが、結局スマホを見てしまいます。
*1: Journal of Experimental Social Psychology|Enclothed cognition
*2: Psychonomic Bulletin & Review|The impact of athletic clothing style and body awareness on motor performance in women
*3: Psychological Science|Procrastination, Deadlines, and Performance: Self-Control by Precommitment
*4: Journal of Occupational Health Psychology|The Recovery Experience Questionnaire: Development and validation of a measure for assessing recuperation and unwinding from work
柴田香織
大学では心理学を専攻。常に独学で新しいことの学習にチャレンジしており、現在はIllustratorや中国語を勉強中。効率的な勉強法やノート術を日々実践しており、実際に高校3年分の日本史・世界史・地理の学び直しを1年間で完了した。自分で試して検証する実践報告記事が得意。