タスク処理は「所要時間」ではなく「リソース消費」で管理する。脳のCPUマネジメント、という考え方

脳がパンクしそうな男性ToDoリストにやることが山ほどあるのに、集中が途切れてしまう。その結果スケジュール通りに進まず、やることがさらに増えて悪循環に陥る……。

それは、脳のワーキングメモリ、いわば「脳のCPU」が限界を迎えているからかもしれません。

「時間」でスケジュールを管理する従来のタイムマネジメントに限界を感じているなら、脳の空き容量に合わせてタスクを選ぶ「脳のCPUマネジメント」を試してみませんか?

タスクを「時間」ではなく「脳の負荷」で仕分ける

パソコンが重く感じるなら、まずは開きすぎたアプリを閉じるはずです。同じように、脳の空き容量にあわせてタスクを選ぶ。これを筆者は「脳のCPUマネジメント」と呼んでいます。

時間の余白よりも「いまの脳にどれだけ空き容量があるか」のほうが、集中の続けやすさを左右するのではないでしょうか。

やってみよう

「どの時間枠にどの仕事を当てはめるか」ではなく、脳にかかる負荷でタスクを3段階に仕分けてみましょう。

高負荷 企画書の構成づくり、複雑なデータの分析、重要な交渉の準備など、ゼロから考えを組み立てる作業

中負荷 社外や取引先への返信など、文面に気を遣うメールの返信、資料のレイアウト調整など、手順は決まっているが注意が必要な作業

低負荷 経費精算、ファイル整理、社内の定型的なメール返信など、ほとんど迷わずにこなせる作業

自分のToDoリストに、この3段階のラベルをつけてみるだけでも、いまの脳の状態と仕事の相性が見えてくるはずです。

3つのラベル

認知能力、つまり明確な判断や持続的な集中を支える脳のリソースには限りがあります。*1

タスクを詰め込みすぎて脳をオーバーヒートさせてしまえば、ひとつのことに集中し続けるのが難しくなるのです。

高負荷のタスクは「ひとつだけ」に絞る

「ほかの作業が気になって集中できない」

そんなときは、注意散漫になる原因を先に排除しておきましょう。

やってみよう

高負荷のタスクに取り組むときは、気が散る原因を先に取り除いておくのがおすすめです。

  • チャットツールを閉じる
  • ブラウザのタブをひとつに絞る
  • 会議のあとに内容が頭に残っているなら、次の一手を5分だけメモする

そうすれば「前のタスクが気になって集中できない」「通知が邪魔」というモヤモヤした感覚を手放せるはずです。

疲れてきたら「低負荷」に切り替える

夕方になると、集中力が落ちるのは自然なこと。無理に高負荷のタスクを続ける必要はありません。潔く経費精算やファイル整理などの低負荷タスクに切り替えましょう。

やってみよう

「時間に仕事を当てはめる」のではなく、「脳に合わせた負荷のタスクを選ぶ」という順番で考えます。

そうすれば無理のないペース配分が自然と身につきます。

脳は、同じ強度で働き続けてリソースを使い果たすと、注意を解放して、より軽い仕事や簡単な決断のほうへ自然と引き寄せられることが指摘されています。*2

休まずに働く時間が長いほど、タスクは難しく感じられ、集中力を保つのも難しくなるのです。

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「どれだけの時間がかかるか」ではなく、「脳にどれだけ負荷がかかるか」で、今日のタスク処理の順番を組み立てる。今日の仕事の進み方は変わるはずです。

スケジュールを組み替える

よくある質問(FAQ)

Q. 「脳のCPUマネジメント」とは何ですか?

時間ではなく、いまの脳の空き容量(ワーキングメモリの余裕)に合わせてタスクを選ぶという、本記事オリジナルの考え方です。タスクを高負荷・中負荷・低負荷の3段階に仕分け、脳の状態に応じて取り組むことを指します。

Q. 高負荷のタスクに集中できないときは、どうすればいいですか?

チャットツールを閉じ、ブラウザのタブをひとつに絞るなど、目に入る情報を先に減らしておくことが有効です。何かに区切りがついたタイミングで5分だけ内容や次の一手をメモしておくことも、前の作業を引きずらないための工夫になります。

Q. 夕方に頭が働かなくなったら、どう対処すればいいですか?

無理に高負荷のタスクを続けず、経費精算やファイル整理などの低負荷タスクに切り替えるのがおすすめです。脳が疲れているサインを正直に受け止め、ペースを落とすことも合理的な選択です。

(参考)

*1: Forbes JAPAN|時間ではなく認知能力が真のボトルネックだ
*2: DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー|精神的な疲労を軽減し、生産性を高める3つの行動

【ライタープロフィール】
澤田みのり

大学では数学を専攻。卒業後はSEとしてIT企業に勤務した。仕事のパフォーマンスアップに不可欠な身体の整え方に関心が高く、働きながらピラティスの国際資格と国際中医師の資格を取得。日々勉強を継続しており、勉強効率を上げるため、脳科学や記憶術についても積極的に学習中。