
Claude Codeを使いはじめて数日。文章で頼めば動いてくれるので、仕事はなんとかなっています。ある日、入力欄でうっかり「/」を打ったら、英語の単語がずらっと並びました。何かの機能らしいとはわかるものの、どれが何をするものなのか見当がつかないので、そっと消して、いつもどおり文章で頼む。そんな人、けっこう多いんです。
文章で頼めばだいたいのことはやってくれるので、あの一覧を知らなくても困りはしません。ただ、慣れている人が「/」から何かをさっと打っているのを見かけると、自分は使い方の一部しか知らないままなのかもしれない、と気になってきますよね。
「/」で始まる命令はスラッシュコマンドと呼ばれていて、数が多く、アップデートのたびに増えたり減ったりします。全部を覚える必要はありません。今回は、「文章で頼むのは慣れた」という人が最初に覚えるとよいものを、そもそも何なのかというところから順に解説してみましょう。
この記事では、ターミナルで使うClaude Codeを扱います。
- スラッシュコマンドとは何か
- 使い方は「/」を打つだけ
- 自分の画面に出てこないコマンドがあっても、故障ではない
- 最初に覚えるのは「/clear」と「/compact」
- ちょっと聞きたいだけのときは「/btw」
- 大きな作業の前に「/plan」、失敗したら「/rewind」
- 前の会話に戻るには「/resume」
- 回答を持ち出すには「/copy」と「/export」
- 覚えるのが面倒なら「/powerup」
- 自分だけのコマンドもつくれる
- よくある質問(FAQ)
スラッシュコマンドとは何か
ふだんClaude Codeに打ち込んでいる文章は、Claudeへの「お願い」です。「このファイルを直して」「要約して」のように、仕事の中身を頼んでいます。スラッシュコマンドは、Claude Codeというソフトそのものへの「操作」。いまの会話を終わらせる、前の会話に戻る、いまの回答をコピーする、といったことを「/」で始まる短い命令でやるわけです。*1
ワープロソフトにたとえると、文章を書くのがお願いで、「保存」や「元に戻す」のボタンを押すのが操作にあたります。ターミナルでは、「/」で始まる短いコマンドでこうした操作を呼び出せます。
使い方は「/」を打つだけ
入力欄に「/」を打つと、いま使えるコマンドの一覧が出ます。続けて文字を打つと、入力に合う候補に絞り込まれます。矢印キーで選んでEnterを押すか、名前を最後まで打ってEnterを押せば実行できる、という仕組みです。
気をつけたいのは、コマンドとして認識されるのは、メッセージの先頭に置いたときだけだという点。文章の途中に「/clear」と書いても、ただの文字として扱われてしまいます。*1
コマンド名のあとに半角スペースを空けて文字を続けると、その文字はコマンドへの補足として渡されます。公式リファレンスには、補足つきの例として「/plan fix the auth bug」が載っています。
/plan fix the auth bug
「/plan」がコマンドで、そのあとの「fix the auth bug(ログインの不具合を直す)」が、これから取りかかる作業の説明です。補足は日本語で書いてもかまいません。
自分の画面に出てこないコマンドがあっても、故障ではない
全員に同じコマンドが出るわけではありません。表示されるコマンドは、使っているパソコンの種類や契約しているプランによって変わります。たとえば「/desktop」は、macOSかx64のWindowsで、Claudeの有料プランでサインインしているときにしか出てきません。*1 記事に載っているのに自分の一覧にない、ということは普通に起こるんです。
迷ったら「/help」と打ってください。いま自分が使えるコマンドの一覧と説明が出ます。以下は2026年9月時点の公式リファレンスにもとづいていますが、自分の環境で使えるものは、いつでも /help で確かめられます。
なお、OpenAIのCodex CLIにも同じ「/」の仕組みがあります。そちらは別の記事にまとめたので、Codexを使っている人はあわせて読んでください。
📖 あわせて読みたい
Codex CLIのスラッシュコマンド、使い方の前提から

最初に覚えるのは「/clear」と「/compact」
Claudeが一度に参照できる情報の量には上限があります。会話が長くなると、以前の指示を十分に反映できなくなることがあります。気になるときは /context でコンテキストの使用状況を確認し、必要に応じて /compact で整理しましょう。Claude Codeは自動でも会話を圧縮しますが、以前の細かな指示が失われることはあります。*3
/clear いまの会話を終わらせて、新しい会話を始める
別の仕事に移るときに使います。会話の中身は空になりますが、プロジェクトの設定やメモは残るので、Claudeがプロジェクトのことを忘れるわけではありません。「/clear 見積書の下書き」のように名前を添えると、終わらせた会話にその名前がつき、あとで探しやすくなります。*1
/compact いまの会話を続けたまま、ここまでを要約して短くする
同じ仕事を続けたいけれど会話が長くなってきた、というときは /compact を使います。ここまでのやりとりをClaudeが、重要な情報を中心に要約して短くしてくれるのです。「/compact 決定事項を中心に」のように、要約で何を残してほしいかを添えることもできます。別の仕事に移るなら/clear、同じ仕事を続けるなら/compactと覚えておけば大丈夫です。*1
ちょっと聞きたいだけのときは「/btw」
作業の途中で「この用語ってどういう意味だっけ」と聞きたくなることがあります。普通に質問すると、そのやりとりも会話の一部として加わり、会話が長くなる原因になります。
「/btw」に続けて質問を書くと、作業とは別の質問として扱われ、メインの会話履歴には追加されません。btw は英語の「by the way(ところで)」の略です。質問をつけずに「/btw」とだけ打てば、直近の別枠の質問が表示され、前の答えを見返せます。*1
大きな作業の前に「/plan」、失敗したら「/rewind」
/plan ファイルを書き換える前に、計画だけ立ててもらう
Claude Codeは、依頼内容と権限設定に応じてファイルを編集します。*3大きめの変更だと、書き換えられる前にどう進めるつもりか聞いておきたい、と思うことがあります。/plan を打つと、Claudeはファイルを変更せず、進め方の案だけを出す状態(プランモード)に入ります。案を読んで納得してから、実際の作業に進めばいいんです。先ほどの例のように作業の説明を添えると、その作業の計画からすぐ始まります。*1
/rewind うまくいかなかったところまで戻す
Claude Codeは、新しいターンを始める指示を送るたびに、チェックポイントをつくります。思った方向に進まなかったときは、/rewind で戻したい時点を一覧から選び、記録された会話や、Claudeのファイル編集ツールによる変更を戻せます。ただし、Bashなどのシェルコマンドによるファイル変更など、戻せない操作もあります。すべての操作を取り消せる機能ではない点は覚えておきましょう。*4
前の会話に戻るには「/resume」
/clear で会話を終えたあとでも、前の会話は消えていません。「/resume」を打つと、以前の会話の一覧が出て、選んで再開できます。/clear のときに名前をつけておくと、一覧で見つけやすくなります。*1
回答を持ち出すには「/copy」と「/export」
/copy 直前の回答をコピーする
Claudeの最後の回答をコピーして、別のソフトに貼り付けられる状態にします。画面をマウスでなぞって選択する必要がなく、選択のはみ出しや取りこぼしも起きません。「/copy 2」と数字を添えると、ひとつ前の回答が対象になります。*1
/export 会話をまるごと文章ファイルにする
いまの会話全体を、書式のない文章(プレーンテキスト)として書き出します。「/export memo.txt」のようにファイル名を添えればそのファイルに保存され、添えなければ、コピーするかファイルに保存するかを選ぶ画面が開く仕組みです。同僚に見せたいとき、あとで読み返したいときに使えます。*1
覚えるのが面倒なら「/powerup」
ここまで読んで「多いな」と思った人向けのコマンドもあります。「/powerup」と打つと、動く見本つきの短いレッスンで、Claude Codeの機能をひとつずつ知ることができます。記事を読むより、一度やってみるほうが早いかもしれません。*1

自分だけのコマンドもつくれる
慣れてくると、毎回同じ説明を打ち込んでいる作業が出てきます。たとえば「文章を渡すので、Mermaidという記法の図にして」と頼むたびに、箱の数や文字数の条件を書いている、というような場合です。Claude Codeにはスキルという仕組みがあり、その説明をひとまとめにして、自分のコマンドにできます。*2
やることは、フォルダをひとつつくって、その中にテキストファイルをひとつ置くことだけです。自分のパソコンのホームフォルダの下に .claude/skills/ というフォルダがあるので(なければつくります)、その中にコマンドにしたい名前のフォルダをつくり、さらにその中に SKILL.md という名前のファイルを置きます。フォルダの名前が、そのまま打ち込むコマンド名になります。
SKILL.md の中身は二段構えです。先頭に「---」で挟んだ部分をつくり、そこに description(どんなときに使うスキルか)を書いておきます。その下に、Claudeにやってほしい手順を普通の文章で書きます。
たとえば diagram という名前のフォルダをつくり、中の SKILL.md を編集部が書いた例を挙げます。
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description: 説明された内容を図にする。ユーザーが図やフロー、構成図を求めたときに使う
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渡された内容を、Mermaid記法のフローチャートにまとめる。
箱は10個以内にし、箱の中の文は15字以内にする。
保存したあと「/diagram」と打てば、書いておいた手順が呼び出されます。description を書いておくと、コマンドを打たなくても、会話の内容が合っていればClaudeが自分でそのスキルを使ってくれることもあるんです。*2
ちなみにCodexでは、自作の手順を呼ぶときの記号が「/」ではなく「$」になります。同じ SKILL.md の形式なのに呼び方が違うので、両方使う人はCodex版の記事も読んでみてください。
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「/」の一覧は、眺めているだけだと英単語の羅列にしか見えません。けれどひとつ使ってみると、次からその一行だけは意味のある言葉として目に入ってきます。会話が長くなったときに /compact を打ってみる。まずはそこからでいいと思います。
よくある質問(FAQ)
Q. スラッシュコマンドはどうやって使いますか?
Q. 記事にあるコマンドが自分の一覧に出てきません。なぜですか?
Q. /clear と /compact はどう違いますか?
Q. 自分専用のコマンドはつくれますか?
*1: Claude Code Docs|Commands
*2: Claude Code Docs|Extend Claude with skills
*3: Claude Code Docs|How Claude Code works
*4: Claude Code Docs|Checkpointing
STUDY HACKER 編集部
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