Codex CLIのスラッシュコマンド入門|使い方とClaude Codeとの違い

白い画面のノートPC

前回の記事では、Claude Codeでの「スラッシュコマンド」の使い方を紹介、解説しました。今回は、AI AgentとしてClaude Codeと並ぶ人気の選択肢、Codexのスラッシュコマンドについても解説してみましょう。

二つは、基本的に同じようなものですが、ちょっとだけ違いもあるんです。この記事は、ターミナルで使うCodex CLIの対話画面を対象にしています。

スラッシュコマンドとは何か

考え方はClaude Codeと同じです。ふだん打ち込んでいる文章はCodexへの「お願い」で、スラッシュコマンドはCodexというソフトそのものへの「操作」。いまの会話を終わらせる、前の会話に戻る、いまの回答をコピーする、といったことを「/」で始まる短い命令でやるわけです。*1

 

使い方は「/」を打つだけ

入力欄に「/」を打つと、コマンドの一覧が小さな窓で開きます。そこから矢印キーで選んでEnterを押すか、名前を最後まで打ってEnterを押せば実行できます。コマンド名のあとに半角スペースを空けて文字を続けると、その文字はコマンドへの補足として渡されます。公式リファレンスには、補足つきの例として「/plan Propose a migration plan」が載っています。

/plan Propose a migration plan

「Propose a migration plan(移行の計画を出して)」の部分が、/plan に渡す作業の説明です。補足は日本語で書いてもかまいません。

前回の記事で触れなかった動きがひとつあります。Codexが作業している最中でもコマンドは打てて、スラッシュコマンドを打ってTabキーを押すと「予約」になり、いまの作業が終わってから実行されます。*1 時間のかかる作業を頼んでいる最中に、「終わったら /compact しておこう」と先に打っておけるんです。

以下は2026年9月時点の公式リファレンスにもとづいています。Codexも更新のたびにコマンドが増えたり変わったりするので、自分の環境で使えるものは「/」の一覧で確かめてくださいね。

タイピングする男性

最初に覚えるのは「/clear」「/new」「/compact」

Codexが一度に参照できる情報の量には上限があります。会話が長くなると、以前の指示を十分に反映できなくなることがあります。気になるときは /status でコンテキストの使用状況を確認し、必要に応じて /compact で整理しましょう。前回は /clear と /compact のふたつを紹介しました。Claude Codeにも /new はありますが、/clear の別名です。Codexでは、/clear と /new の動作に違いがあります。*1 *4

/clear 画面を消して、新しい会話を始める

Claude Codeの /clear と同じく、いまの会話を終わらせて新しい会話を始めます。違いは、Codexでは画面の表示も一緒に消えること。Ctrl+Lというキー操作で画面だけ消すのとは違って、見た目の履歴と、Codexが覚えている会話の両方が空になるんです。*1

/new 画面はそのままで、会話だけ新しくする

Codexを閉じずに、新しい会話を始めます。/clearとの違いは、画面の表示を消さないこと。前の作業の画面を見ながら別の仕事に移りたいときは /new を使います。*1

/compact いまの会話を続けたまま、ここまでを要約して短くする

/compact はClaude Codeと同じです。ここまでのやりとりをCodexが、重要な情報を中心に要約して短くします。整理すると、別の仕事に移るなら/clearか/new、同じ仕事を続けるなら/compactと覚えておけば大丈夫です。*1

ちょっと聞きたいだけのときは「/side」。Claude Codeの「/btw」もそのまま使える

作業の途中で「この用語ってどういう意味だっけ」と聞きたくなったとき、普通に質問するとそのやりとりも会話に加わっていきます。Claude Codeでは /btw でしたが、Codexでの正式な名前は /side です。打つと、作業とは別の会話がその場かぎりで始まり、確認が済んだら元の作業に戻れます。/btw も別名として残っているので、Claude Codeと同じつもりでそう打っても大丈夫です。*1

考える女性

大きな作業の前に「/plan」、終わったら「/diff」と「/review」

/plan ファイルを書き換える前に、計画だけ出してもらう

/plan もClaude Codeと同じです。打つと、Codexはファイルを変更せず、進め方の案だけを出す状態に入ります。案を読んで納得してから、実際の作業に進めばいいんです。先ほどの例のように、切り替えと同時に作業の説明を送れます。*1

/diff 作業フォルダのGit上の変更を見る

Codexに作業を任せたあと、結局どこが変わったのかを確かめたくなります。/diff を打つと、Gitで管理している作業フォルダの変更が一覧で出ます。保存する変更として登録済みのもの(ステージ済み)、まだ登録していない変更、Gitがまだ追跡していない新しいファイルが対象です。Codexによる編集だけでなく、自分やほかのツールが加えた変更も含まれます。人に見せる前や、動かして試す前に、いちど打っておくといいでしょう。*1

/review いまの変更をCodexにチェックしてもらう

自分で /diff を眺める前に、まずCodexに見てもらう、という使い方もできます。/review を打つと、いま手元にある変更について、問題になりそうな点、動きが変わってしまう点、確認が足りない点をCodexが指摘します。*1

前の会話に戻るには「/resume」

/resume もClaude Codeと同じです。「/resume」を打つと、以前の会話の一覧が出て、選んで再開できます。やりとりが読み込まれて、途中から続けられるんです。*1

回答を持ち出すには「/copy」、いまの設定を見るには「/status」

/copy 直前の回答をコピーする

Claude Codeと同じく、Codexの最後の回答をコピーして、別のソフトに貼り付けられる状態にします。作業中に打った場合は、直近で終わっている回答が対象になります。*1

/status いまどのモデルで、どれくらい使ったかを見る

使っているAIモデル、Codexが確認なしにやってよいことの範囲、書き込みを許しているフォルダ、会話の残り容量など、いまの設定と使用量が一覧で出ます。「あれ、いまどの設定で動いてたっけ」となったら、まず /status を打ってみましょう。*1

前回の記事にはなかった2つ

/personality 返答の口調を選ぶ

friendly(親しみやすく)、pragmatic(実務的に)、none(指定なし)のように、返答の口調を選べます。指示文を書き直さなくても口調だけ変えられるので、「もう少し淡々と返してほしい」というときに使ってみてください。*1

/import Claude Codeの設定を持ち込む

Claude Codeで使っていた設定やプロジェクトのファイル、最近のチャットのうち、対応する項目を選んでCodexに取り込めます。両方を使っている人、乗り換えを試している人向けのコマンドです。ローカルのCodex CLIで使う機能で、作業の実行中、リモートセッション、ローカルのapp-serverデーモンへの接続中は利用できません。*1

分岐する線路

自分の手順を呼ぶのは「/」でなく「$」

冒頭で「ちょっとだけ違いもある」と書きました。いちばん大きい違いが、自分でつくった手順の呼び方です。Codexにも、毎回同じ説明を打ち込んでいる作業をひとまとめにして呼び出す仕組み(スキル)はあるんですが、呼び方が違うんです。

以前のCodexには、~/.codex/prompts/ というフォルダに文章ファイルを置いて「/prompts:ファイル名」で呼ぶ「カスタムプロンプト」という仕組みがありました。いまは公式ドキュメントで非推奨とされていて、代わりにスキルを使うよう案内されているんです。*2

スキルは、Claude Codeと同じく、フォルダをひとつつくって SKILL.md という名前のファイルを置く形式です。置き場所は、ホームフォルダの下の .agents/skills/ など(Claude Codeの .claude/skills/ とは別のフォルダです)。呼び出すときは「/skills」でスキルの一覧を開くか、入力欄で「$」に続けてスキル名を打ちます。Claude Codeで「/diagram」と打つところが、Codexでは「$diagram」になるわけです。*3

SKILL.md の中身も二段構えで、先頭を「---」で挟んだ部分と、その下の手順に分かれます。公式ドキュメントに載っている最小例は、name と description の2行だけの書き出しです。

---
name: skill-name
description: Explain exactly when this skill should and should not trigger.
---

name にスキルの名前、description に「どんなときに使い、どんなときに使わないか」を書き、その下にCodexにやってほしい手順を普通の文章で書きます。description を書いておくと、会話の内容が合っていればCodexが自分でそのスキルを使うこともあります。呼び方の記号は違っても、ファイルの形と考え方はClaude Codeと同じなんです。*3

***

ふたつのツールを行き来する人が覚えることは、思ったより少なくて済みます。/clear、/compact、/plan、/resume、/copy はどちらでも使える。ちょっと聞きたいだけのときの /btw もどちらでも使える。自分の手順だけ、Claude Codeは「/」、Codexは「$」。それだけ覚えておけば、「/」の一覧を眺める回数は減っていきます。

よくある質問(FAQ)

Q. Codexのスラッシュコマンドはどうやって使いますか?
A. Codex CLIの入力欄で「/」を打つとコマンドの一覧が開き、選んでEnterを押すか、名前を打ち切ってEnterを押すと実行されます。コマンド名のあとに続けた文字は補足として渡されます。作業中に打ってTabキーを押すと、作業が終わってから実行される予約になります。
Q. /clear と /new と /compact はどう違いますか?
A. /clear は画面を消して新しい会話を始めます。/new は画面を残したまま新しい会話を始めます。/compact は同じ会話を続けたまま、ここまでのやりとりを要約して短くします。
Q. 自分の手順を「/名前」で呼べますか?
A. Codexでは自作の手順はスキルとして登録し、「/skills」で一覧から選ぶか、入力欄で「$スキル名」と打って呼びます。以前のカスタムプロンプト(/prompts:名前)は公式ドキュメントで非推奨とされています。
Q. Claude Codeとコマンドは同じですか?
A. /clear、/compact、/plan、/resume、/copy、/diff、/btw など重なるものが多くあります。ただし、同じ名前でも動作が違うものがあります。たとえば /new はClaude Codeでは /clear の別名ですが、Codexでは画面を消さずに新しい会話を始めます。自作のスキルを呼ぶ記号も、Claude Codeは「/」、Codexは「$」です。
(参考)

*1: OpenAI Developers|Slash commands in Codex CLI
*2: OpenAI Developers|Custom prompts
*3: OpenAI Developers|Build skills
*4: Claude Code Docs|Commands

【ライタープロフィール】
STUDY HACKER 編集部

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