高校生の時の読書のほとんどは、趣味又は見聞を広めるという名目で、直接何かに役立てようという下心やそのための嗅覚もなく、近くにあった本を読むといったものでした。

大学生になってから「単位のために読まねばならない」といった邪悪な動機で本を読む機会が増え、初心を忘れかけているこのごろです。

今回は私が高校生のときに読んだ本の中から比較的役に立ったと思われる一般書を選びました。

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◆中野京子(著)『名画で読み解く ハプスブルク家12の物語』2008年

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世界史で「スペインハプスブルク家」「ハプスブルク家(オーストリア)」など、受験生を混乱させる用語の一つであるハプスブルク家。いわゆる各国の歴史を個別に追っていく形だと理解しにくい側面があります。

プロイセンの台頭までは「ハプスブルク家VSブルボン家」が基本的な対立構造としてあったということが、それぞれの肖像からエピソードを交えて理解することができます。

ただしそれぞれの戦争・講和に対する評価は教科書ごとに違ったりしますし、歴史の解釈は常に変わっていくのでご注意を。よく自分の教科書を参照するようにしてください。


1日1時間、わずか90日の『時短型英語学習』 2歳の双子の育児をしながら成し遂げたTOEIC200点アップ。
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◆小林秀雄(著)『考えるヒント』1964年

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小林秀雄の随筆は現代文の問題文として頻繁に出題されます。いわゆる「頭のよさそうなエッセイ」のお手本のような存在です。

随筆の読解に悩まされている人は日常的にこういうものにふれて独特のフィールに慣れておくことをお勧めします。「何を言いたいか」よりも、膨大な掛詞・縁語・類語・連想を独自の手法でうまく組み合わせて「どれだけうまいこと言えるか」といったような、類い稀なる技術に感銘をうけること間違いなしです。


◆アーサー・ブロック(著)、倉骨彰(訳)『マーフィーの法則―現代アメリカの知性』1993年

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1993年発行と随分昔にブームになった本です。父の本棚から拝借してきました。名前の似た自己啓発本もありますが、今回紹介するのはアーサー・ブロック著の方です。

「失敗する可能性のあるものは、失敗する。」”If anything can go wrong, it will.”に代表されるような、常に最悪の事態を想定せよという行動哲学でもあり、各分野でのあるあるを集めたようなもの。正直初見では意味不明なところが多かったです。

「洗車しはじめると雨が降る。雨が降って欲しくて洗車する場合を除いて。」

「人生で楽しいことは、違法であるか、反道徳的であるか、太りやすい。」

「バターをぬった面を下にして食パンが着地する確率は、カーペットの値段に比例する。」

といった後ろ向きな格言に笑っていましたが、

「バックアップする直前に、ハードディスクは必ずクラッシュする。」「クラッシュする前にとってあるバックアップは、必ず壊れている。」法則が卒論執筆中の自分にも一度適用されてちょっと笑えなくなりました。

あと原文がセットでついてくるので、英語のちょっとだけ気のきいた言い回し集としても使えます。


以上、今思えば役に立った本たちの紹介でした。もちろん試験の点数のためには教科書と参考書をいかにうまくこなすかが重要ではありますが、読書は後でどんな役に立つか現時点では予測がつかないこともあるので、今のうちに積極的に投資しておくのが安全であると思われます。


東京大学文科三類から地域文化研究学科アジア科へ進学。マレーシア農村研究で卒論を書いている。