「アイデアが浮かばない」「仕事の要領が悪すぎる」こんな悩みも “A4用紙1枚” で解決できる。

近ごろ「A4コピー用紙をメモ帳がわりに」「ノートは使わずにA4の裏紙で勉強」など、自由な発想でA4用紙を活用している人が増えてきています。書き損じても気兼ねなく捨てられる気軽さや、どこでも手に入る手軽さも注目されている理由ですが、それ以外にも「A4を使うメリット」があるのはご存知ですか?

今回は、A4用紙のさまざまな活用法を、目的別・シチュエーション別にご紹介します。

頭の回転が早くなる!

累計17万部を超える大ヒットを記録した『ゼロ秒思考』の著者・赤羽雄二氏によると、「優れた経営者や優れたリーダーなど、一流の人ほど即断即決、即実行」だといいます。

誰しも「あのときすぐに決断していれば……」と後悔したことはあるはずです。しかし、決断スピードだけアップしても仕事の質が下がってしまったら意味がありません。そこで赤羽氏が提唱している『ゼロ秒思考』が役立ちます。

ゼロ秒思考とは、瞬時に現状の認識をし、瞬時に課題を整理し、瞬時に解決策を考え、瞬時にどう動くべきか意思決定できることを意味します。つまり、迷っている時間はゼロ、思い悩んでいる時間はゼロとなり、即断即決・即実行が可能になるというわけです。

その「ゼロ秒思考」を鍛えるために必要なのが「A4用紙」です。赤羽氏は、頭に浮かぶ疑問やアイデアを即座にA4用紙に書き留めることで、驚くほど頭の回転が速くなるといいます。具体的な方法は以下です。

・A4用紙を横向きにする ・1件につき1ページ使う ・左上にはタイトル、右上に日付を記入 ・本文を4~6項目に分け、各20~30字でまとめる ・1ページを1分以内で書く ・毎日10ページ書く

(画像は筆者にて作成)

このようなメモ書きを続けることで、頭の中に散らばっている情報を整理し、物事を決断するスピードを上げることができるようになるでしょう。

タスク管理の最適ツールになる!

仕事で複数の案件が重なったり、無計画に予定を詰め込んでプライベートが回らなくなったりと、スケジュール管理やタスク管理に頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。しかし、それはあなたの要領が悪いのではなく、タスク管理のコツをつかんでいないだけという可能性もあります。

さまざまな問題によって頭の中がごちゃごちゃになってしまうと、業務にムリ・ムラ・ムダが発生します。「思考の整理家」として多数の著書をもつ経営コンサルタントの鈴木進介氏は、これを「3M症候群」と呼び、業務効率を落とす原因になると指摘します。そこで、複数の問題をスムーズに解決へと導くために『頭の中で考えていることを仕分けする』方法=『セパレート思考を推奨しているのです。

たとえば、優先順位のつけ方がわからない、やったことがないからどれくらい難しいかわからない、といった理由で二の足を踏んでいませんか? これこそが、問題解決の妨げになっているのです。まずは優先順位をつけることを心がけましょう。

簡単な方法としては、A4用紙を横向きにして縦半分に区切ります。片側に「やらないこと」リスト、もう一方に「やりたいこと」リストを記入する、もしくは「今日中やること」「明日以降でもいいこと」、「5分以内でできること」「30分以上かかること」など、たくさんある課題を書き出して仕分けするのです。可視化することで、抱えている問題が整理されて効率的にこなすことができるでしょう。

さらに「セパレート思考」を進めていくと、行動を起こすための仕分け術につながっていきます。たとえば、以下のような仕分けかたです。

(画像引用元:株式会社 日立ソリューションズ|行き詰まったら、「仕分け」で解決 問題解決のための思考整理法

これは鈴木氏が単行本の執筆をするために仕分けした具体例です。この場合、「1. 企画を考える」「2. 執筆する」「3. 出版社に売り込む」という3種の行動項目(=大項目)に分けることができます。各大項目をさらに細かく仕分けしていくと、「すぐに取り掛かることができるレベル」にまで課題を小さくすることができるのです。

課題のサイズを小さくすることで、行動の第一歩目が明確になることがおわかりでしょうか。また、行動までの心理的ハードルもぐっと下がります。ですので、この小さなサイズは「今すぐ誰でも気合を入れずに着手できるレベル」にすることが大切です。これを「ベイビーステップ」といいます。

(引用元:同上)

大切なのは、大きな目標を達成するために具体的にどのようなステップを踏めばいいのか可視化することです。まず優先順位をつけること、そして大きな課題を前に動きが止まってしまったら、課題のサイズを小さくすること。A4用紙に書き出すことで、驚くほどスムーズにタスク管理ができるようになるでしょう。

創造力が活性化されてアイデアが湧きあがる!

日本デザインセンター代表の原研哉氏は、複数の案件を抱えながらアイデアを出し続けなければならない状況において「なるべく瞬発的に考えるように意識している」と述べます。そんなときに役立つのが「A4用紙」だそう。

スタッフとの打ち合わせでは、A4の紙にどんどん構想やデザインの方向性を手描きして、その場でアイデアを見えるようにしておきます。頭に浮かんだことは、文字もイメージも、できるだけすぐ書き留めて頭の外に出し、次に持ち越さない。それが最も時間の節約になります。

(引用元:時間デザイン|私の時間デザイン|#02 株式会社日本デザインセンター 原研哉氏

手描きの情報量はとても豊かで、猛烈にたくさんのイマジネーションを呼び起こします」と原氏。人と話しながらも、頭の中ではたくさんのアイデアのヒントが浮かんできます。それをただ受け流すのではなく、その場ですぐに書き留めることが大切であり、無地のA4用紙という自由度の高いツールを使えば、ひらめきと同時に書き記すことが可能です。

また、スクウェア・エニックスの和田洋一社長は、手帳を持たず、毎朝PCからA4のスケジュール表1枚を打ち出して持ち歩いています。和田氏は「私がメモ用紙に求める機能を突き詰めた結果、この形にたどり着いた」と述べます。

(中略)私がA4一枚にたどり着いた理由は、社長としての意思を社員に正確に伝達するためでもある。自分のアイデアや意思は、純粋な結晶体にまで純化しなければ、組織の末端まで正確に浸透させることはできない。そのためには、罫線の入っていない白い紙に絵を描くのがベスト、と考えている。

(引用元:PERSIDENT Online|「A4裏表活用術」スクウェア・エニックス 和田洋一社長【1】

「罫線があるとアイデアが罫線に束縛されるから」という理由や、「自分のアイデアを他者に伝える際には、なるべく絵や図表で表現した方がいい」という理由から、罫線が入っていないものを求め続けた和田氏は、最終的に“A4用紙1枚”という究極の形態に落ち着いたそうです。

どんなに良いアイデアが浮かんでも、それを相手に伝える術がなければ意味をなしません。図や絵を用いて無地のA4用紙にアイデアを映し出せば、あなたの発想を相手と共有することが可能になります

複数案から“選ぶ力”が磨かれる!

「複数のアイデアのなかからひとつを選ぶ」という決断を下さなければならない場合も、A4用紙は威力を発揮します。博報堂DYメディアパートナーズのクリエイティブ・ディレクターを長年務めた佐藤達郎氏は、著書『アイデアの選び方』(CCメディアハウス)で次のように述べています。

「白紙のA4用紙を、たっぷりと用意していただけますか」 広告会社のクリエイティブ・ディレクター時代から変わらず、今もアイデアを“選び・決める”ミーティングでは、私はたいていこの一言から始めます。

(引用元:佐藤達郎(2012),『アイデアの選び方』,CCメディアハウス.)

まず、A4用紙1枚につき1案、太字のサインペンで書きます。そしてそれらを壁に貼り、みんなで話し合いながら各案のランキングを移動させて、最終的にランキング1位になった案を採用するのです。

ここで重要なのは、「A4用紙1枚に複数の案をまとめる」のではなく、「A4用紙1枚に1案だけ」を書くということ。用紙がもったいないと感じるしれませんが、どこにでもあるコピー用紙や裏紙を使えるので、そこまでコストはかかりません。大切なのは、多くの人が同時に同じ案について考えるためにも、A4というサイズがベストであるということです。

このように、アイデア出しからアイデア選びまで、A4用紙には無限の可能性が広がっていると言っても過言ではないでしょう。

*** 現在活躍中のデザイナーやコピーライター、そして一流の経営者たちは、どこにでもあるA4用紙を自分のやり方でうまく活用しています。すぐにでも真似できるアイデアばかりなので、ぜひ参考にしてくださいね。

(参考) リクナビNEXTジャーナル|A4の裏紙一枚で頭スッキリ! モヤモヤをなくし、即断即決できるようになる「ゼロ秒思考」 DIAMOND online|思考力を確実にアップさせる「メモ書き」の方法 Study Hacker|思考がどんどん形になる! 半年間やってみてわかった、考えるのに「A4手書き」が良い理由 株式会社 日立ソリューションズ|行き詰まったら、「仕分け」で解決 問題解決のための思考整理法 時間デザイン|私の時間デザイン|#02 株式会社日本デザインセンター 原研哉氏 PERSIDENT Online|「A4裏表活用術」スクウェア・エニックス 和田洋一社長【1】 佐藤達郎(2012),『アイデアの選び方』,CCメディアハウス.

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