そのやり方で伝わりますか? 思いを伝えるために必要なのは『相手目線で考える』ということ。

書類やレポートを書いたり、あるいはプレゼンをしたりと、自分で作ったものを相手に見せなくてはいけないことは、学校や仕事で多々ありますよね。

この時に重要なのは相手の立場に立って考えることだと言われています。でも、「相手目線で考える」という意識を持つだけで、本当にレポートが読みやすくなったり、プレゼンが良くなったりするものなのでしょうか?

相手目線で考えることの大切さ

自分が伝えたいと思うことがあると、そのことばかりを考えていませんか? それが相手にとって有益な情報だったとしても、相手の立場を意識しなければ伝わることも上手く伝わらないかもしれません。

例えば、あなたが取引先に商品を提案するとき。取引先がどんな商品を求めているのかによって、提案する商品は変わってきます。提案したい商品がどんなに優れていたとしても、取引先にとって必要でなければ意味がありませんよね。

世の中にある商品やサービスは、どんな相手目線で考えたことで誕生したものがほとんどでしょう。また、自己啓発の名著『新訳 人を動かす』にも、以下のような文章があります。

本書からたったひとつ「いつでも人の立場に身を置き、人の視点からものごとを見る」ということだけを知ってもらえたなら、あなたは自分のキャリアを築くための大きな土台をひとつ手に入れたも同然だ。

(引用元:デール・カーネギー(2016),『新訳 人を動かす』,株式会社KADOKAWA)

今なお世界中で読み継がれている名著の中で、これほどまでに相手目線で考えることは重要とされているのです。「相手目線で考える」ことの大切さを示す何よりの証拠と言えるでしょう。

蛯名健一さんの例

相手目線のパフォーマンスによって、高く評価された人がいます。 アメリカの超人気オーディション番組『America's Got Talent(アメリカズ・ゴット・タレント)』で、日本人初の優勝を果たしたパフォーマーの蛯名健一さんです。

彼は、自著『見せ方ひとつで世界でも勝てる』の中でこのようなことを言っています。

パフォーマンスにかぎらず、仕事でもなんでも、お客さんが喜んでくれなければ意味がない

(引用元:蛯名健一(2014),『見せ方ひとつで世界でも勝てる』,角川書店)

ダンスなどの芸は、ある程度のレベルになってしまうとそれ以上は一般の人に凄さが伝わりません。ダンスの経験者などにしか、その凄さがわからないのです。

もし、超一流のダンスを一般の人に見せたとしても、そのダンスが見る人の立場に立ったものでなければ、どうしても評価は低くなってしまう可能性があります。そこで、蛯名さんは観客目線でパフォーマンスをつくっているのです。

彼は、自分のパフォーマンス技術は二流だと言います。しかし、その二流の技術を自覚し、それらをうまく組み合わせて見せることによって、高い評価を得たといえるでしょう。

これこそが相手の目線で考えることの威力なのです。

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人に見せるという方法

そうは言っても、相手の目線で考えることはなかなか難しいものです。一朝一夕にできることではありません。

しかし、簡単に独りよがりにならないようにする方法はあります。それは「他人に見せること」。 書類やプレゼンなどは、他人に見せるために作成ものです。本当に見せたい相手に見せる前に、誰かに見てもらうことで、独りよがりな部分を指摘してもらえます。

当然、見せる相手は選ばなくてはいけませんが、自分の作ったものに対する相手の評価を簡単に得ることができるのです。

このことで、本番での緊張が和らぐというメリットもあります。プレゼンには特に効果的でしょう。人前で何かをする経験は、回数を重ねるほど上手くなりますし、自信にも繋がります。

ただひとつ気をつけなくてはいけないことは、むやみやたらに多くの人に見せること。「船頭多くして船山に登る」ということわざのように、多くの人からアドバイスをもらうと、どうしたらいいのかわからなくなってしまうことがあるからです。

「相手目線で考えること」を習慣にすれば、大きなアドバンテージを持つことになりますよ。

(参考) デール・カーネギー(2016),『新訳 人を動かす』,株式会社KADOKAWA 蛯名健一(2014),『見せ方ひとつで世界でも勝てる』,角川書店

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