私は受験生の頃、センター試験で世界史を選択し、二次試験では日本史を選択するというまさに暗記地獄コースへの道をひたすらに歩んでいました。 歴史が得意だったというわけでもなく、地理が嫌いだったので消去法でこの2つを選んだのですが、日本史と世界史はおそろしく量が多くて閉口しました。
しかし、最終的にあるやり方を徹底してから、一気に効率よく点数を伸ばしていくことができました。 今日は、そんな膨大な量を効率良く暗記する方法について紹介します。
流れを一通り把握する
ポイントの1つめはこれ。 参考書や教科書を読むときには細かいところにこだわらず、大きな流れを把握すること。 日本史でいえば、「室町時代は1代目の尊氏が作って、3代目の義満が盛り上げて、そこから全国的に一揆や乱が起こりまくって、最終的に色んな大名が乱立して、そのまま戦国時代へ突入」ぐらいざっくりと。 この大きな流れに加えて、キーポイントとなる重要な事項をいくつか覚えられれば御の字です。
この流れを把握する段階にはあまり時間をかけないようにすることが大事です。 そのため、ただ教科書や参考書を読むのではなく、「最も大事なところはどこか」というのを意識してかいつまんで読んでいきましょう。 ただ単に読むだけではなく、自分でポイントを探しながら読むことも重要なステップです。
経験上いきなり細かいところを学習しても、しんどい上にすぐに忘れるので効率が悪いですし、 大きな流れをしっかり育ててから細かい知識を増やしていく、というスタンスのほうが記憶が定着しやすいと感じます。 大きな木の幹が育って、それに枝ができ、最後に細かい枝葉が付くというようなイメージをしてもらえるとなんとなく納得できるかもしれません。
細かいところは問題を解きながら
2つめのポイントはこれ。 大体の流れがつかめたら、すぐに過去問や問題集に取り組みましょう。 最初はほとんどの問題を間違うと思いますが、間違えたら、そのつど参考書や教科書でその部分をフォローしていきましょう。 こうすることで、問題に出題される重要なポイントがどこかを意識しながら暗記することを目指します。 また、間違えた!悔しい!という気持ちがモチベーションとなりやすいです。 そのためこの際、できれば出題頻度が分かる問題集などを使用し、最重要のものから解いていってください。 先の項目でも触れた、大きな流れ(木の幹)→重要事項(大きな枝)→普通の事項(枝葉)というイメージで学習しましょう。
参考書や教科書を赤シートで隠して、穴埋めを延々とやっていても、どこが問題で出題されやすいのかを意識できません。 その結果、ニッチな豆知識レベルの事柄まで覚えがちです。 全部覚えるのは無理ですから、出題されそうなところから暗記していったほうが実戦的で、点数が安定するのは自明ですね。
どんな勉強にも応用できる
受験期に身に付いたこの「流れを把握して、細かいところを実践的に付け足していく」という勉強法は受験を終えた今でも役に立っています。
・難しくて分厚い本も重要そうでなければどんどん飛ばして、重要なところだけにマーカーを引く。(ページがマーカーだらけになったら頭を働かせて本を読んでいない証拠なので注意!) ・大きな木が育っていくように、大筋を押さえたら、重要なものから順に知識を補っていく。 ・問題を解いて実践的に覚える。
この3つは今でも肝に銘じています。 特別なスキルは何もいらない方法なので、暗記が苦手な人はちょっと心がけてみてくださいね。

