花の香りを嗅ぐと気持ちがリフレッシュした、という経験はありますか? 香りでリラックス効果を得られるアロマテラピーは、それに関連した資格なども設けられ、人気を呼んでいます。アロマの歴史は非常に古く、古代インドにおける医学書「アーユルヴェーダ」において香りについて言及がされている他、近世までの医科大学において、エッセンシャルオイルを用いたアロマテラピーが教えられてきました。それほど、香りは長い歴史の中でも人々から愛され、その効果が認められてきたのです。
そんなアロマの力は、勉強の能率が格段にアップする可能性を秘めています。この記事では、アロマを活用して勉強のパフォーマンスを向上させる方法を紹介していきます。
アロマが持つ勉強にうれしい効果
空気中にアロマが放出されると鼻の奥の神経がその有効成分を感知し、脳内物質の分泌を促します。快楽物質として有名なドーパミンやセロトニン、さらには、脳内麻薬とも呼ばれる強力な作用を持つβーエンドルフィンまでも、アロマによって分泌が促されるのだといいます。効果は、主に以下の3つ。
1.集中力アップ 日本アロマ環境協会の行った実験によると、オレンジ・スイートの精油の香りを浴びてから計算問題を行った子供は、そうでない子供と比べて計算ミスが減少したそうです。また、アロマを取り入れている企業では、オフィスでアロマを焚いたところ、従業員のタイプミスが減少したとか。このことから、アロマには集中力を向上させることによって、ミスを防ぐ効果があるのだといえます。
2.記憶力アップ ローズマリーの香りをかいだ被験者は、記憶力のテストにおいて、何も嗅いでない人よりもいい結果を残しました。これが香りによって気分が改善し、パフォーマンスが上がったこととは無関係という結果も出ています。まだ研究途上で不明な点も多いですが、アロマオイルに含まれる有効成分が記憶力を改善させることが判明しています。
3.気分のリフレッシュ アロマのもっともよく知られた効果です。アロマテラピーを行うことによって、うつ病患者の症状が改善されることがわかっています。勉強をしていると、長時間机に向かったり、試験へのプレッシャーを感じたりすることから、自然とストレスが溜まってしまいますよね。アロマの効果により、ストレスで能率を下げることを予防することができるでしょう。
おすすめの使い方
アロマオイルは、アロマポットやアロマディフューザ以外にも使用方法があります。また、香りの種類によってその効果は様々なので、その日のコンディションや期待する効果に合わせた香りを選ぶことが大事です。
●ノートに精油を垂らす よく使うノートにアロマオイルを一滴垂らしましょう。そうすることで、道具を使わずともアロマの効果を得ながら勉強することができます。
●起き抜けにペパーミントのアロマを焚く 眠気覚ましにぴったりなのがペパーミント。交感神経を刺激し、気持ちをシャキッとさせる効果があります。朝に弱く、午前中にぼんやりしてしまいがちという人でも、アロマの力を借りれば朝からパフォーマンスを上げることができます。また、ぐっすり眠りたい時には、オレンジ・スイートやラベンダーがおすすめです。
●エアコンの羽にオイルを直接塗る アロマディフューザなどを持っていないという人でもできるアロマテラピーです。アロマオイルをティッシュに何滴か垂らし、それをそのままエアコンの羽の部分に塗りましょう。その状態でエアコンを起動すると、風によってオイルが揮発し、部屋に香りが広がります。扇風機の羽に塗っても同じ効果が得られます。
アロマを使う際の注意点
魅力的な効果をたくさん持っているアロマオイルですが、いくつか注意点もあります。まずは、アロマの種類によって効果が全く違うということ。心身的に効果があるものもあれば、肩こりや花粉症、これからの季節に気になる日焼けなど、身体的に効果があるものもあります。好きな香りだからというだけで選ぶと思うような効果が得られない場合があるので、その時の自身の体調と向き合い、それに合う香りを選ぶようにしましょう。ネットで効能を調べることもできますが、まずは専門店で相談することをおすすめします。
また、アロマオイルがきちんとした効果を持つのは、植物から抽出した純粋な物に限ります。香料や溶剤を使った粗悪品では、アロマがもたらす効果が期待できないだけでなく、体に悪影響が出かねません。しっかりと成分を確認してから購入しましょう。その他にも、アロマキャンドルやアロマポットを寝る前に使い、火が付いたまま寝てしまったことでボヤ騒ぎが起きた、ということもあるので、火を扱う場合には注意してください。
*** いかがでしたか? アロマを使うと実際に毎日が気持ちよく過ごせますよ。みなさんもぜひ試してみてください。
なお、集中力を保つ方法については、「勉強に集中する方法まとめ。音楽・場所・食べ物を利用しよう」でも詳しく紹介しています。ぜひご参照ください。
(参考) アロマテラピーショップ夢香房 | アロマテラピーの歴史 PR TIMES | オレンジ・スイート精油が子供の計算ミス軽減に寄与 SatoTakeda Vegetable&aromatherapy | ローズマリー精油は記憶力にいい?論文を探してみた In-cense お香の専門ページ | 意外と知られていないお香の効果とは? eo健康 | こころと体に効くアロマテラピー アロマオイル効能ガイド|アロマオイル効能一覧表