あなたのペンケースは何色でしょうか。 手帳は? ボールペンはどうですか?
もし黄色や赤、暖色系のものなら、すぐに『青』のものに換えた方がいいかもしれません。なぜなら、寒色系の色は勉強にぴったりだから。
視覚は人間の感覚の大部分を占めるといわれています。今回は、作業効率に影響を与える「色」のおはなし。
「青」で気分リラックス!
寒色系のものを見ると、副交感神経が活発にはたらくと言われています。副交感神経は安静時に活発になる神経。青には人をリラックスさせる効果があるんだとか。
また、
セロトニンの分泌を促し、(略)その結果、リラックス効果と集中心が生まれる。 (南雲治嘉著「色の新しい捉え方」光文社新書より)
とも言われています。セロトニンは「幸せホルモン」とも言われる物質。興奮を沈め、人を落ち着かせる。青色の知られざるパワーですね。
イギリスのあるショッピングストリートでは、街灯の色を青に変えたところ犯罪発生率が激減。日本でも駅ホームの照明を青にした結果自殺者が減少したことが知られています。
青い空を見たら気分が落ち着いた… そんな経験、誰にでもあるはず。作業がすすまない時って、イライラしがちですよね。そんな時、リラックスしてスムーズに生活するためにも、青色のアイテムを増やしてみてはいかが?
「青」は時間を加速させる?
青色を見ると時間が早くたったように感じられる… そんな研究結果が出されています。
1人をピンクの壁紙と深紅の絨毯が敷かれた赤い部屋に入れる。そしてもう1人をブルーのカーテンと水色の壁紙が張られた青い部屋に入れる。そうして時計を持たずに1時間たったら出てきてほしい依頼すると、赤い部屋に入った者は40~50分ぐらいで出てくるが、ブルーの部屋にいる人は70~80分は出てこない。 (色によって異なる時間感覚 より)
驚くべきことに、色は人の時間感覚にも影響をあたえるんだとか。これを利用して、あるファストフード店では客の回転率をあげるために、店内を暖色系で統一しているとのこと。
カラーカウンセリングを専門とするサイトでは、会議室の内装を寒色系でまとめることを推奨している。そうすることで、会議時間が短く感じられ、中身の濃い議論が期待できるとしています。
集中していない時ほど、時間はゆっくりと流れるもの。ダラダラ作業を続け、時計を見るとたったの15分しかたっていない……。ちょっとぞっとしますね。
身の回りのアイテムを青でまとめれば、あっという間に時間がすぎ(ていくように感じ)ます。早くしないと終わらないぞ、まずいまずい。こんな風に、意識も変わるはず。
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作業効率に影響を与える「青」。たかが色を変えただけで……と思う方もいるかもしれませんが、あなどるなかれ。リラックス効果と時間を操るパワーで、作業がぐんぐん進むかもしれませんよ。
参考 青色防犯灯で犯罪が激減? 色によって時間の感覚が違う? 愛知県共済 インターネット文化講座 「カラーコーディネーターに聞く色の活用術」 色によって異なる時間感覚 南雲治嘉著「色の新しい捉え方」光文社新書

