「忙しい」という言葉が口癖になっていませんか? やりたいことはたくさんあるのに、忙しくて手を付けられないということはよくありますよね。状況打開のために、スケジュールを見直してみたり、多くのテクニックを活用してみても、全く状況が変わらない……。こういった時に足りないのは時間ではなく、心の余裕かもしれませんよ。 今回は忙しさと余裕について考えてみたいと思います。
そもそも忙しいときには……
「忙しい」イコール「時間がない」ですよね。でも、時間がないときって集中して仕事を終わらせるチャンスなんです。「火事場の馬鹿力」ということわざがありますが、人は切羽詰まった状況になると、平常時をはるかに超えた集中力を発揮できることがあります。みなさんもそういった経験ありませんか? そう考えると、 忙しい=時間がない→集中できる→作業時間が減り時間ができる となります。となれば、時間がない、忙しいという状況はすぐに打破できるはずですね。
余裕がないからいつも忙しい
とはいったものの、忙しいときに普段より集中できるなんてこと、そう頻繁にはないですよね。どちらかというと、ミスを連発してしまうことのほうが多いかもしれません。両者の違いというのは、余裕があるかないかなんです。東京家政学院大学教授の根本橘夫さんは、「余裕がないと視野が狭くなり、ミスのことだけが気になってしまい、さらに自信を失うという悪循環になります。」とおっしゃっています。 余裕がなくなると視野が狭くなるせいで、忙しさを脱するためのアイデアが浮かばなくなったり、冷静な判断が下せなくなったりもします。こうなると、いつも忙しいという状況に陥ってしまうんです。
忙しいときほど他人のために
忙しさにとらわれた状況を脱する為に重要なのはまず、余裕を持つこと。余裕を持てれば、忙しさ脱却に対し、広い視野を持って対策することができます。 その余裕を感じるには、利他的に行動すれば良いということが、研究から明らかになっているんです。
イェール大学、ウォートン・スクール、ハーバード大学の教授らが共同で行った実験では、地元の落ちこぼれた学生のレポートを15分間手直しした被験者の方が他のことを行った人に比べ時間に余裕を感じたという結果が出ています。また、このグループはその後も別のタスクを引き受ける可能性が高く、そのタスクに対しても、より長い時間を費やしています。不思議なことに人のために時間を使ったグループはより生産的であった上、時間的余裕を感じたのです。
引用元(日経WOMAN Online|「時間がない」病から脱却するコツ(3/3))
普段、他人のために時間を使うのは、自分に余裕があるときです。他人を気遣うことで、自分に余裕があるのだと感じられるのかもしれませんね。他人のために時間を使って余裕を感じられれば、いつまでも続く忙しさから脱却することができるかもしれませんよ。
忙しいとき、他人のために時間を使うということはなかなかしづらいものです。ですが、ちょっとでも他人を気遣えば余裕が生まれ、忙しい状況から抜け出すことができるかもしれません。常に忙しさを感じている方はぜひ試してみてはいかがでしょうか?
(参考) 日経WOMAN Online|自信がある人と自信がない人はここが違う!t MOTTAINAI Lab.|心に余裕を持たないのは「もったいない」/文:野口健 日経WOMAN Online|「時間がない」病から脱却するコツ(3/3)