STUDY HACKERで毎日配信されるコラム。 たくさんのコラムを読んでいると、「これなら実行できそう」「これをすぐにでもやってみよう」と思える勉強法に出会えることもあると思います。 でも、実際はコラムを読んで満足して終わり。結局実行はできなかった……という人もいるのではないでしょうか。 読んでいるときのやる気はいったいどこへ? 今回のコラムでは、なかなか勉強法を変えられない理由について、考えてみます。
気づいたときにはもう遅い!「コンコルド効果」
自分の勉強法が非効率なものだとなんとなくわかっている。でも変えられない…… それは「コンコルド効果」のせいかもしれません。 「コンコルド効果」とは「ある対象への金銭的・精神的・時間的投資をしつづけることが損失につながるとわかっているにもかかわらず、それまでの投資を惜しみ、投資をやめられない状態」のことを指します。
勉強法に当てはめると、自分が最初に選択した勉強法が間違い(非効率)だと気づいても、正しいもの(自分に最適な勉強法)であってほしいという思い込みのことだと言えます。 今やり方を変えてしまうと「今までやってきたことが無駄になってしまうかもしれない」「これまで費やした時間がもったいない」と思ってしまい、勉強法を変えることなく続けてしまうのです。 「コンコルド効果」は、大きなダメージを受けるまで、自分で抜け出すことは難しいと言われています。 もし自分がこのような状態に陥っていると少しでも感じたら、潔く方向転換する勇気が必要です。 ただ、勉強法の場合、これまでの勉強法をやめなくても、新しい勉強法にチャレンジすることは可能です。 すぐに方向転換する勇気がない場合は、これまでのやり方も維持しつつ、新しい勉強法も取り入れてみてください。 少しチャレンジしてみて「やはり自分の勉強法の方が合っている」と思えばこれまで通り勉強すればいいですし、「新しい勉強法の方が良い」と思えば、潔く自分の勉強法を捨て、新しい勉強法に切り替えればいいのです。
自分のやり方が一番?
自分のやり方は良くないと気づいていても変えられないことを「コンコルド効果」といいました。
一方で、自分の勉強法をそもそも正しく評価できず、実際以上に良いものだと思ってしまう「保有効果」というものもあります。 この状態になると、勉強法を変えることは難しいですね。 「いいな」と思う勉強法に出会っても、実行まで至らないのは、もしかしたら「保有効果」のせいかもしれません。
自分の勉強法が一番良いと、心のどこかで思っていませんか? これまでの自分のやり方を変え、新しいやり方にチャレンジすることは、勇気とエネルギーが必要です。 でも、自分のやり方が一番だというのは思い込みかもしれません。 他のやり方と比較して初めて順位はつけられるのです。 新しい勉強法もチャレンジしてみて、自分に合っているかどうかを検証してみてはいかがでしょうか。
みなさんにピッタリの勉強法が見つかることを祈っています。
【参考資料】 コトバンク|保有効果 wWikipedia|コンコルド効果 行動経済学&社会心理学の研究 アメーバニュース|「コンコルド効果」から見る、破滅の心理とは?―もったいないから続ける

