英語がペラペラだったらなぁ……と思ったことは、誰にでもあるのではないでしょうか? 受験生だって英語が得意になりたいはずですし、社会人の方だって英語でコミュニケーションがとれるようになりたい方が多いのではないでしょうか?
今回は、外国語でのコミュニケーションの取り方について考えてみたいと思います。
英語を実際に使ってみること
新しいことを身につけたいと思った時、まずはインプットが大切ですね。 でも、それだけでは使えるようにはなりません。使うためには、やっぱり「実際に使ってみる」ことも重要です。
以前、StudyHackerでは、「英会話カフェ」というものを紹介しました。 (使って身に付く英会話!英会話カフェのすすめ。)
実際に英語を使ってみることがその上達に効果的なことは言うまでもありません。 気軽に立ち寄れる会話のための場所として、英会話カフェは確かにオススメです。
でも、私に英語で会話できるの?っていう不安だって、確かにある
とはいえ、今まで立ち寄ったこともないところに立ち寄るのは、とても勇気がいることです。
東大にも、昼休みに英語で会話を楽しむための場が設けられているのですが、私が行ってみたときの衝撃は今でも忘れられません。 外国人と同じレベルで会話する帰国子女や学生をみて、自分とのレベルの差を痛感しました。 「こんなところに僕が来て良いんだろうか」と思ってしまい、逃げ出すようにして帰ってしまいました。 日本から出たことがない人にとっては、少なくとも私にとっては、英会話カフェですら、別世界のように思えてしまいます。
話す言葉は、相手にとって7%しか役立たない
ここで、なぜ「外国語でのコミュニケーションが億劫になってしまうのか」を、少し考えてみたいと思います。
きちんと文法や発音も勉強しているのに、外国人を目の前にすると、言葉が口から出てこない。 その理由の一つに、「自分の言葉が、相手に正しく伝わっているのかどうか分からない」ことがあるのではないでしょうか。
例えば、外国人に道を尋ねられたときに、「この道をまっすぐ行って、2つ目の曲がり角を右に曲がって、バスに乗ってください」と答えたいとしましょう。
こういう状況でも、 「道ってこの場合だとstreetかな、avenueの方が良いのかな。曲がり角ってなんていうんだっけ……? あっ、こういうときって、乗るはget onだろうか、ride onだろうか」 と考えてしまい、結局何も言えない。そんな経験、私だって何回もしてきました。
でも、文法的に正しいかどうかなんて、この際どうでもいいんじゃないでしょうか?
アメリカの心理学者、アルバート・マレービアン博士によると、人間のコミュニケーションにおいて、実際に話す言葉の内容は、相手が受け取る情報のたった7%にしかならないというのです。 残りの93%は、身振り手振りや表情、声色といった、いわゆる「ノンバーバルコミュニケーション」によるところが大きいんです。
自分が苦労して話している言葉が、相手にとっては7%しか役立っていない。 そう考えたら、何だか話す言葉の正しさを気にして喋れない、というのは馬鹿馬鹿しく思えてきませんか?
出川哲郎から学んだ、「相手に伝われば、手段はどうだっていい」ということ
ここで、是非ご紹介したいエピソードがあります。 先日、あるテレビ番組で、リアクション芸人の出川哲郎さんがNYで道を尋ねながら目的地を目指す、という企画がありました。
出川さんの英語力はというと、「国連本部」を「ワールドホームセンター」、「自由の女神」を「フリーウーマン」と言うほどのレベル。 ですが、電車に乗りたいことを伝えたいときは、電車に乗るジェスチャーをして、尋ねるしぐさをします。そうして、最終的には、目的地に全部、無事到着してしまいました。
これって、ある意味すごくないですか? 話す単語や文法はめちゃくちゃでも、身振り手振りを駆使することで、きちんと相手に伝わる。 この姿勢から見習うことは、多くあるのではないかと思います。
*** いかがでしょうか? 最初に述べましたが、英語は言語。相手に何かを伝えるためのツールの1つに過ぎません。 相手に伝えるための手段は、英語だけじゃないし、むしろ言語以外の方が意思疎通にとって重要なんです。
皆さんも、英会話カフェに行くときなどは、「会話」にこだわらずに、身振り手振りなどで気負わずコミュニケーションしてみてはいかがでしょうか? そうすれば、きっと英語を話すことだって怖くなくなっていくはずです。

