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前回、難しい本を挫折なしで読み切ってしまう4つコツについてご紹介しました。
今回は少し視点を変えて、文章の要点をつかむ方法についてご紹介します。一読して要点をつかむことができれば、本全体の構成がしっかり把握できるので、再読の際にかなり効果がありますね。

なんとなく文それぞれが言いたいことはわかるけれど、イマイチ要点が掴めないということを解消する、「要点をあっという間につかむコツ」をご紹介します。

ちなみに前回の記事はこちら → 「積ん読」は卒業! 難解な本を挫折しないで読みきる4つのコツ

badge_columns_1001711筆者の言いたいことよりも、筆者の視点に目を向ける

例えば時間術についての本を読む時、題名からこれは時間を有効に使うための本なのだろうということが推測できます。
では、世の中にはそういった書籍はたくさんあるけれど、この本の著者はどういった視点から、時間を有効に使う術を語るのか、それを知るために目次や文章の内容に進むことになります。
現代文の問題でもそうです。例えばセンター試験ではまず後ろの語彙の注釈と題名、著者名を見てから本文に移ります。
2015年のセンター試験国語では、『未知との遭遇』という佐々木敦さんの文章が使われていましたが、この文章で言いたい『未知』とはなんなのかを考えて読み進めると、読みやすくなります。要するに、文章を読む際に重要なのは、筆者の言いたいことよりも、筆者の視点だということです。題名や目次で題材をつかんだら、筆者の視点がどこにあるかに気をつけながら読み進めましょう。

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badge_columns_1001711文章は同じことを抽象→具体→抽象の順に繰り返している

言いたいことの大枠をまず著者が語ります。大枠、全体の概念を伝えるものなので、必然抽象度は高くなります。
今からそれを具体的に説明しますから、ぼんやりこの先何を言いたいかをつかんでくださいね、という部分です。
そのあとは、具体的な話が続きます。その具体的文章は、先に述べた抽象的概念の抽象度を一段、また一段と下げたものとなり、身近な例を浮かべながら読むことができる部分が多くなるはずです。
この部分を読む時の注意点は、この具体的事例や文章は、さっきの抽象的文章のどこの言い換えなのかということを常に意識して読むことです。多くの概念を含んで一つの筆者の言いたいことが成立するので、それだけ冒頭の抽象的文章には多くの要素が含まれることになります。
親切にも、今回言いたい法則は3つ、等わかりやすく示してくれている文章なら、そのどの法則に当てはまるのかを考えればいいし、全体の概念をつらつらと述べた文章だったとしたら、その文章の中のどの要素かを考えることになります。
最後にまたシメとして抽象的文章がきます。
これは読者がここまで文章を読んできて理解していることを前提として書くので抽象度が最も高くなります。

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badge_columns_1001711よく言われる、まず結論を読むは大間違い!

ここまで読んできてわかってもらえたのではないでしょうか?
その文章の言いたいことを理解したければ、目次と最初の文章を読むべきです。
よく、結論に一番大事なことが書いてあるので、目次と結論さえ読めばいい!という人がいますが、最後が一番抽象度が高くなっているので、見ても煙に巻かれてしまうだけです。

badge_columns_1001711KJ法を応用してみる

新書や現代文の問題文は、ほとんどが同じことの言い換えで成立しています。それぞれが違って見えるのは抽象度が異なっているからにすぎません。
もし不思議に思う人がいえば、時間のある時に、KJ法を試してみるといいかもしれません。
KJ法というのは、文化人類学者の川喜田二郎さんの考案した方法で、研究情報をまとめる際の方法ですが、文章を理解するのにも応用できます。
①正方形のフセンやメモを用意
②文章中に書いてあることをどんどんメモ
③同じことを言っているなと思えるものをまとめる
④かたまり同士の関連性を見てみる
これをしてみると、できあがったかたまりが、冒頭で挙げられた抽象的項目とかぶっていること、さらにそこで述べられている関連性と、同じような関連性をかたまり同士も持つようになることがわかると思います。

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なんとなく新書がとっつきづらい、現代文が苦手という人は、全部が言い換えなんだということを忘れずに読んでみてください。
同じことを言っていると思われるところをつなげると更にわかりやすくなります。

参考文献
川喜田二郎/中公新書/1967 初版 2009 85版/発想法 創造性開発のために


京都大学文学部所属。長野県立松本深志高校卒業。ぱんだとししまいがとても好き。在学中は京都でしか見られないししまいを見てまわりたい。