ただ読むだけじゃもったいない! 読書がもっと充実する “4つの工夫”

「読書の機会は増えたけれど、ただ漠然と本を読んでいるだけで本当によいのだろうか」

より効果を生む読書方法があれば、自分の読書生活に取り入れたいと考えている人はいませんか? そこで今回は読書好きライターである筆者おすすめ、本を読むときの工夫を紹介します。

読書はメリットだらけ!

これまでStudy Hackerのコラムで何度も紹介してきたように、読書にはさまざまなメリットがあります。語彙力の向上や知識の獲得、集中力や記憶力、想像力の向上といったことはもちろん、「6分間の読書によってストレスが3分の1以下になる」というストレス解消としてのメリットも、イギリス・サセックス大学による研究でわかっています。

またオックスフォード大学の研究によれば、読書をしているときは何もしていないときに比べて大脳の情報処理の部分が活性化するのだそう。これは字面だけで風景を想像するためだと言われています。そして驚いたことに、読書をしない人に比べて、読書をする人は2年ほど長生きするという、米イェール大学の研究報告もあるのです。

このように気分転換や趣味として、普通に本を読んでいるだけでこれだけの効果があります。そして、読書習慣が身についてきた人は、少し工夫をしてさらに効果を上げることが可能です。

次からは実際に筆者が行っている、読書をする際の4つの工夫を紹介していきますね。

なるべく一気読みする

もともとは読書好きが高じて一気読みになってしまい、そのときに気がついたメリットですが、これがおすすめなのです。

まず、一冊を一気に読むので、話の流れを忘れてしまうことが減ります。この話はどういうことだったかなという状況に陥ってしまうと、ページをさかのぼって確認しなければなりません。もしそこで横着してしまい、そのまま読み進めてしまったとしたら、前後の内容がつながらなくなり、読書の楽しさが半減してしまうでしょう。

本の虫として知られる、マイクロソフトの共同創業者ビル・ゲイツ氏も一気読みスタイルを取り入れています。普段多忙な彼は、長期休暇を前にすると5~6冊の本を買い込み、それを一気読みするのだそう。そして一気読みで本を読み終えたあとは、しばし熟考するのだといいます。ビル・ゲイツ氏はこの一気読みをしてから熟考するという読書方法について、知識が深まり、身になると考えているようです。

しかし、ビル・ゲイツ氏ほど多忙でなかったとしても、時間は無限にあるわけではありません。ですから、一気読みするためには速読力を鍛えることも大切です。

そこでビジネス書や自己啓発本であれば、一度さらっと軽く読んでしまうことをおすすめします。その場合は細部にこだわらず、大枠だけおさえることができる速度で読み、重要だと思ったところだけを熟読するのです。このときのコツは、目次をしっかり読んで、重要だと思うところにあらかじめ目星をつけておくこと。

そして速読力がついたところで、小説などストーリー性のある本にも応用していきましょう。また、たくさんの本を読むことも速読力アップになりますよ。

3冊セットで読む

読書は3冊セットにしてしまうのがおすすめです。ポイントは、1冊で読書を完結させないということ。1回終了してしまった物事に再度取り組むのは、モチベーションが上がらずなかなか難しいですよね。三日坊主になってしまう原因のひとつは、毎日、「またゼロから始めなければいけない」と考えるから。わざと中途半端なところで終わらせることで、次の作業に取り組みやすくなるのです。

書店で本を購入する際は、1冊ではなく3冊買うと決めてみるのはどうでしょう。同じ作者の本であったり、同じシリーズの本だったり、なんでもいいので次の本を読むきっかけを作っておけば無理なく読書を続けられます。

また、勉強のために読書をする場合、1冊の本から知識を得ようとすると内容が偏ってしまうことも。しかし3冊読むことで、内容をバランスよく理解することができますし、同じテーマであったとしても自分に合った切り口の本を見つけることができるでしょう。

読書習慣について200冊に及ぶ著書があり、数多くの研修を行っている松本幸夫氏は、あなたの欲しいアイデアの「基本の基本となる入門書」、あなたの発想だけでは考えつかない「あなたと反対意見の本」、あなたの発想に理屈をつけてくれる「あなたと賛成意見の本」の3冊を選んでよく読むことを推奨しています。

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電子書籍の活用

もともと読書は紙の本でないと……という筆者でしたが、その便利さを知ってから、電子書籍も読書に取り入れています。なんといっても電子書籍は持ち運びに便利ですから、多くの本を持ち運びたいと思っている人におすすめです。

たとえ普段1冊しか持ち歩かないという人でも、カバンの中に本を入れておいたら表紙が折れてしまったということもありませんし、今は電子書籍リーダーを購入せずとも、スマートフォンのアプリで簡単に閲覧することができます。

また電子書籍は紙の書籍に比べ、コストがかからないというメリットがあります。無料で公開されている本や、月額定額読み放題サービスなどを利用すれば、さらに財布に優しい読書ができるでしょう。

そのほか、本を家に忘れたとしてもスマートフォンなどの端末があれば、スキマ時間を読書に費やすことができますし、欲しい本を書店まで買いに行くという手間も省けます。

また筆者は電子書籍を取り入れてから、本を読み返すという習慣がつきました。端末やアプリに電子書籍を入れておくことで、必要になったときはいつでもどこでも読み返すことができるからです。そして、今まで読むことが少なかった名作文学にも手を伸ばすように。インターネットの電子図書館である「青空文庫」の作品は無料で読むことができるのでおすすめですよ。

読書管理サイトの活用

最後に読書管理サイトを上手に活用する方法です。

読書管理サイトには、月ごとの読書量をまとめたり、今まで読んだ本の冊数・ページをグラフにしたりする機能などがあるので、自分の読書量が確認でき、読書量を増やす意欲がわいてきます。また自分の読んだ本を登録することで、おすすめの本が紹介されるなどの機能もあり、読みたい本がどんどん見つかるでしょう。

そして読書管理サイトに感想記録をつければ、どんな本だったのか思い出しやすくなりますし、本の感想を書きだすことで本の内容が記憶に残りやすくなります。重要だと思ったことはこのようにアウトプットしてくださいね。

ほかにも、読書好きな人にぜひ活用してほしい機能は新刊チェックです。サイト内で好きな作家やシリーズ名を登録しておくと、関連した本の発売日を教えてくれます。これだけ多くの本が発売されている今、すべてを自身でチェックすることは困難です。便利な機能を駆使して読書習慣を充実させましょう。

*** 読書をさらに充実させる工夫を紹介しました。多くのメリットがある読書を簡単な工夫でより効果的なものにしていきましょう。

(参考) Study Hacker|やっぱり読書はメリットだらけ。改めて、本を読むことを考えてみた。 Study Hacker|読書習慣で収入も寿命もアップ。そんな読書を、無理なく続ける3つの方法。 ライブドアニュース|教養を自分の仕事と未来に生かす 億万長者の「読書力」 松本幸夫著(2011). 『あたりまえだけどなかなかできない 読書習慣のルール』, 明日香出版社. 青空文庫|インターネットの電子図書館、青空文庫へようこそ。

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