授業が退屈なとき、ついつい教科書に落書きしてしまいます。きれいだった世界史の教科書も、高校を卒業する頃には全員に吹き出しがありました。

しかし落書きによって集中力を欠くどころか、退屈な講義や話をむしろ記憶しやすくなる効果があったことが明らかになりました。

badge_Columns_100いたずら書きをしたほうが記憶力がよかった!?

イギリスのプリマス大学(University of Plymouth)のアンドラデ(Jackie Andrade)教授は学術誌『Applied Cognitive Psychology』にこのような実験結果を発表しました。

実験では、ボランティア40人に、8人の人物の名前が登場する留守番電話のメッセージを聞いてもらい、半数の20人には同時に紙に書かれた図形を塗りつぶす作業をしてもらった。

その後、会話に登場した人物の名前を思い出してもらうと、いたずら書きしなかったグループは平均5.8人しか思い出せなかったのに対し、いたずら書きをしていたグループは平均7.5人と、29%も記憶力がよかった。

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badge_Columns_100空想にふけらないから、きちんと認識する力が発揮される

一般的には、「ながら作業」やマルチタスクは効率を落とすと言われています。

Study Hackerでも以前このような記事を掲載しました。

マルチタスクは非効率!「あれもこれも」を卒業するための必殺アイテムはこれだ!

しかし実験結果では、落書きしながら聞いていた人のほうが記憶力が高まっています。これはどういうことでしょうか?

アンドラデ教授は次のような見解を示しています:

「落書きをすると空想にふけらないので、きちんと認識する能力が発揮されるのではないか」。

つまり、退屈なときはついついボーっとしてしまい授業を聞かなくなるけれど、落書きをしながらだと妄想ほど集中力を持っていかれないので聞いた内容を覚えているということ。ただ、落書きに集中しすぎていては記憶力は向上しません。

https://twitter.com/peten0739/status/407173287836258304/photo/1 

これくらい凝った落書きはやり過ぎということです。

もちろん絵を描き慣れていているかでかわってきますが、さほど集中しないで書ける程度の落書きをしながら授業を受けてみては?

引用元:「いたずら書きで記憶力アップ、英研究(AFP通信)

論文:Andrade, Jackie (2010) ”What does doodling do?”, Applied Cognitive Psychology, Vol. 23, Issue 1, pp.100-106


東京大学大学院 総合文化研究科 超域文化科学専攻 表象文化論 修士課程。私立武蔵高等学校卒業。19世紀から20世紀にかけての美術とグラフィック・デザインを研究する傍ら、自らもデザインの仕事を手がけている。東京大学立花隆ゼミ+立花隆『二十歳の君へ』など。