みなさんは、夢や目標を持っていますか? 将来の展望から身近な小さな目標まで、みなさん様々な夢と目標を持っているでしょう。
しかしながら、夢や目標に向けて努力していても結果に結びつかない、そもそも努力を続けられない、ということはよくあります。みなさんもきっと経験があるはず。やはり、夢や目標を達成するのはなかなか難しいですよね。
最近は、夢や目標を達成するために必要な資質の一つとして、グリット(Grit)が提唱されています。気骨、情熱などと訳されるこの能力。グリットは、夢や目標の達成にどのように関わっているのでしょうか。
長い時間の努力を可能にするグリット
「1万時間の法則」というのをご存知ですか? フロリダ州立大学のK.アンダース・エリクソン博士が提唱した、各分野のトップになるには1万時間以上の練習をする必要があるという法則です。同じような意味の表現に、「石の上にも三年」や、「継続は力なり」といったものがありますね。
このように、私たちが夢や目標を達成するには、長い間努力を続けることが大切だといわれています。グリットの提唱者である心理学者のアンジェラ・リー・ダックワース氏も、継続した努力を重要視している一人です。そんな彼女は、グリットについて次のように述べます。
「グリット」とは、物事に対する情熱であり、また何かの目的を達成するためにとてつもなく長い時間、継続的に粘り強く努力することによって、物事を最後までやり遂げる力のことです。
(引用元:logmi|成功者が共通して持つ「グリット」という能力–才能でも、努力でもない第3の要素とは?)
情熱は行動するための原動力。熱中しているときは、時間を忘れたり、食事を忘れたりすることもあるでしょう。そのため、グリットを高めたり、情熱を持ち続けたりすることができれば、長い間努力を重ねることができるはずなのです。
成長を信じて挑戦し、グリットを高める
では、グリットを高めるには、どうすれば良いのでしょうか。
同氏は、スタンフォード大学のキャロル・ドゥエック博士が提唱する成長思考に、グリットを高めるポイントがあるといいます。成長思考とは、「知能は生まれたときから固定されたものではなく、努力によって変えられるものだ」と考えること。成長思考を教えた子供たちに難問を解かせると、子供たちは解けないことを恐れずに果敢に難問へ向かった、という研究結果があるそうですよ。
行動を起こし、成し遂げるためのノウハウを科学的に説いたベストセラー書籍である『やってのける』の著者、ハイディ・グラント・ハルバーソン氏も、成長を信じて挑戦することがモチベーションの維持につながると述べています。
なにごとにおいても、スキルを学ぶつもりで挑むのが大事だ。そうすれば、ミスや失敗を受け入れる余裕が生まれ、いかなる問題が起きてもモチベーションを保つことができる。
(引用元:Paleolithic Man|成功するためにもっとも大事な要素と言われる「グリット」のお話)
いつか自分は成功すると信じること。これが、努力を続けるために大切なのですね。
情熱の量を管理し、情熱を長続きさせる
もう一つ、グリットを高めるためにできることがあります。それは、情熱の量を意識し、情熱が満たされた状態を維持すること。
情熱は、私たちが行動するための最高のエネルギーです。みなさんも何かに熱中し、時間や寝食を忘れてしまったなんていう経験はきっとあるはず。しかしながら、情熱の高まり方には個人差があります。熱しやすく冷めやすい人もいれば、なかなか熱くなれないという人もいるでしょう。
だからこそ、自分が何に情熱を傾けられるのか、どんな時に熱中したのかを分析する必要があります。そして、時間や体調を管理するように、情熱もなくならないよう、管理するのです。
自分の情熱は高まりやすいのか、それとも熱するまでに時間がかかるのか。どんなときに情熱が高まるのか。どんな時に飽きが来るのか。飽きが来てしまうのはどうしてなのか。
グリットを高めたうえで自分の情熱の量や波を見極め、うまくペース配分できれば、ずっと情熱をもって努力し続けることができますよ。
(参考) リクルート マネジメント ソリューションズ|「一流」と「二流」を分かつものは何か? 成功する人の考え方|成功する人は体力をガソリンと考えない logmi|成功者が共通して持つ「グリット」という能力–才能でも、努力でもない第3の要素とは? Paleolithic Man|成功するためにもっとも大事な要素と言われる「グリット」のお話