仕事で多大な成果を発揮し、1,000万円以上の年収をたたき出す一流ビジネスパーソン。頑張って働いてはいるけれど、成果は人並で、稼ぎも決して多いとは言えない二流・三流ビジネスパーソン。両者の違いとは何なのでしょう。

StudyHackerではこれまで「年収の高い人がしていて、年収の低い人がしていない4つのこと。」や「年収2000万円稼ぐ人の時間術。「ゴールデンタイム」の使い方。」といった記事で高年収者の習慣を紹介してきましたが、今回注目したのは「高年収者と低年収者の思考の差」年収が高い人は、年収が低い人とは異なる思考で仕事に臨んでいることが分かりました。

高年収にあこがれるごく普通のビジネスパーソンの皆さん。高年収者の思考を身につけて、もう「人並」からは脱出しませんか?

高年収者の思考1. 「人生のプライオリティは仕事にあり」

年収が高いビジネスパーソンは、「人生では仕事を優先すべき」と考えています。

プレジデント社が2010年に行なった調査によると、人生のプライオリティは、まず仕事だと思うと回答した人は、年収1,500万円以上で31.7%、年収400万円台で18.1%。高年収者は低年収者に比べ仕事のことを念頭においた生活をしているようです。

とは言っても、高年収者たちは、働きづくめの「不幸な仕事人間」ではありません。仕事の成果につながることや生産性を上げるためにすべきことを日々意識し行動している、ということです。そのひとつに挙げられるのが「集中することを何より重視する」というもの。高年収者たちは決してダラダラ仕事をしません。

先ほどの調査によれば、1日のうちで、自分が最も集中できる時間帯、場所を把握し、積極的に活用している人は、年収1,500万円以上で45.6%、年収400万円台では24.3%。高年収者たちは、自分が集中するためのコツを知っているのです。集中力が切れたら「別の仕事に集中する」「場所を変えて仕事の続きに集中する」人の割合も、高年収者のほうが多いという結果でした。

脳科学に詳しい精神科医の樺沢紫苑氏は、集中力が高いときに仕事に打ち込むことの意義を強調します。脳科学的に言うと、特に集中力が高いのは朝。樺沢氏は次のように解説しています。

集中力が高い時間帯に集中力が必要な仕事をして、集中力が下がったら、その回復に努めるのです。集中力が高い時間帯とは朝。そして、その後はどんどん下がっていく。休憩するとまた上がる。そのようにして、集中力というのはのこぎりの歯のようなかたちで推移します。

その推移に注目して仕事をすればいい。(中略)集中力が一番高い朝は骨が折れる大物の仕事からはじめる。メール返信など数分でできる小物の仕事は、休憩がてらやればいいのです。

(引用元:StudyHacker|人生に大きな差が出る! 脳科学に基づく「仕事力アップの習慣」

先ほどの調査で見た高年収者たちのように集中モードに入るコツがまだ分からない人は、ひとまず「朝」に、成果に直結するような大事な仕事をするといいでしょう。また、StudyHackerでは仕事に集中するためのコツを多数紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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高年収者の思考2. 「仕事が楽しい」

高年収を得ている人は、仕事は楽しいと考えています。オフの日でも仕事のことを100%忘れることはないようです。再び先ほどの調査から興味深いデータを紹介しましょう。

休日であっても、仕事をしていることが多い
年収1,500万円以上:34.9%、年収400万円台:14.9%
オフや仕事以外の時間でも、仕事のことや新しいアイデアを考えていることが多い
年収1,500万円以上:56.0%、年収400万円台:21.4%

この結果を見ると、高年収者はやっぱり仕事人間ではないか、と思うでしょう。しかし年収の高い人がオフの日に心から休めていないわけではありません。高年収者は、オフの合間でも仕事へのスイッチ切り替えが瞬時にできるのです。マーケティングコンサルタントの酒井 光雄氏は、そんな高年収者の思考法について次のように述べています。

仕事は仕事、オフはオフと切りわけるのでなく、仕事と遊びの切り替えが瞬時にできる。仕事をしているときに、オフに使える情報やヒントに出合えば、すぐに取り入れる。オフタイムでも、仕事に参考になる情報に出合えれば、すぐに自分の仕事に応用する。日ごろから問題意識を持って生きている人には、有益な情報が次々に飛び込んでくる。

(引用元:プレジデントオンライン|「高年収の人」に共通している、15の特徴

一方の低年収者たちは、仕事とオフを完全に切り分ける傾向にあるようです。オフの日でも仕事をして高年収を得ている一流ビジネスパーソンと、オフには仕事を持ち込まない二流・三流ビジネスパーソンとの思考には、仕事に対する考え方に関する明らかな差があります。これについて、少ない労力で大きな成果を生むビジネススキルを説くレバレッジコンサルティング代表取締役社長の本田直之氏は、次のように解説しています。

「仕事が楽しければ、あえてオンとオフを区別する必要はないはずです。それにもかかわらずオンとオフにこだわるのは、おそらく仕事が嫌いだからでしょう。平日は仕事で自分を犠牲にしている感覚が強く、そのぶん休日に自分を取り戻そうとしているのです」

(引用元:プレジデントオンライン|「休日時間」の過ごし方は年収と関係するか

高年収の人は、オフの日でも仕事のことを考えられるほど、仕事が楽しいと思っているのでしょう。仕事は辛いものだと考えていて、オフの日に仕事なんてしたくないと考えているのなら、それは低年収者の証だと言えそうです。

高年収者の思考3. 「オフの日はアクティブに過ごすものだ」

高年収者たちは、休みの日には仕事をする以外にもアクティブな過ごし方をしています。プレジデント社が2012年に実施した調査により、高年収者と低年収者の休日の過ごし方には差があることが明らかになりました。

ダラダラ過ごすことが多い
年収2,000万円以上:19.5%、年収500万円台:27.0%
まとまった運動時間を確保している
年収2,000万円以上:32.7%、年収500万円台:25.5%
勉強時間を確保している
年収2,000万円以上:18.0%、年収500万円台:11.7%

年収が高い人たちは、休みの日でも仕事をすることが多いだけでなく、運動や勉強もしています。一方年収が低い人たちは、仕事とオフを切り分けてはいるのに、特に目的なくオフを過ごしてしまうよう。生き方に対する積極性が根本的に違っているように見え、ちょっと怖くなってきますね。

休日の運動に焦点を当てると、アメリカでも似たような傾向を見ることができます。データサイエンティストのヘンリック・リンドバーグ氏が米国労働統計局の収集したデータを分析したところによると、年間世帯所得が15万ドル以上の人に最も人気の趣味はランニング。ほかにもテニスやヨガ、フィットネスなどのスポーツを趣味にしている高所得者が多いのだそう。一方、年間世帯所得が5万ドル以下の人の間で最も一般的な趣味は、テレビやラジオの鑑賞、リラクゼーションなど。“家でダラダラ”系の趣味です。

この分析は「休日の行動」として調べたものではありませんが、趣味は一般的にオフの時間帯に行なうもの。高年収者ほど休日もアクティブなのは、名だたる億万長者を多く生み出してきたアメリカでも同じなのでしょう。

休日に運動をしてアクティブに過ごすことは、仕事のハイパフォーマンスに直結する行動だと言えます。理由は以下の2つ。

体を適度に動かすと疲労回復できるから。
『スタンフォード式 疲れない体』の著者、山田知生氏によると、ゆっくり走る・泳ぐなどの軽い有酸素運動を行なうと、血流が促進され脳と体に酸素を多く供給できるため、疲労回復につながるのだそう。体を動かさずにじっとしているだけの休み方ではかえって疲れが取れないのです。この方法は「アクティブレスト」と呼ばれ、スポーツ界でも取り入れられています。

運動は脳の活性化につながるから。
有酸素運動によって脳に酸素が運ばれると、脳が活性化し、仕事のパフォーマンスアップが期待できます。『走れば脳は強くなる』の著者、重森健太氏の解説をまとめると以下のようになります。

酸素が脳に供給されると、脳細胞が増えます。脳細胞が増えると、細胞間をつなぐシナプスが強化され、情報伝達のスピードがアップ。また、集中力や思考力、感情をコントロールする前頭葉、そして記憶をつかさどる海馬の活性化にもつながります。実際、有酸素運動によって、海馬の容量が増えたり脳の神経細胞が増えたりすることが、研究から明らかになっているのだそうです。

(引用元:StudyHacker|お金持ちは2倍も多い!? 脳と仕事のパフォーマンスをあげる「運動する」ということ)太字は引用にあたり施したもの

高年収者たちの休日の過ごし方は、仕事でハイパフォーマンスを出すうえで理にかなったことだと言えますね。

高年収者の思考4. 「尊敬する人を見て学ぼう」

年収が高い人には「尊敬している人」がいる、という調査結果があります。尊敬する人から学びを得て、仕事のモチベーションアップ、スキルアップに役立てているようです。

社会人向けMBA大学院のビジネス・ブレークスルー大学大学院が2013年に発表した調査結果によると、社内に尊敬する人がいる」人は、年収1,000万円以上で49%、年収400万円未満で35%。高年収の人の2人に1人が、最も身近な社内という場に尊敬する人がいると回答していたのです。

尊敬する人の存在は、単なる憧れの対象ではなく、その人のようになりたいという目標にもなります。尊敬する人がいれば、その人の仕事法や考え方を真似してみたいと思うのは当然のこと。StudyHackerのコラム「創造性は “憧れ” から育つ。イノベーションの芽を伸ばす、上手な「模倣の仕方」」では、真似することの意義を次のように紹介しています。

株式会社「脳の学校」代表の加藤俊徳氏は、著書『脳の強化書』の中で、尊敬する人の発言・行動をまねるようすすめています。それにより、「理解系脳番地」が鍛えられるのだとか。加藤氏によると、脳には全部で120の脳番地が存在するとのこと。それらを機能別にくくると、思考系脳番地、感情系脳番地など8系統に分けられ、その中に「理解系脳番地」があるそう。

「理解系脳番地」は、“与えられた情報を理解し、将来に役立てる”という神経細胞の区分なのだとか。それはまさに、模倣からイノベーションを生み出すプロセスといえるのではないでしょうか。

(引用元:StudyHacker|創造性は “憧れ” から育つ。イノベーションの芽を伸ばす、上手な「模倣の仕方」)太字は引用にあたり施したもの

イノベーションとは新たな価値を生み出すこと。次々と新たなアイデアを生み出す先輩、部下からの信頼が絶大な上司。そうした人たちの仕事の仕方を真似するだけでなく、自分なりにアレンジすれば、自分の仕事術の価値を高めていくことができるのです。仕事で高い成果を出す高年収者たちは、自分より優秀な人を尊敬し、彼らに学び、自分の成果につなげていく、ということを自然と体現しているのかもしれません。

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高年収の人の思考は、低年収の人の思考とは明らかに異なるものです。低年収の人にありがちな思考をしていることに気づいた方は、ぜひ改めましょう。高年収に近づく足掛かりとして、まずは仕事のスキルアップ、パフォーマンスアップを目指したいものですね。

(参考)
プレジデントオンライン|全比較!年収「1500万vs400万」の日常習慣【1】
StudyHacker|人生に大きな差が出る! 脳科学に基づく「仕事力アップの習慣」
プレジデントオンライン|「高年収の人」に共通している、15の特徴
プレジデントオンライン|「休日時間」の過ごし方は年収と関係するか
ZUU online|「お金持ちに人気の意外な趣味」コストなしで誰でもできる?
東洋経済ONLINE|休日に動かない人ほど疲れが取れないワケ
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StudyHacker|創造性は “憧れ” から育つ。イノベーションの芽を伸ばす、上手な「模倣の仕方」