一流外科医が「準備」に全力を注ぐ理由。成功を引き寄せられる人は何が違うのか?

仕事と切っても切れないもののひとつに、「準備」があります。出勤後、1日の仕事をスタートする準備にはじまり、会議の準備、商談の準備、プレゼンの準備……。仕事とは、準備の連続といっても過言ではありません。もちろん、誰もがその重要性は知るところでしょう。

でも、実際のところはどうでしょうか? 直前になって慌てて準備に取り掛かる、あるいはまともに準備をしないまま会議や商談に臨むということもあるはずです。国内における自律神経研究の第一人者である小林弘幸先生が、あらためて準備の重要性を教えてくれました

構成/岩川悟、清家茂樹 写真/川しまゆうこ

準備を徹底的にやり抜くことが、 成功を引き寄せていく

「意識せずとも体が勝手に動く」ことが、自分のパフォーマンスを最大限に高めるためには重要ですが、わたしたち外科医もまさにそのような力が求められる仕事です。とくに緊急手術などの場合は、手術中にあれこれ考えて迷う時間などないため、つねにその瞬間、瞬間の最善手をほどこしていかなければなりません。

このような厳しい現場でも最大の力を発揮するために、一流の外科医はふだんからあらゆるシーンをシミュレーションして、できる限りの準備をやり抜いています。手術室でどんな事態が起こってもいつでも対処できるように、ありとあらゆる想定のもとで準備をやり抜いているのです

ときには考えられる限りの準備をしたことで、手術がはじまる前に、すでに終わったかのような感覚を覚えることもあるほど。それほどの準備をやり抜くからこそ、本番で余計なことに心を乱されることなく、無意識にとてつもない集中力を発揮できるのです。

あらゆる分野の一流と呼ばれる人たちが口にすることですが、準備を徹底的にやり抜くことが成功を引き寄せるのです

失敗を書き出すことではじめて、 失敗は成功のもととなる

失敗を振り返ることは恥ずかしいものです。とくに若いころの失敗となれば、「思い出すのも嫌」という人も多いのではないでしょうか。

しかし、失敗は正面から見つめてこそ、成功のもととなります。忘れようとしたり、頭のなかだけで振り返ったりしていても、結局、失敗の原因などをしっかり検証することはできません

そこで、いまの自分より成長していきたいと思う人は、失敗を紙に書き出すことをおすすめします。「ただでさえ恥ずかしいことを書き出すなんて!」と思うかもしれませんが、じつは紙に書き出すと失敗を客観的に可視化できるため、思っていたほど目をそむけたいことではなかったと気づくはずです。

そして紙に書き出すことで、余計な気持ちを交えることなく、本当に客観的な情報だけを得ることができます。失敗の原因を分析でき、今後の成長のかてにすることができるのです。

「失敗は成功のもと」と思っているだけではなにも変わりません。実際に原因となった自分の欠点なり不注意なりを改善していくことで、はじめて事態は変わっていきます。

まずは、月に1回でいいので「失敗を書き出す」ことを習慣にしてみてください。1カ月あれば、失敗もそれなりの数になるはず。たったこれだけの「失敗ノート」の習慣で、見違えるほど成長していくことができるはずです

*** 人の命を預かる医師という立ち場にあるだけに、準備の重要性に対する小林先生の強い思いが伝わってきました。自分の失敗を振り返る――反省も先生にとっては大切な準備であるようです。一般の社会人の多くは、たとえ準備不足であっても人の命を左右するようなことにはならないでしょう。でも、その悪い意味での余裕が準備不足を招いているのかもしれません。

※今コラムは、小林弘幸著『自律神経を整える名医の習慣』(セブン&アイ出版)をアレンジしたものです。

【小林弘幸先生 ほかの記事はこちら】 “手書き” で心をゆっくり整える。名医が教える2つの「休息の習慣」 名医がやっている超集中法。「見ざる、聞かざる、いわざる」で周囲をシャットアウトせよ。(※近日公開)

『自律神経を整える名医の習慣』

小林弘幸 著

セブン&アイ出版(2019)

【プロフィール】 小林弘幸(こばやし・ひろゆき) 1960年生まれ、埼玉県出身。順天堂大学医学部教授。日本体育協会公認スポーツドクター。順天堂大学医学部卒業後、1992年に同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任。国内における自律神経研究の第一人者として、アーティスト、プロスポーツ選手、文化人へのコンディショニングやパフォーマンス向上指導をおこなう。著書には、『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム)、『自律神経を整える「わがまま」健康法』(KADOKAWA)、『自律神経の名医が実践「寝入りが9割」の睡眠技術』(ポプラ社)、『健康の正体 医師としてどうしても伝えたいことがある』(セブン&アイ出版)などがある。

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