やる気が出るきっかけは、皆さんそれぞれあると思います。 その中でも、「褒められた」ことがやる気につながるというのは、ほぼ全員に当てはまるのではないでしょうか? 褒められて嬉しくない人なんていないですもんね。 「テストでいい点がとれた」「いままでできなかった問題がとけた」というような場面で、その頑張りを褒められれば、もっと頑張りたくなります。
今回は、やる気を生む「褒める」ということについてです。
自信をつけるには、やっぱり「褒められる」のが一番
褒められることが、脳に対して非常にプラスに働くことは、科学でも実証されています。 2008年、アメリカの科学誌『ニューロン』に、「褒められるのと、お金をもらうことは同じ」という研究が掲載されました。
これは、自然科学研究機構生理学研究所の定藤規弘教授の研究チームに明らかにされたものです。
19人の健康な男女を対象に、カードゲームで賞金を獲得した時と、人から褒められた時の脳の活動を、MRIで調べました。 すると、脳の同じ部位が働いていたというのです。
褒められるときに分泌されるドーパミンが好循環を生み出す
また、ヒトの脳は、褒められた時に「ドーパミン」という脳内物質が分泌されます。 このドーパミンは、「やる気物質」と呼ばれるほどモチベーションアップに深くかかわっています。
こんな実験があります。 ネズミをレバーのある箱に入れ、ネズミがレバーを引いた時に脳内にドーパミンを注入できるようにします。 すると、最初は偶然、単なる興味本位でレバーを引いていたとしても、最後にはただひたすらレバーを引き続け、何と餓死してしまうのだそうです。
毎朝、友達と褒めあおう!
褒められることの効果はお分かりいただけたでしょうか。 こういった時、効果的な習慣として、よく「自分で自分をほめる」ということが紹介されています。 この効果は、StudyHackerでも紹介しています。上のネズミの実験も、この記事で紹介済みです。 (やる気が続かない方に効果大!脳がよろこぶモチベーションアップ術。)
でも、私自身は、あんまりこれが好きではありませんでした。 だって、事あるごとに、鏡の前で「自分ってすごい! 今日も勉強したぞ!」と言うのって、何だか悲しくなりませんか? 私は、そんな自分が周りからどう見えているかを想像してしまい、全然できませんでした。
そんな私がやっていたのは、「褒めあえる友達をもつ」ことです。 「昨日、あんなに量の多かったタスクを全部こなした」 「ほんと? すごいじゃん!」 という風に。
高校時代の私は、毎朝、顔を合わすと
「昨日、数学の問題集10ページもやったぜ! すごくね?」 「え、マジスゲーじゃん! あ、俺も昨日は英単語2周した」 「うわ、お前やるじゃん!」
みたいな会話から、その友達との1日は始まっていました。 やっぱり、わざとらしいとしても、自分で褒めるのと、他人が褒めてくれるのは全然違いますからね。
最初は、わざとらしくてぎこちない褒め合いになっても構いません。慣れてくると、相手の良いところ、頑張っているところが自然と見えてきてきます。 すると、褒められてやる気が上がる以外にも、「あいつもあんなに頑張ってるんだから、僕も頑張らなきゃ」と、競争心も芽生えてきます。これでやる気はさらに上がりますよね。
さらに、相手のよいところを見つけられれば、周りの人間関係もおのずとより良くなっていきます。 まさに一石三鳥ですね!
*** いかがでしょうか? 今日から皆さんも、親友と褒めあってみませんか? きっと、勉強以外にもいいことが起こりますよ!
参考URL ロイター「褒められること、脳にとっては現金もらうのと同じ効果=研究」

