世間は朝活ブーム。 でも、夜型人間にとっては夜活も悪くない、というコラムも書かれています。 (「朝活」ブームの波に乗り遅れたあなたへ ~夜活のススメ~) 朝活にも夜活にもメリットとデメリットがあり、「結局、朝と夜、どっちがいいの!?」と混乱してしまいます。 人それぞれライフスタイルが違うため、どちらが良いか一概には言えませんが、ぜひみなさんに知っておいてほしいことがあります。 それは、【「時差ボケ」は記憶力を低下させる】ということです。
日本にいても「時差ボケ」は発生する
海外にはめったに行かないから自分に時差ボケは関係ない、と思っている人もいるかもしれませんが、時差ボケは日本でも起こります。 なぜなら、テストは昼に行われるからです。 夜型人間で、夜に勉強するのが習慣になっている人は、テストのたびに昼型に変える必要があります。 これが、海外旅行の「時差ボケ」のようなものなのです。
「時差ボケ」は記憶力を低下させる
時差ボケになると、海馬の細胞が少しずつ死に、記憶力が低下するという文献があります。 起きる時間が日によってバラバラな人は、脳科学の観点からも、生活リズムを見直してみると良いでしょう。
朝活ができなくても大丈夫!
それでも夜型生活は変えられない、という人もいると思います。 ここで注意してほしいのは、「朝型人間にならなければならない」と言っているわけではない、ということです。 朝活をする必要はありません。 時差ボケにならなければいいのです。 普段から昼間のテストに間に合う時間に起きていれば、時差ボケにはならないですよね。 夜型人間で、朝活にチャレンジしてみたもののすぐに挫折してしまった、という人は、テストに間に合うぎりぎりの時間まで寝ていても問題はないのです。
朝活に関する情報を集めてみると、朝4時から5時くらいに起きることがオススメされています。 でも、テストがあるのは早くても9時くらいから。 それなら、すぐに出かける準備ができる人や、家から試験会場までの距離が短い人は、8時頃起きても間に合いそうですね。 起きて1時間後にテスト、というのはあまり良くないかもしれませんが、無理に朝活をする必要はないということがわかっていただけたのではないでしょうか。
自分に合ったリズムで勉強することが、長期的にみても大切です。 時差ボケにならないように、リズムよく毎日を過ごしましょう!
【参考資料】 池谷裕二、2014年『受験脳の作り方 脳科学で考える効率的学習法』新潮文庫 Cho, K. Chronic ‘jet lag’ produces temporal lobe atrophy and spatial cognitive deficits. Nat Neurosci 4, 567-568 (2001).

