みなさんは、これから身につけたい知識や技能はありますか? 学生の時なら十分な時間を学習に充てられていたかもしれませんが、社会人となると仕事が忙しく、なかなか勉強が進まず諦めてしまったという方もいるでしょう。
できることなら、時間がない中でも効率良く勉強を進めていきたいものですよね。もしかしたら、学習計画を見直すことで可能になることがあるかもしれません。今回は、効率的な学習計画の立て方についてお伝えします。
学習計画が思い通りにいかない原因
なぜ私たちは、最初に立てた計画を最後までやり通すことが難しいと感じるのでしょうか。
理由のひとつとして、途中でモチベーションが下がってしまうことが挙げられます。もしくは、最初に細かく計画を詰めすぎていて、軌道修正をする余裕がなかったのが原因であるかもしれませんね。
学習計画はあくまで予定のため、計画を実行しようとするとたいてい遅れて後ろにずれることが多くなります。しかしそのような中でも効率的に学習を進めるためには、計画を立てる段階で押さえておくべきポイントがいくつかあるのです。
学習計画の立て方のコツ
では、どうすれば私たちは確実に続けられる効率の良い学習計画を立てることができるのでしょうか。具体的な方法をご紹介しましょう。
1. 5日間でやると決めた分量を1週間に分配する
計画を立てたときはやる気が十分にある状態です。そのため、いくらでも勉強できそうだと学習量を目一杯設定してしまいがちで、よほど強い意志を持っていない限り、あとから後悔することもあるでしょう。そこで勉強を諦めてしまうことも少なくありませんよね。
モチベーションを下げないためには、基本的に平日の5日間でやろうと考えている量を土日を含めた1週間に配分するのがオススメです。そうすれば無理なく学習を続けることができます。
2. 細切れの時間を活用する
これは時間の無駄をなくすという意味でも有効ですが、記憶を定着させる際にとても重要なポイントとなります。
精神科医である和田秀樹氏によれば、新しい学習をすることによって脳における古い記憶の定着が阻害されてしまうことがあるのだそう。そのため、2時間続けて暗記を行うよりも、1時間×2回にする方がより記憶に残りやすくなると言います。
たしかに、新しいことを覚えようとしても一気にたくさん覚えるのはかなりきついものですよね。長時間の勉強よりも、短時間の学習サイクルを何度も繰り返す方が記憶の定着には効果があるようです。
3. 睡眠時間は削らない
これは筆者がよくやってしまいがちな失敗でした。睡眠時間を削って勉強したところで、その場限りの満足感が得られるだけでほとんど効果はありません。
睡眠には脳の疲れをとってリフレッシュさせてくれる役割があります。その大切な時間を削ってしまうと、記憶がきちんと定着しないため、学習においては逆に効率が悪くなるのです。どうしても時間が足りないという場合は、就寝時間を1時間遅くするのではなく、起床時間を1時間早めるという方法をとるようにすると良いでしょう。
実際に学習計画を立ててみる
実際に、筆者もとある資格試験の勉強をするため、先ほどお伝えしてきたコツを踏まえて学習計画を立ててみました。
平日の5日間でやれそうだと考えられる分量は、勉強に用いるテキストの目次を見ながら紙に書き出し、それを土日含む7日間で割りました。どうしても予定があるために勉強ができなさそうな日は、あらかじめ除いておくのが良いでしょう。もちろん睡眠時間を削るようなこともありません。
また長時間だらだらと机に向かうことがないように、問題を解く1時間、単語の暗記をする1時間、復習に充てる1時間など、どのような学習をするのかについて日ごとに大まかにメモし、見えるところに貼っておくようにしました。これできちんと切り替えをしつつ勉強することが可能になります。
学習計画を立ててみた結果
このようにして実際に自分で立てた計画を1週間ほど実践し、実感したことをお伝えすると、やはりモチベーションを落とさずに勉強を続けられるというのが一番のメリットでした。ただ勉強している時と比べて学習内容の理解も進むように思います。
「試験までにとりあえずこのテキストを終わらせよう、無理そうなら徹夜でもすれば良いや」というようなざっくりした計画や、「今日から毎日欠かさず10ページやるぞ」というような余裕のない計画では途中で挫折してしまいかねません。
多少は追い込みをかけることがあっても、自分が無理せずに続けられる計画が最も効率の良い方法だと言えるでしょう。
(参考)
PRESIDENT Online|勉強のお悩み別解決法[継続のコツ]
PRESIDENT Online|ゴールとアウトプットをつねに意識して勉強しているか?
株式会社日立ソリューションズ|忙しいビジネスマンへ!絶対に挫折しない!和田式オトナの勉強術
リクナビNEXTジャーナル|資格を取る!と決めたら、こう計画せよ—「資格の大原」講師が熱弁