常に「ひらめき」が要求される仕事で、どんどんネタ切れになって辛いという経験はありませんか。
実は、ひらめきを生み出すのは難しくても、ひらめきを導くための法則はきちんとあるんです。
今回は、その法則をご紹介します。

「組み合わせる」

小西利行さん(現・POOL INC.のCEO、クリエイティブディレクター。サントリーの伊右衛門やザ・プレミアムモルツ、日産セレナなど多くのキャンペーンを手掛ける)は、ひらめきについての持論として、ひらめきを生み出すのは難しいけれど、

「何か新しいものは、組み合わせで作ることができる」

(引用元:ダイヤモンド社書籍オンライン|「相手の立場になって、考え抜いているか」【佐々木圭一×小西利行】(前編)

という考え方をしているそう。

人は考える時に脳みそを使うけれど、脳の中で全然違う所がガチャって結び付いた時に「ひらめき」が生まれます。それがアイディアだとすると、たとえば「本」という言葉から思いつくことをいっぱい書いて、次に「バナナ」という言葉から思いつくことを書くと、一見関係のない「本」と「バナナ」が結ばれる組み合わせからひらめきが芽生え、それがアイディアになるんです。バナナの皮で紙をつくり、それを束ねて本にしてみるとかね。頭の中で可能性を探ってみるんです。

(引用元:同上)

一見関係のないもの同士でも、それぞれの特徴を吟味することで関連づけられるポイントが見つかり、両者を結び付ける新しいアイディアを生むことができるのです。

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「組み合わせ」が画期的な販売戦略を生む

”進化形異端の経営者”として知られる伊藤嘉明氏(現ハイアール アジア代表取締役兼CEO)は、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント日本法人(以下SPE)の日本法人代表として招聘された際、この「組み合わせ」によって、経営が傾きかけていた同社の再建に見事成功しています。

伊藤氏が招聘された当時のSPEは、2009年に急逝したマイケル・ジャクソンのドキュメンタリー映画『THIS IS IT』の権利を有していました。業界のベテラン達は、この商品の販売本数を、当初30万枚、頑張って35万枚と評価していました。それは、大手のレンタルショップや販売店舗、すべてに置く約束を取り付けたうえでの計算でした。

しかし伊藤氏は反対を押し切り、SPEの起死回生の起爆剤となりうるこの商品を200万枚売ると啖呵を切りました。前職でアディダスジャパンの営業統括本部長をしていたツテを使いスポーツ用品店にアポを取って、あっという間に30万枚以上の受注を取り付けたのです。

音楽CDとスポーツ用品店という一見なんの関連もない二つのものを結び付けたのは、『THIS IS IT』を通して映っている、バックダンサーが練習着で踊っている映像でした。伊藤さんは、このバックダンサー達が着用しているのがナイキやアディダスといったスポーツブランドのものであることに目を付け、『THIS IS IT』のブームを作ればダンス好きな女性にアプローチすることが可能であると考えたのです。

その読みは見事的中し、『THIS IS IT』は200万枚を超える大ヒットとなりました。

常識では結び付けようと思わないようなものでも、それぞれを深く掘り下げていくと共通点が見つかり、そこから画期的なひらめきが生まれる好例だと言えるのではないでしょうか。

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「組み合わせ」からひらめきを引き出すための「リラックス」

全く関係のない二つのものそれぞれの特徴や性質を書き出して、共通点を見つけることはできたけれど、そこから良いアイディアをひらめくことができない、という時に試して欲しいのが、「リラックスする」ということです。脳科学者の茂木健一郎さんによると、良いアイディアが生まれやすいのは、集中した状態からリラックスした時だと言います。

熟考して行き詰まったら、散歩をしたり、お風呂に入ったりとリラックスした時間を設けることで、ふっと良いアイディアが浮かびやすくなるのです。アルキメデスも浮力の原理に気が付いたのはお風呂に入っていた時だったということが知られています。脚本家の三谷幸喜さんも、どうしても良い考えが浮かばない時には犬の散歩をすると、良いアイディアが浮かぶんだそうです。

たくさん考えているのにこれ! というアイディアにどうしてもたどり着けない……! という時には、一度リラックスタイムをはさんでみてはいかがでしょうか。ただし、三谷さんは犬の散歩中につい考えすぎて二度も木にぶつかり、一度は救急車沙汰にもなったそうなので、夢中になりすぎないようにだけ気をつけてくださいね。

***
ひらめきは「組み合わせ」と「リラックス」によって実現できます。
アイディアが枯渇していると感じる時にこそぜひ試してみてください。まだまだいくらでもアイディアが浮かぶことに驚いてもらえるはずです。

(参考)
ダイヤモンド社書籍オンライン|「相手の立場になって、考え抜いているか」【佐々木圭一×小西利行】(前編)
東洋経済ONLINE|仕掛け人が語る「THIS IS IT」大ヒットの裏側 素人が作った「マイケル・ジャクソン」ブーム
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Wikipedia|マイケル・ジャクソン THIS IS IT
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