会議であっと驚くアイディアを考え出せるようになりたい。人とは違った視点を持てるようになりたい。
このように考えたことのある方は多いと思います。

そこで、皆さんに紹介したいのが「ラテラルシンキング」という思考法です。ラテラルシンキングを使うことで、1つのものを多面的に見ることができ、新しい視点からのアイディアを生み出すことができます。

今回はラテラルシンキングの意味、その使い方、そして練習問題を紹介しましょう。

ラテラルシンキングとは

ラテラルシンキングは、水平思考ともいわれ、物事を論理的に考えるロジカルシンキング(垂直思考)と逆の考え方となります。

A→B→Cのように着実な思考ステップを踏んでいく考え方のロジカルシンキングに対してラテラルシンキングは、A→B→ZやA→Gのように全く新しい方向にジャンプし、非連続な思考で答えを導き出そうとするものです。

あのスティーブジョブズもラテラルシンキングによってiPhoneを作ったのです。
当時の携帯電話は、高機能、多機能を売りにしたもので、結果的に機種の間に差が見られないようになっていました。しかし、ジョブズはスマートフォンを考えるとき、多機能であることを前提にしなかったのです。

その結果、シンプルで直感的でありつつ、十分すぎる機能を持つiPhoneが誕生し、大人気となりました。

ロジカルシンキングのように、物事を筋道立てて考えることももちろん大切です。しかし、ラテラルシンキングのようにあっと驚くようなアイディアを生み出す力も大切。

ラテラルシンキングによって生み出されるアイディアは、例に挙げたiPhoneのようにインパクトが大きいことが多いからです。

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ラテラルシンキングのための9個のチェックリスト

ブレインストーミングの発案者であるアレックス・オズボーン氏が、ラテラルシンキングを行うために大切な視点をまとめた「オズボーンのチェックリスト」を紹介します。

1.ほかに使い道はないか
そのままの状態で新しい使い道を探したり、改造してほかの場面で使うことを考えます。ソフトバンクの孫正義社長は、1979年に日本でのブームが去りつつあったインベーダーゲームをアメリカに持っていき成功したといわれています。

2.他からアイディアを借りてくることはできないか
何か似たものから真似をすることはできないか、歴史からアイディアのヒントを得られないか、全く異なる分野のものを使うことはできないだろうか、などと考えてみましょう。

3.一部を変更するのはどうだろうか
商品の意味や色、音、形などを変更してみよう、と考えていくと新しいアイディアが見つかるかもしれませんよ。

4.大きくできないだろうか
高さや速さ、長さを大きくはできないだろうか、価値を増大させることはできないか考えてみましょう。ヘルシア緑茶は、値段を高値に設定したことで効用がありそうだと感じてもらい、売上を伸ばしました。

5.小さくできないだろうか
逆に小さくすることはできないだろうか、といらない部分を省略したり、細分化して考えてみてください。

6.一部を代用できないだろうか
人や物、素材を代用できないか、と考えてみるのです。

7.並び方を変えられないだろうか
レイアウトや因果関係を変えてみる、などがあります。セブンイレブンは、商品陳列の順番を理解の常識であった古いものから売る「先入れ先出し方式」から、新しいものから売る「後入れ先出し方式」にチェンジしたことで商品の回転率を上げました。

8.逆にすることはできないだろうか
反転させてみたり、上下を変えてみましょう。また、役割を交代してみるのもいいかもしれません。

9.組み合わせはできないだろうか
目的や主張、アイディアを組み合わせてみましょう。

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練習問題

ラテラルシンキングを実践できる練習問題を3題紹介しましょう。オズボーンのチェックリストを意識しながら、実際に解いてみてください。

1問目は有名な問題です。
Q1.13個のオレンジを3人で分けるにはどうすればいいか
ロジカルシンキングの場合、「3人で4個ずつ取り、残りの1つを3等分する」や「重さをはかって3等分する」といった答えになるでしょう。

しかし、ラテラルシンキングで考えると答えは次のようになります。
「オレンジジュースにしてから3等分する」
オレンジジュースにするという新しい視点を取り入れることで、このような解決法も考えられるのです。

Q2.ボトルの中にコインを入れて、コルクでボトルの口にふたをします。コルクを抜いたりボトルを壊したりせずにコインを取り出すにはどうすればいいか
答えは「コルクをボトルの中に押し込んで、コインを取る」です。これは、論理的に考えていてはなかなか答えが出なかったでしょう。コルクは抜くものだという常識を打ち破ることで、このような答えが出てきます。

Q3.あなたは借金に悩んでいます。ある日、借金取りが言いました。「ここら辺に落ちている白と黒の小石を1つずつ袋の中に入れ、そのうちの1つを取り出す。白が出たら借金は帳消しだが、黒が出たら借金は10倍だ」一か八かであなたはこの勝負にかけることにしました。しかし見てしまったのです。借金取りが袋に入れたのは黒い小石2つであったことを。あなたはここからどうすればいいでしょうか。

答えはいろいろ考えられると思います。ラテラルシンキングによる答えの1つは次のようなものです。
「自分で小石を出し、出した瞬間に石を落とし、『石がなくなってしまったので、袋に残っているほうの石を見ることにしましょう』と言う」

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物事を多面的に見て、新しいアイディアを生み出す能力は今後ますます大切になってきます。練習問題はネットや本でたくさん解くことができるのでチャレンジしてみてください。頭の体操にもなりますよ。

(参考)
NTTDATA|遊びの効用(2)「垂直思考と水平思考」
日本実業出版社|モノは言い様・使い様? あっと驚く一手を生み出すラテラルシンキングって何だ?
勝間和代(2008), ビジネス頭を創る 100の難問, ディスカヴァー・トゥエンティワン
Code部|ロジカル・シンキングでアイデアが思い浮かばない人に送るラテラル・シンキングとは