以前、「自転車通学暗記法」という勉強法をご紹介しました。
自転車をこぎながら覚えたい項目を頭の中で反芻して、信号で止まったら紙で確認、出発したらまた反芻するという方法です。 時間を有効に使うという点で、効率的な勉強法です。実際にこの方法で、英単語3000語、生物・古典の暗記事項を自転車通学中に覚えてしまい、京都大学に合格したということですから効果は確かなものでしょう。
(Link:愛すべきチャリ通学高校生に贈る「自転車通学暗記法」) この自転車暗記法、実は時間を有効に使えるだけでなく、「暗記のしやすさ」という点でも、とても優れた方法なのです。今回はその理由を詳しく見ていきましょう。
運動することで記憶力があがる
運動をすると記憶しやすくなる、ということを耳にしたことはありませんか? このこと自体は科学的に裏付けがとれています。
それでは、どのタイミングでの運動がもっとも効率よく記憶力を高めてくれるのでしょうか。 勉強する前に運動する?それとも勉強中でしょうか。
まず、記憶と運動の関係についてさらに詳しく見ていきましょう。
記憶力向上のための運動タイミング
カリフォルニア大学で次のような実験が行われました。
81人の女性を無作為にA,B,Cのグループに分け、3グループともある言語の単語を覚えてもらいます。 ただし、A,B,Cグループは以下のような方法で、それぞれ取り組みます。
Aグループ:座ったまま静かに覚える(運動なし) Bグループ:30分間おだやかに自転車をこいでから座って覚える(運動後に記憶) Cグループ:おだやかに自転車をこぎながら覚える(運動中に記憶)
二日後に、覚えた内容を思い返してもらいます。
すると、再現率がもっとも良かったのはCグループ。 次にBグループ、最下位がAグループでした。 特に、CとAの差は圧倒的だったそうです。
つまり、運動しながらの暗記がもっとも効率的、ということですね。
暗記中は軽い運動
運動しながらの暗記……まさに自転車通学暗記法そのものではありませんか!! 自転車で通学している人、それから一人徒歩で通学している人は、ぜひ登下校中に暗記物に取り組むことをおすすめします。
僕も受験生時代は一人で登校していたので、駅から学校までの1.5kmの道のりで90人程度の内閣総理大臣のしたことを思い出したりしていました。そういえば、筋トレが趣味の友人は、腕立て伏せ1回につき英単語1つを覚えるというルールを決め、腕立て伏せ100回と単語100個暗記を日課にしていました(笑)
みなさんも、暗記するときは軽く運動、をこころがけてみてはいかがでしょうか。

