ミスをするたびに落ち込んでしまう。自分のために叱ってくれているのだと分かっていてもへこんでしまう……。打たれ弱いと、些細なことで何かと気持ちが沈んでしまいますよね。

しかし、ミスや周囲からの評価について気に病んでばかりいると、次第に前向きな気持ちを持てなくなり、新たなことにも挑戦しにくくなってしまうもの。

気の弱い自分に別れを告げるための、メンタルの鍛え方をご紹介します。

メンタルヘルスとは

みなさんは「メンタルヘルス」という言葉を聞いたことはありますか。この言葉について、「心の病気」やネットスラングの「メンヘラ」のようなネガティブなイメージを持つ方も多いかもしれませんが、実際はそうではありません。

「メンタルヘルス」とは直訳の通り、「心の健康」を指す言葉。「心の健康状態を促進しよう」といったニュアンスで使われることが多い言葉なのです。

そんな「メンタルヘルス」の重要性が叫ばれる現在、自分の打たれ弱さをどうにかしたいとお思いの方は多いでしょう。身の回りのメンタルが強そうな人を見て「羨ましい」「自分には真似できない」と感じている人もいることと思います。

外資系企業のシニア・プロジェクト・マネジャーとして200人のメンバーを抱えている木部智之氏曰く、「メンタルもスキルのひとつ」なのだそう。もちろん、生まれつきメンタルが強い人もいますが、メンタルはビジネススキルと同様、訓練して鍛えていくことが可能なのです。

では、どうしたらメンタルを強くすることができるのでしょうか。次項からご紹介します。

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メンタルを強くする方法1 ポジティブ思考になる

打たれ弱い人の特徴として度々挙げられるのが「ネガティブ思考」。失敗経験を通して「自分なんて……」とひたすら落ち込んでしまう傾向にあります。

一方、物事を前向きに捉える習慣がある人は、失敗したり叱られたりしてもその経験を糧にすることができます。皆さんの身の回りの打たれ強そうな人たちも、共通してポジティブ思考ではないでしょうか。

打たれ弱い自分から脱却するには、ネガティブ思考を捨てポジティブ思考へと切り替えることが重要なのです。

ポジティブ思考を身につけるためのポイントとなるのは、脳の海馬という部分。海馬とは脳の記憶にかかわる器官で、新しいニューロン(神経細胞)が生まれてくる場所です。この海馬を活性化させることによってニューロンを増やすと、記憶力・思考力・情報処理能力などが高まり、思考が冴えてきます。すると、どのようなことに対しても前向きに考えられる脳になれるのです。

そのために有効なのは脳に刺激を与えること。心理学者のリック・ハンソン氏は前向きで幸せな脳になるために「良い体験をして、楽しめ」と伝えています。具体的には次の通りです。

1.いつもと違う店、いつもと違う道、いつも頼むメニューを変えるなど、ほんの些細な “普段とは少しだけ違う行動” をして、脳を刺激する。
2.「良い体験」を得られたら、その余韻を頭の中で反復して楽しむ。
3.自分なりのストレス発散法を見つけ、日々必ずその時間を儲ける。
4.最近交わした楽しい会話、最近食べた美味しいもの、最近読んでおもしろかった本や映画などのことを考えながら、指さきを動かして運動をする。

(引用元:STUDY HACKER|海馬活性化で脳を幸せに。“前向きな脳” の育て方

4の指先を動かす運動は、脳の活性化のために有効なもの。簡単にどこでもできてお勧めなのは、指先運動を提唱している堤喜久雄氏が推奨する、「両手の指を開く→親指を内側に入れてグーを作る→両手の指を開く→親指を外側にしてグーを作る」を繰り返すもの。ぜひやってみてくださいね。

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メンタルを強くする方法2 自分のメンタルをノートに書き込む

ネガティブな感情を抱いた際には、ノートに気持ちを書き出してみるのがお勧めです。その際には、自分がなぜその心理状態になっているのか、原因は何なのか等も書くことが必要。

帝京平成大学現代ライフ学部教授の渡部卓氏曰く、以下の1~9の項目を書き出すと良いのだそう。具体例とともにご紹介しましょう。

1. ネガティブな感情を抱いたできごと
いつ、どのような状況で、何を失敗したか、誰に何と言われたか等を、具体的かつ客観的に、憶測などは交えずに事実だけを書きます。
例「自分の作成した資料にミスがあり、上司に叱られた」

2. そのときの気分
「怒り」「悲しみ」など、その時に感じた気持ちを書きます。
例「ミスをしたことが恥ずかしく、上司を失望させたのではと不安になった」

3. その気分の強さ
それぞれの気分の限界を100%として「悲しみ70%」のように、その時に抱いた感情の強さを数値化します。
例「恥ずかしさ50% 不安40% 悲しみ30%」

4. そのとき頭に浮かんだこと
その時にとっさに頭に浮かんだことや気持ちを書きます。
例「逃げだしたい。時間を戻したい。上司に嫌われたのでは」

5. なぜそう考えたのか
なぜ4のような気持ちが浮かんだのかを書きます。
例「ミスをした自分が許せなかった。上司を失望させるのが怖かった」

6. もう一人の自分ならどう考えるか
5の自分の考えを客観的に見直します。
例「誰でもミスをすることはある。上司は私のために叱ってくれているのであり、今後同じミスをしないよう注意すれば上司も失望することはないのでは」

7. 現実的な着地点
現実的な落としどころを書きます。
例「上司はあくまで私のために怒っているのであり、私の人格を否定しているわけではない。同じミスをしないように改善策を考えよう」

8. 気分の強さの変化
3で数値化した感情の強さが今はどのように変化しているかを書きます。
例「恥ずかしさ40% 不安10% 悲しみ10%」

9. 自分の考えは偏っていたか
1で抱いた感情は偏っていたか、どのように偏っていたかを書きます。
例「上司を失望させることを恐れるあまり、過剰に反応してしまった。失敗を糧にして成長するべきだ」

このように言語化して文字にすることで自分の感情に冷静に向き合うことができ、自分のメンタルを客観視することができます。自分の精神状態を冷静に見つめることができ、次に何をすればいいかを理解することができるので、沈んだ気持ちのままでいることなく前向きになれますよ

何度も繰り返していけば、その場にノートなどがなくてもモヤモヤとした感情を頭の中で言語化する習慣がつくはずです。次第に、打たれ弱かった自分はどこかに消えているでしょう。

***
些細な出来事を引きずっていては、本来成長の糧となりえるはずの失敗経験も無駄になってしまいます。メンタルを鍛えて、打たれ弱い自分から脱却しませんか。

(参考)
東洋経済オンライン|1日3分でメンタルを強くする方法ベスト3
ビジネス心理学|弱いメンタルを鍛える10の方法|メンタルヘルス診断も解説
こころの耳|うさぎ商事の休憩室〜みんなで知りたいメンタルヘルス~第1回 メンタルヘルスってなんだろう?
STUDY HACKER|海馬活性化で脳を幸せに。“前向きな脳” の育て方
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