マイルストーンという言葉をご存知でしょうか。もともとは文字どおり距離を示す標識となる石のことで、長い道のりを移動する目印となるもの。
現在では、ビジネス用語としても使われていて、進捗を管理するために、途中で設ける節目のことを指すそう。
「資格試験に合格するぞ!」「TOEICで800点とる!」と豪語してみたはいいものの、実際には勉強が続かずほぼノー勉で試験に……。 耳が痛い人も多いのでは? でも、これではリタイアしてしまうのも当然。なぜなら、目標があまりに大きすぎるから。 より小さな「マイルストーン=中間目標」を設定することが大事です。
現在地を知らされず延々と走るよりも、あと◯Km、と細かく把握しながら走った方がきっと楽ですよね。
今日は、計画的に勉強を成功させるための方法をご紹介しましょう。
マイルストーンは、数と質に注意しよう
中間目標を決める際に必要なのは、自分の実力を把握すること。計画をたてる時には自分が超人かのように感じられるもの。無理のある計画は、きっと後でボロがでます。ゆるすぎるのも問題です。物足りなくなって、飽きてしまうかもしれません。マイルストーンは、「ほどほど」が一番なんです。
また、数にも注意する必要があります。例えば、設定した中間目標が「英単語帳をマスター」「模試で80点をとる」の二つだけなら、きっと途中で何をすべきか見失ってしまうでしょう。だからといって「文法書の第十章を完璧に」「演習問題の問5を正解する」のように細かく、数を増やしすぎても、勉強の効率が落ちてしまうだけです。
こういった問題を防ぐためにも、設定したマイルストーンは「他人にチェックしてもらう」ことをおすすめします。人に見てもらえば、「いや、これ絶対無理でしょ」「ちょっと目標が曖昧じゃない?」など第三者からの冷静なフィードバックを受け取れます。
熱中すると、周りが見えなくなるもの。他人に俯瞰してもらいましょう。
マイルストーンで、「成功した自分」をイメージできるようになる
様々なメディアから横断的に言葉を検索できる「コトバンク」。それによれば、マイルストーンの使い方をこう説明しています。
各マイルストーンは最終的な到達点に向かうまでの通過点であり、それぞれの時点で達成すべき事柄(達成要件)と、実際の状況を照らし合わせることで進度の調整を行う。
これによれば、マイルストーンは「置いてあるだけではダメ」なんですね。例えば英語の勉強であれば、最終目標が「漢検合格」だとして、マイルストーンのうちのひとつを「過去問で80%とる」だとしましょう。
この時、達成できているかいないかは、あまり関係ありません。ここで「あーダメだった」「よし、うまくいった」と一喜一憂するだけでは、マイルストーンの意味がないんです。
達成できなかった場合。今までの学習時間や集中度を振り返り、何を改善すべきなのか考えます。仕事や学校が忙しかったからなのか、単に集中不足だったからなのか。それとも何か外的要因があるのか。
達成できた場合。達成できたはいいけれど、がんばりすぎてはいないか。今のペースのままで、本当に最後までやりきれるのか。何がよかったのか。今後うまくいかない時に、活かせる要素はないか。
単にできた/できないの二択ではなく、何が原因となっているのかじっくりと考えること。その機会を設けるのも、マイルストーンの大事な役割です。
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努力したのに報われなかった。頑張ったのに成果が出なかった。 今まで、そんな経験はありませんか?
ただただがむしゃらに頑張るだけでは、結果はついてきません。見通し良く、ひとつずつ積み重ねていくような勉強を目指しましょう。
千里の道も一歩から、ですね。

