みなさんは、職場に苦手だと感じる人はいますか。仕事自体は楽しくても、そこで関わっている同僚や上司の中にあまり好きになれない人がいて、大変な思いをしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

苦手な人がいると、仕事をなかなか自分の思う通りにやれず、作業効率がとても悪くなってしまいます。そこで今回は、職場にいる苦手な人に煩わされず、うまく仕事を進めていく方法についてお伝えします。

「ずる賢い人」とは “対決” よりも “対話” を

仕事をするにあたり、「人が見ていないときには作業の手を抜いている」「利己的で、自分が楽になることしか考えずに行動する」といった特徴のある人が「ずる賢い人」に該当します。ずる賢い人と一緒に仕事をすると、その人が手を抜いたぶん、追いつかない仕事の穴埋めをしなければならなくなるかもしれません。そうなると負担が増え、自分の作業が捗らなくなってしまいますよね。

バブソン・カレッジの経営学教授であるアラン・R・コーエン氏によれば、そのようなときには「対決ではなく対話をする」ことが重要なのだそう。いきなり相手の行動を批難するのではなく、ただ問題を解決しようとしているだけだと伝えることが必要だと言います。

あなたが納期に間に合わなかったことで後のプロセスが遅れ、自分が遅くまで残業しなければならなくなりました。最近仕事に手がついていないように見えるけれど、力になれることはありますか?」というように、事実を述べるとともに建設的な会話を心がけてみてください。

ただしコーエン氏は、自分の仕事に実質的な影響を与えていない限りは、同僚らのやる気のなさをとがめるべきではないとも述べています。自分の仕事に影響が出始めれば指摘をし、状況が改善しない場合は上司に相談するなどして、柔軟に対処しましょう。

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「バカにしてくる人」は淡々とかわす

相手が「嫌味を言ってくる」「見下したような態度を取ってくる」という人の場合、相手から舐められてしまっている場合があります。相手のそういった態度によって自分が精神的な負担を受けたり、また一緒に仕事をしている際に協力してもらえなかったりすると、効率は大幅に落ちてしまいますよね

立正大学客員教授で心理学者でもある内藤誼人氏によれば、心理学に「平均以上効果」というものがあるのだそう。ほとんどの人は、周囲の評価よりも若干高めに自分の評価を見積もり、それを「自信」として自分を支えています。しかし、その自己評価が高すぎる場合には、自分を正当化するために他人を落とそうとする人がいるのだとか。

このようなときは、我慢してはいけません。かと言って、私たちが自分の感情に任せて怒っても解決することではありません。冷静に対処するようにしましょう。

例えば、「こんなこともできないんですか?」と言われてしまったときは、感情的にならず「わからないので教えていただけますか?」「同じことを繰り返さないよう勉強します」など、できるだけ淡々と答えるようにしてみてください。バカにしても通じない、効果がないとわかればきっと相手も態度を変えることでしょう。そうすれば仕事がやりやすくなるはずです。

「高圧的な人」の場合は記録を取っておく

有無を言わさずやらせようとする」「大きすぎる声・きつい口調で話す」といった特徴があれば、その人は高圧的な人です。例えば、終業間際に「この資料を明日の朝までに絶対まとめておけよ」と納期ギリギリの仕事を新たに残し、さらにプレッシャーをかけて帰ってしまう上司がいたとしたら、自分の仕事効率はおそらく狂ってしまうでしょう。

このようなときは、「記録を取ることがオススメです。スタンフォード大学のロバート・サットン教授は、証拠を集めておくことで自分の疑惑を晴らすことができる可能性が高まると伝えています。急に言われて間に合わなかった仕事などが、自分の能力や努力の程度が低いせいではないことを証明することができるのです。

言われた時間や状況をメモ帳に記録しておき、相手の度が過ぎるようなら、人事に相談するためのツールとして用いましょう。必要がなくなれば、まとめて捨てると気分もスッキリするはずです。

「口だけの人」には細かくフォローを

その場でのみ相手に調子を合わせる人」や「やると言っておきながら結局丸投げする人」は、ただ口だけで行動が伴っていません。そのような人と仕事を一緒にすると、連携が取れずに納期が遅れてしまったり、ほかの社員の負担が増えたりすることにつながってしまいます

人事コンサルタントの平康慶浩氏によれば、言うだけよりもきちんと形として成果を残すことが大切なのだそう。このようなときは、定期的に進捗を報告させるか、こちらから尋ねるようにしましょう。

自分も忙しく、ほかの人のことを構っていられないと考えるかもしれません。しかし、業務が滞ってしまったり、あとで大変な作業をこなさなければならかったりするよりは、「今〇〇さんはどこまで進んでいますか?」というように、相手と少しずつでも進捗の擦り合わせを行なって形にしていくほうが、効率は高まるに違いありません。

「いい子になろう」と思わなくていい

これまで職場の苦手な人に関する特徴を挙げてきましたが、「自分はなぜか苦手な人に目をつけられやすい」と感じている方もいるかもしれませんね。もちろん、たいてい誰にでも何人かは苦手な人がいるものです。しかし、どうも自分の周りには苦手な人しか寄ってこないという人には、次のような特徴があります。

心理カウンセラーの大嶋信頼氏によれば、「もっといい子にならなければいけない」という自己肯定感の低い人は、苦手な人を寄せつけやすいのだそう。自己肯定感の低い人は、自分の実力を下に見積もるため、周囲が思っているよりも能力は高い場合があります。その結果、周囲の嫉妬などを煽りやすくなってしまうのです。

お伝えしてきた対処法に取り組めば、状況は改善するでしょう。しかし、どうしても目をつけられてしまう場合は、正直なところ、離れられるなら距離を置いてしまうのが最も良い方法です。

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みなさんも、仕事中にできるだけ苦手な人のことを考えなくても済むように、お伝えした方法を実践しつつ進めるようにしてみてください。気持ちが楽になり、仕事の効率も高まるに違いありません。

(参考)
ハーバード・ビジネス・レビュー|サボる・手を抜く「怠慢な同僚」への賢い対処法
PRESIDENT Online|頭の悪い人ほど自己評価が高いのはなぜか
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