様々な分野においてロボットやアンドロイドといわれるものが開発されている現代、人間が担っていた仕事の多くがロボットに取って代わられると言われています。
一昔前では初音ミクというボーカロイドが流行し、現在でも人気は衰えません。また最近ではルイ・ヴィトンが人気ゲームであるFINAL FANTASY 13のキャラクターを広告に起用したり、また囲碁や将棋においてもロボットとの対局が開催され、ロボットに負けたというニュースも耳に新しいのではないでしょうか。

私たち人間は、百年もすれば本当にロボットにとって変わられてしまうのでしょうか。

人間だからこそできることとは?

様々な能力はロボットに代替可能となっている現代。これは今後加速していく一方でしょう。緻密に計算されつくられた能力に、人間が負けるのは時間の問題という気もします。どんなにロボット開発が進んでも人間を超えられない分野には一体何があるのでしょうか。

メディアアーティストの落合陽一氏は自身の著書の中で「コンピューターになくて人間にあるのは『モチベーション』です」と述べています。

目的を与えれば人間には太刀打ちできないスピードと精度でそれを処理しますが、それは「やりたくてやっている」わけではないでしょう。いまのところ、人間社会をどうしたいか、何を実現したいかといったようなモチベーションは、常に人間の側にある。だから、それさえしっかり持ち実装する手法があれば、いまはコンピュータを「使う」側にいられるのです。

(引用元:これからの世界をつくる仲間たちへ | 落合陽一)

幸い現段階ではまだまだ人間にしかできない仕事はたくさん残されています。そして人工知能が今後いかに発達しても、モチベーションを与えるための「円滑なコミュニケーション」には人間に一日の長があります。

人間はロボットではない感情を持つ動物だからこそ、仕事の成果がモチベーションに左右されることは否めません。人間のモチベーションを高めることこそロボットにはできないスキルなので、様々な研究に基いた「人のモチベーションを左右する」理論をお伝えします。

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X理論とY理論

ダグラス・マクレガーは人間を性悪説的に見るX理論と、性善説的に見るY理論という2つの見方を提示しました。管理者がどちらの理論をベースで普段の物事を考えているかによって、組織の中でどのように振舞うかが決定されるというものです。

基本的に就業時間などの職務規定はX理論に基づいて作られていますが、例えばY理論に立った時に生まれた制度としては、完全歩合制の給与体系やフレックスタイム制、在宅勤務などがあります。
これはどちらが良い悪いではありません。管理者側の「意識」です。そしてその意識が、従業員、あるいはパートナーのモチベーションにも多いに関係してくるでしょう。
例えば時間でガチガチに管理されていたら、「この間は仕事だから、やることがなくてもとりあえず会社にいれば良い」と思う一方、裁量を与えられ信頼してもらっていると感じたら、「その期待にこたえたい」と大きなモチベーションが生まれるかもしれません。

同じ組織の中で人によって対応を変えることは難しいですが、このような考え方一つで人のモチベーションも左右できるということをぜひ知っておいてください。

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マクレランドの欲求理論

これは、人間が基本的に持っているとされる3つの欲求です。

1. 達成欲求:ある物事を達成あるいは成功させようと努力する欲求
2. 権力欲求:自分が他人に影響を及ぼして何かをさせたいと思う欲求
3. 親和欲求:友好的な人間関係を結びたいという欲求

例えば権力欲求が高いリーダーは命令を多様して組織を動かし、親和欲求が高いリーダーはみんなで成し遂げようと振舞うといったように、これらは階層的ではなく互いに独立した欲求であるとしています。これもX・Y理論と同様に人のタイプを判別するフレームワークとして機能します。自分の周りの人について考えてみるだけでそれがケーススタディになります。

自分の周囲の人がどのタイプか、を的確に判断できれば、モチベーションも引き出しやすくなりますよね。

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組織行動については人間の心理に関わる部分が多いこともあり、この他にも様々な新理論が実験され検証されています。この分野の目標は円滑なコミュニケーションの実現と、それによる目標の達成。そしてこれらは人間が最も得意とする部分であるはずです。
近い将来本格的にロボットが私たちの労働市場に出てきたときこそ、人間にしかない「感情」「コミュニケーション力」が重要となってくるのではないでしょうか。

《参考文献》
組織行動のマネジメント | スティーブン P・ロビンス | ダイヤモンド社
これからの世界をつくる仲間たちへ | 落合陽一 | 小学館