“脳が喜ぶ” 3つの習慣。「勉強中」「寝る前」「早朝」に私たちがすべきこと

読書やウォーキングなどの習慣が良いことだと知る人はたくさんいても、実践できている人はそこまで多くありません。でも、具体的なコツがわかれば身につけたいと思う人は多いはず……!

習慣の重要性やメリットとともに、筆者が実際に身につけた習慣と、そのコツをお伝えします。

人の性質は「習慣」でできている

人の性質が「習慣」でできているということは、昔からいわれています。

世界的なベストセラー『7つの習慣』の著者スティーブン・R・コヴィー氏は「私たちの人格は、習慣の総体である」と述べ、多くの成功者が愛読する世界的名著『自助論』の著者サミュエル・スマイルズ氏は、「人は習慣の集合体であり、習慣は第二の天性である」と伝えています。後者の言葉は、古代ギリシャの哲学者ディオゲネス、あるいは古代ローマの政治家・哲学者キケロの言葉であるとされており (二説あり)、“身についた習慣は深くその人間に染み込み、いつしか生まれつき備わっていた性質のようになる”ということを意味しています。同じ意味をもつ「習慣は自然の如し」という言葉も『孔子家語』にあります。

このように、古代から近代そして現代に至るまで一貫し、知識人たちは「習慣」が人間の性質を形成するとし、その重要性を伝えています。また、習慣について多く執筆する佐藤伝氏は「習慣が変われば、間違いなく人生が変わる」といいます。

つまり、良い習慣を身につけようとする行動は “なりたい自分になる行動” でもあるということです。

「習慣」はストレスも軽減する

習慣は人の性質をつくるだけではなく、ストレスの軽減にも役立ちます。

心理学者のHeidi Grant Halvorson博士は、著書『Nine Things Successful People Do Differently(成功する人が実践する9つの行動)』のなかで、たとえばランチに何を食べるか、どの仕事を優先するかなど、日々決定しなければいけないことは、私たちにストレスを与える大きな原因だと述べています。したがって、このようなストレスを減らすためには、日々の行動を「習慣化」し決定する回数を減らせばいいとのこと。

第44代アメリカ大統領バラク・オバマ氏も、ストレスの軽減に習慣を利用していました。重要な決断を迫られる日々を送っていた同氏は、何を着るか、何を食べるかといった決断にエネルギーを使わないよう、それらの選択肢をわざと狭め習慣化していたそうです。

ではさっそく次に、筆者オススメの習慣と身につけるコツをご紹介しましょう。

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1.仕事・勉強の合間に休憩をとる習慣

とっくに集中力が途切れているのに「あともう少し」と無理に仕事や勉強を続けてしまう……。こういった悪習慣は往々にして起こりがちです。筆者もそうでしたが、それで効率的に仕事が進んだ試しがありません。そこで、仕事の連続は最大でも90分とし、その時点で必ず数分間だけでもリフレッシュするという習慣を身につけました。どんなに区切りが悪くても、ピッタリと仕事の手を止めるのです。なぜならば、人の集中力は大人でも長くて90分が限度と考えられているから。

なお、これを習慣づけるコツは「美味しい」と「気持ちいい」を用意すること。トイレに立ったり水分補給したり、甘いものを食べるのも効果的ですが、自分が気持ちいいと感じるストレッチもオススメです。ちなみに筆者が習慣にしているのは「脳呼吸」を整える筋膜ストレッチ。『「脳の呼吸」を整えればあなたの全身はよみがえる!』の著者・宮野博隆氏が紹介している方法は以下の通りです。

1.椅子に座って両腕を前に伸ばし、左手首を右手首の上に重ねる。 2.顔は前に向けたまま、肩を左側に30度回転させ15秒間維持。 3.反対側にも同じように行う。

脳呼吸とは、脳が髄液をつくり排出するメカニズムをいい表したもの。長時間同じ姿勢でいると脳呼吸が乱れ、カラダや思考に悪影響を及ぼします。特に座り仕事の人には、このストレッチが役立ちますよ。

2.毎日寝る前の1分~30分間の読書習慣

知識と語彙力を高めてくれる読書習慣は良いことづくめだといわれていますが、なかなか身につかないという声も多く聞きます。筆者も読書家ではありませんでしたが、今は毎日寝る前に本を読む習慣がしっかり身についています。これができたのは、以下の要領があったから。

・「読むべき本」ではなく、自分が「興味がある本」を選ぶ ・手を伸ばせばすぐ読めるよう枕の横に本を置く ・ノルマに追われないよう、枕横に置く本は常に1冊のみ ・読書は毎日行うが「時間はどんなに短くてもいい」と決める

また、寝る前の30分は脳に記憶が定着しやすいといわれています。それを実感し始めてから「記憶の定着」自体が楽しくなり、自分が好きな「脳科学」ものだけではなく、ちょっと苦手な「経済学」の本も読むようになりました。読書週間が身につくと、知らぬ間に苦手意識も克服できそうです!

3.休日限定・早朝ウォーキング

実はこの習慣「休日ぐらいは朝ごはんをつくらず楽に済ませたい」というズボラ精神から始まりました。そこでたまたま美味しい焼き立てパンを買いに出かけてみたら、思いのほか朝の空気が気持ち良く、しかも、焼きたてのパンが手に入ることから毎週進んででかけるようになりました。

さらに美味しいパンを求めて少し遠いパン屋さんにも足を運ぶようになり、「早く買って帰りたい」という意識から、気がついたらウォーキングの歩調になっていたというわけです。つまり「自分へのご褒美」を絡ませることが、この習慣化のコツ。薬学博士の原英彰氏は、脳を鍛える最適な方法は「ウォーキング」だといいます。カラダと脳の健康のためにもこの習慣はオススメですよ。

*** 「自分にいいことを毎日やる」と自分目線で単純に考えてみると習慣化が楽になるはずです。ぜひトライしてみてくださいね。

(参考) Study Hacker | 成功は結局 習慣 で決まる。習慣を身につける、たった5分の準備について。 Study Hacker | 意志力なんか当てにするな! 習慣化を成功させる、上手な “しくみ” の作り方。 スティーブン・R・コヴィー著,フランクリン・コヴィー・ジャパン訳(2013),『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』,キングベアー出版. サミュエル・スマイルズ著,関岡孝平訳(2014),『自助論 ~新訳完全版~』 ,でじじ発行/パンローリング発. 故事ことわざ辞典|習慣は第二の天性なり コトバンク|習慣は自然の如し(シュウカンハシゼンノゴトシ)とは 佐藤伝著(2010) ,『たった1分でできて、一生が変わる!魔法の習慣』,学習研究社. DODA|イチローに学ぶ、 プレッシャーに負けないための習慣化の意味とは Career Supli|心身のコンディションを左右する新見解!「脳の呼吸」の影響力とセルフケアの方法 Suzie|集中力の限界「90分」を目安にしよう!挫折しない片づけの極意 タウンワークマガジン|【暗記力UP】勉強は寝る前30分がベスト! 眠るだけで記憶力が上がる方法や理由を調べてみた 中日新聞プラス|脳を鍛えるには運動が最適!体と脳は繋がっている 達人に訊け!

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