良いプレゼンは良い姿勢から。姿勢を正せば “説得力” が生まれる3つの理由

プレゼンの内容には自信があるのに、なぜか聴衆の反応がわるい。不安で、緊張して、プレゼンをしている間ずっと気が気でない。このような経験をしたことはありませんか?

あなたのプレゼンが響かないのはもしかしたら、姿勢が悪いからかもしれません。

姿勢を良くすることの効果は、単にかっこ良く見えたり、健康に良かったりするだけではありません。姿勢は私たちのさまざまな面に影響を及ぼすものであり、なかでも姿勢の良し悪しがプレゼンの成否に大きく関わってくるのです。

今回は、プレゼンと姿勢の関係について紹介します。

良い姿勢のメリット その1:印象が良くなる

良い姿勢における一番わかりやすいメリットは、印象が良くなるということ。そりゃそうだろ、と思われるかもしれませんが、姿勢の良さは印象形成に侮れないほどの影響を及ぼすのです。

ハロー効果という言葉をご存知でしょうか?

ハロー効果とは、私たちが外見や肩書など、ひとつの特徴から相手について判断してしまいがちであることを表す言葉です。例えば、「高学歴だから、仕事もできるだろう」「穏やかな話し方だから、優しい人なのだろう」と思ってしまうのは、ハロー効果による影響。ただ、これらの例からも分かる通り、ハロー効果によって導き出された結論は、必ずしも正しいものではありません。

しかしながら、初対面の状況など、相手の人となりがほとんど分からない状態では、ハロー効果は大きな判断基準となります。プレゼンにおいて、「話し手と聴衆が初対面同士」という状況はよくありますよね。そのため、話し手の姿勢が悪いプレゼンよりも良い姿勢のプレゼンのほうが、聴衆から「良い内容のプレゼンだ」と判断されやすいのです。

逆に言えば、プレゼンをする側もこの作用を利用することができます。姿勢良くプレゼンを行えば、「この人が言っていることには、説得力がある」と聴衆が感じてくれるように仕向けることができるということ。結果、話し手の主張は通りやすくなるでしょう。

良い姿勢のメリット その2:声が良くなる

また、姿勢が良いことのメリットは、外見が良くなることだけではありません。声も良くなるのです。

プレゼンで話し手に求められるのは、自分の主張を相手に届けること。にもかかわらず、ぼそぼそと「……だと思い……ます……」と話していては、考えが相手に伝わりません。したがって、その場にいるすべての人に届く、はっきりと通る声が必要なのです。

そして、良い声は良い姿勢から出てくるもの。良い姿勢をすると、腹式呼吸ができるようになります。腹式呼吸ができるとお腹から声が出るようになるので、よく通るいい声が出るのですね。

自信のなさそうな声で話されるプレゼンよりも、はっきりとした声で話されるプレゼンのほうが、説得力が増すはず。良い姿勢をとりお腹から声を出してプレゼンを行えば、成功に近づくのではないでしょうか。

良い姿勢のメリット その3:メンタルが強くなる

さらに、姿勢を良くすると、マイナス思考にとらわれにくくなり、自信を持って発表をすることができます

メンタルトレーニングコンサルタントである大儀見浩介さんによると、マイナス思考にとらわれやすい人は、気づかないうちに姿勢が悪くなっているのだそう。悪い姿勢がどれほど思考に悪影響を及ぼすのかについて、大儀見さんは次のように述べます。

下を向いていると、胸郭が圧迫されて呼吸が浅く早くなります。呼吸が浅く早くなると、ストレスやプレッシャーを感じやすい心理状態になり、「やばい」「どうしよう」「逃げたい」とマイナス思考が加速されていくのです。

(引用元:College Cafe|プラス思考は背筋を伸ばすことから

プレゼンをするときは、緊張や不安で「あそこをミスしたらどうしよう」「途中で頭が真っ白になったらどうしよう」など、ついマイナス思考にとらわれてしまいますよね。こうしたマイナス思考に陥ると、さらに緊張や不安が増大し、普段通りに思考が働かなくなってしまいます。そうして知らないうちに、縮こまったような悪い姿勢になってしまうのです。

このように、姿勢にはその人の思考が表れるもの。良い姿勢をとることでネガティブな思考を打ち消せば、自信をもってプレゼンに臨むことができますよ

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良い姿勢を保つ3つのポイント

このように、良い姿勢を維持することは、説得力のあるプレゼンを行うにあたって、多くのメリットがあるのです。では、良い姿勢をとるためには、具体的にどうすればよいのでしょうか?

ボーカルディレクターである中西健太郎さんは、良い姿勢を維持するために意識するべきポイントを3つ紹介しています。

・足の親指を平行に並べ、地面にしっかりつける ・目線は高く保つ ・体を縦半分に分ける「正中(せいちゅう)線」を意識する

(引用元:DIAMOND online|いい声を出すための「姿勢」をとる一番のコツは「姿勢よく」と思うのをやめること

まず、腰の幅くらいに足を開き、両足を平行にさせて立ちます。このとき、足の親指が地面につくことを確認してください。そして、頭を空から糸で吊るされているように、体を上へ伸ばしてゆきます。最後に、頭のてっぺんから、体の中心を棒で貫かれることを意識してみてください。このようにすることで、簡単に良い姿勢をとることができるのだそう。

また、この3つのポイントには、力むべきところはひとつも存在しません。中西さんは、意識して「良い姿勢をとろう!」と力んでしまうと、むしろ姿勢を維持できなくなってしまうのだと言います。とはいえ、全く意識しなければ、体はもとの悪い姿勢に戻ってしまうもの。そこで、5分、10分など時間を決め、時間が来たら意識しなおすようにするとよいでしょう。

*** 普段プレゼンをするときは、内容に気を取られて姿勢にまで意識を回してはいられないという人は多いでしょう。しかし、姿勢の良さとプレゼンでの説得力には大きな関係がありそうです。

プレゼンの内容などにはじゅうぶん気をつけているのに、なぜか聴衆がついてこないような場合は、普段から姿勢に気を配ってみてはいかがでしょうか。きっと、説得力のある良いプレゼンにつながりますよ。ぜひ試してみてくださいね。

(参考) DIAMOND online|いい声を出すための「姿勢」をとる一番のコツは「姿勢よく」と思うのをやめること Women'sHealth|ストレス減少の効果も……姿勢を直したら起きる5つのこと College Cafe|プラス思考は背筋を伸ばすことから 先生ビジネス百科|ハロー効果 【ビジネスに使える心理学】 GLOBIS知見録|セミナー司会で魅力的な声を出すための4つの方法

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