みなさんは普段から本をよく読みますか? 僕は中学生の頃は小説ばかり読んでいたのに、高校生の時は漫画しか読みませんでした。今ではもっと色々な本を読んでおけば良かったと後悔しています。というのも、「読書」には一般的に知られている以上に多くのメリットが存在していたからです。今回は読書のメリットについて紹介します。
ストレス発散
以前の記事で紹介しましたが、イギリスのサセックス大学の研究によって、「6分間の読書によってストレスが3分の1以下になる」ということがわかっています。これは、テレビゲームや散歩、音楽を聴いたりテレビを見たりするよりもストレス発散の効果が高い数値です。
文章力が上がり、語彙が豊富になる
教育心理学の研究においては、「語彙力や文章理解力の高さは、それまでの読書量に大きく影響を受ける」との結果が世界各国で出ています。 基本的に、有名な作家は我々よりはるかに日本語を扱う能力に長けています。(中には、文法的な間違いを犯しつつも話のネタがあまりに面白いから売れっ子作家になっている人も居ますが……)たくさんの本に触れるということは、それだけ日本語の扱いに長けた人の文章に触れることになります。
本を読んでいて、「こんな風に気持ちを表すのか!」と表現の深さに驚いたり、「この人の文章や言い回しが好きだな」と感じた経験はないでしょうか。読書をすることは良い文章や豊富な語彙に触れることであり、それを無意識に自分の中に取り入れる作業でもあるのです。
「殺し文句」が得意になる
プレゼンなどで見られる「殺し文句」も、多読によって培われた文章構成力が活きてきます。企業の有名なキャッチコピーは、格好が良いものが多いですね。例えば、僕は以下のものが好きです。
「ため息の多い国だから。」 (明治キシリッシュガム)
「約束は小指から薬指へ」 (ブライダル広告)
「突然の、親孝行をお許しください」 (岩田屋)
「ガイアが俺にもっと輝けと囁いている」 (メンズナックルモデルひろ)
「あなたのあだ名が『メガネ』なのはそのメガネが似合っていないからです」 (Zoff)
「全米が泣いた映画で泣けなかった」 (ECC)
このような人の心にぐっとささるような素敵なコピーを作るのも、多くの読書量があってたくさんの文章・語彙に触れてこそ!
脳が活性化する
オックスフォード大学の神経学名誉教授・John Stein氏の研究によれば、読書中の脳をMRIで調べると、何もしていないときに比べて大脳の情報処理の部分が活性化していることが分かりました。漫画と違い、字面だけで風景を想像するため、脳が活性化するのですね。
どうですか?今まであまり読書が好きじゃなかった方も、少しは読んでみようかなぁという気になったでしょうか。とはいえ、いきなり「頭がよくなりそうだから」と経済や哲学など「難しい本」に手を出すと挫折する可能性が高いので、読書の入門としては小説がおすすめです。 あらためて「読書の時間」をとるのは難しいので、何もまとまった時間でなくてもいいのです。通勤や通塾、集中力がまだ出ない食後の10分でも、今までついスマホや漫画を手に取っていた時間の一部でも読書にあててみませんか?
日々の疲れを癒し、教養や語彙も豊かになる。読書って素晴らしいですね。
参考文献: mail online
小学校低学年児童における 読書量、 語彙力、文章理解力の関係 研究代表者:猪原 敬介 (福井大学医学部学術研究員) 共同研究者:上田 紋佳 (西南学院大学人間科学部実験助手) 塩谷 京子 (関西大学初等部司書教諭)

