7回教科書を読むと脳が勝手に覚えてくれる! 繰り返し読み勉強法の驚きの効果

山口真由さんという名前を、聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。 東京大学法学部を首席で卒業し、現在は弁護士やタレントとしてご活躍されている方です。 山口真由さんが中学生の時からずっと行ってきた勉強法が「7回読み」という勉強法。 このやり方を見てみたら、身近にいるいわゆる「できる人達」も、同じようなやり方に帰結していることがわかりました。 今回は、山口真由さんと、頭のいい人の勉強法を見比べてみて見えてきた、私たちの記憶のメカニズムにかなった効率的な勉強法をご紹介します。 実はこの勉強法、勉強が苦手な人ほど必見です!

badge_columns_1001711基本のやり方

①教科書をざっと読む。わからないところも拾う程度にして、先へ進む ②教科書を読むことを繰り返す。 基本としてあげられるのはこの二つの工程です。 山口さんは、この工程を7回繰り返していたと言います。

badge_columns_1001711重要なところに線を引くのではなく、読みながら読んだ箇所全てにマーカーを引く!

山口さんが文章の確認の時に実践しているのが、読んだ箇所にマーカーを重ねていくやり方。文章を読んだ一度目は黄色、二度目は緑、三度目はピンク、と3色混ざって茶色になると、確認は終了。このやり方、知り合いの賢い人もやっていて、その人は、まず黒ボールペンでずっと下線を引いていき、特に気になった単語にマルをつけて一回目の読みが終了。二回目、三回目は黄色のマーカー、ピンクのマーカーを重ねていく、というやり方をしていました。 この読み方は、1~3回目の読みの時には、引っかかった単語を拾う、という山口さんのやり方とも共通しています。 重要なところに線を引く、のではなく、読んだ箇所すべてに引いていくのがポイント。自分が読み終えた回数がわかるだけでなく、読む作業にマーカーを引くという動作が加わることによって、文章への注意力が増します。 蛍光ペンのギラギラした色合いが重なってしまうのが苦手、という人は、以前こちらのコラムでも紹介した、マイルドマーカーがうってつけかもしれません。 【「マーカーは蛍光色」はもう古い!?地味色マーカーのすすめ

badge_columns_1001711数学にも応用できる!

山口さんは、数学の場合は網羅系数学参考書として有名な「チャート式」シリーズの、最難関の赤チャートを、「7回読み」同様、合計7回繰り返し解いて、問題のパターンを覚え込んだと言います。1回目は解答を見ながら問題を解き、4回目位になると考え方のパターンが頭に入って、解答を見なくても解けるようになったそう。 数学も、どんな難易度であっても、突き詰めれば一定のパターンに集約できます。この勉強法は、数学が苦手な人ほど、おすすめであるともいえます。 青チャートに挫折した私自身の反省点は、できない問題にこだわってしまったということ。チャート1冊を何度も繰り返すことを前提に、わからない問題があってもどんどん進んでいきましょう。

badge_columns_1001711読みながら重要事項殴り書き

一言一句間違えずに覚えなければいけない単語については、ノートに殴り書きにしていく、というのも、山口さんと「できる人達」の共通点。 綺麗に書く必要はなく、読み取りながら、高速で乱筆も気にせず書いていく。目で見て、読みながら書き取りもする、という複数の作業を同時にこなすことは、記憶の定着の面から言っても効果的です。 山口さんは破り捨てられるメモパッドで行っているこの作業、知り合いではルーズリーフや広告の裏紙などで実践している人を見たことがあります。

badge_columns_1001711繰り返し勉強法のポイント

「最初からわかる必要はない。立ち止まらずにとにかく繰り返す」ということ。 できない科目に遭遇した時、わからないからとその先に進むのをやめてしまったり、その場でずっと立ち止まってしまったりしていませんか? 初めて見るものや、授業で一度習ったきりのものは、わからなくて当然なんです。 最初はわからないのが当然と思って、何度も繰り返し読んでいく。人間の脳には、繰り返すほど覚える性質がもとから備わっています。 新しい住所も、自分で何度か書いたり目にしたりするうちに自然と覚えていきますよね。しいて覚えようとしなくても、脳は勝手に覚えてくれます。 わかろうとしなくていいから、何度でも読んで行けば、自然と理解されていきます。

英語が苦手だった脳科学者の茂木健一郎さんは、文法も単語もわからないまま大好きだった赤毛のアンの原書を読み続けていたら、ふっと英語が読めるようになりました。 また、山口さんは暗記のきかなそうな現代文についても、授業のノートを繰り返し読むことで、授業中のポイントや筆者の言いたかったことなどを頭に入れていったと言います。 どんな教科でも、わからないのも我慢して繰り返せばいつしか脳が勝手に覚えてくれます。

自分の脳を信じて、わからない時もとりあえず繰り返してみましょう。 だまされたと思って、繰り返し読みの勉強法、やってみませんか。 気づいた時には、できる自分に出会えるはずです。

参考文献 anan No.1938 2015.1.21/マガジンハウス『夢を叶える脳の教科書。』p35 茂木健一郎著/PHP文庫/2010『脳を活かす勉強法』 参考サイト プレジデントFamily/ 教科書を7回読むだけで、断然トップになれた!(前編) プレジデントFamily/ 教科書を7回読むだけで、断然トップになれた!(後編)


京都大学文学部所属。長野県立松本深志高校卒業。ぱんだとししまいがとても好き。在学中は京都でしか見られないししまいを見てまわりたい。

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