センター試験が終わり、凍える寒さの中がんばっている受験本番の皆さん。あるいは次は自分たちの番か、と奮起する来春の受験生に贈りたいテーマ「小論文の書き方」。筆者は、大学入学時にたったの二週間しか小論文の訓練をしませんでした。それで大学に合格した経験を、先輩としてみなさんに贈りたいと思います。

 小論の二つの大きな落とし穴とは

小論文とまではいかずとも、今までにみなさんは多くの文章問題を解いてきた経験があります。読書感想文や夏休みの日記、実験の結果をまとめたり自由研究のレポートを作ったり、小学生のときから国語以外も含めた様々なカリキュラムで「書く」経験を積んできましたね。

全員が「書く」経験を持つのに小論文を書ける人とそうでない人が生まれるのはなぜでしょう。文章力の問題以前に、「小論文が何かを知らない」「苦手意識」という壁が挙げられます。

TOEIC600点台のご夫婦が二人とも850点オーバーに! 科学的トレーニングで英語力急上昇。
人気記事

「小論文が何か、を知らない」ことの攻略法

まず、「知らない」ことについて攻略する方法を伝授します。筆者も最初は、「小論文って何? どうやって書けばいいの?」というレベルでした。小論文が大学受験に必要だということも知らなかったのです。知ったのは受験寸前。青ざめました。
そこで、まずは赤本などに掲載されている小論文の模範解答だけを読みあさりました。問題は必要ないのです。時間がないのに、そんなことをしてはいられません。「小論文とは何か?」という定義を自分なりにワンセンテンスで持つ。それが目的でした。

何十もの解答を読んで、筆者は法則を見つけました。これは、きちんとした小論文の書き方の本には当然書いてあることですが、「結論→序論→本論→まとめ」という構成になっている、ということです。
「それを知りたかったのなら、最初から小論文の書き方の本を読めばよかったのでは?」という声が聞かれそうですが、それは違います。なぜなら小論文のテクニック本から「知った」のではなく、自分自身が大量の文章を読んで「自分で発見したこと」だからです。この方法で気がついたポイントは、頭で覚えた単なる知識ではなく、自分自身にしっかりと刷り込まれます。

さらに実際の解答を読むことで、どんな問題が出されても具体的なイメージを自分に刷り込むことができるという大きな利点がありました。

「苦手意識」の攻略法

そしてこれは、「苦手意識」をなくすことにも大きな効果があると感じました。なぜなら、具体的にどのように書けばいいかがもうわかっているからです。熟語や文章の流れを自分で考えることが苦痛だとしても、書くことの流れや構成は大方予想することができるのです。
あとはこの構成の中に、それぞれの要素やエピソードを埋めれば良いだけ。ここまで分かっていれば、書き始めた時点で大分完成系に近づいている訳ですね。

shouron-2weeks2

具体的な「小論文の書き方」

では「小論文の書き方」についてです。出題されるのは、多くの場合、その問題文に対して「賛成ですか?反対ですか?そしてその理由は何ですか?」という質問。まず悩むのは「賛成にするか?反対にするか?」ですね。
しかし、小論文は初めに結論を書くという素晴らしい法則があるため、数分でこの課題はクリアできます。たくさんの解答を読み込んだあなたは、反対した場合と賛成した場合、その後どう流れていきどちらが論じやすく、どちらが得意であるか、既に知っているのです。

筆者は、反論を得意としていました。賛成してしまうケースでは、問題文と同じ内容になりがちでインパクトが弱い、と自分で感じていたからです。筆者が実際に受験で解いた具体的な問題文と解答を記します。

■出題:『「あなたは留守番電話にメッセージを残しますか?」という質問をしたら、10代以下と50代以上では大きな開きがあった(比率を表す円グラフもあり)。これは若者がいつでも連絡を取れると思い込んでいる証拠である。』という主張に対して、あなたは賛成・反対のどちらですか?また、それはなぜですか。

■解答:「この主張には反対である。なぜならば、10代と50代以上の世代ではデジタル文化が違い、生活スタイルが異なる。このことが円グラフの結果を生み出した理由であり、若者と呼ばれる我々世代がコミュニケーションに対する意識を疎かにしているという主張には、到底そぐわないと考えるからである。(以下略。全体で800字」

小論文の勉強時間はたった二週間で最初はもがき苦しみましたが、解答ばかりを読み込んでいった結果、「表現が明確で相手が納得する根拠を述べられること」が最も大切だと分かり、いつの間にかこの感覚が身についていました。あくまでも経験談ではありますが、合格という結果を出した実績があるお話です。

***
二次試験で多く取り扱われる小論文、もしセンター試験で思うような結果が出なかったとしても、ここで巻き返せます。目の前に小論文が立ちはだかっている、苦手で自分には書けないと思い込んでいる受験生のみなさん、ぜひ、お試しください。


横浜国立大学卒業。ライティングオフィス『シーラカンストークス』所属。過去に大学職員、プロ家庭教師の顔を持つ一児の母でもある。趣味は整理収納。