SNSが気になって仕事や勉強に集中できない……。 そんな人は多いだろう。最近はすっかりツイッターやフェイスブックが市民権を得た。旅行や食事の様子を気軽に投稿する人が増えている。
もちろん、投稿する側に悪意はない。でも勉強で忙しいとき、仕事が行き詰まっているとき。ふと開いたSNSでそんなものを見てしまった日には、怒りすら湧いてくる。
今日はそんなとき自分をうまくコントロールしてやり過ごす方法、集中力を取り戻す方法をご紹介しよう。
「科学的に」自分を見つめて冷静に。
以前Study Hackerでは、”メタ認知”というものを紹介したことがある。
これは、
自分の思考や行動そのものを対象として客観的に把握し認識すること
(wikipedia メタ認知)
で、自分を客観的にみることを指す。”メタ認知”能力が高い人は、自己分析を上手に行うことができるだろう。
SNSを見てイラっと来たとき。すぐ機嫌を悪くするのではなく、一度立ち止まってみてほしい。 「おっと今、SNSを見てイライラしてたな。そんな暇はないぞ、自分。今は仕事/勉強が優先だ」 自分を上から見下ろす「もう一人の自分」を作り、意識して自分の今の精神状態を分析してみるのだ。所詮SNS。そう思えば、イライラも引いてくるはず。
フロイトの”防衛機制”を意識してみる。
防衛機制という心理学用語をご存知だろうか。これは精神分析学の父でもあるフロイトが提唱した概念。自分ではどうにもできない現実を受け入れ、社会生活に適応するために人間が無意識のうちに行っている心のはたらきのことなんだとか。
例えばその一つである「抑圧」は、耐え難い苦痛やトラウマを無意識下に押しやり忘れてしまうというもの。嫌なことは忘れてしまう、人の心の免疫反応ともいえるものだ。今回はその中のいくつかを利用して、SNSでの「リア充アピール」に対抗していきたいと思う。
まずは「合理化」。これは満たされない欲求をいわば”こじつけ”によって我慢するというものだ。例えばフェイスブックで、友人がセブ島旅行に行った写真を見つけたとしよう。その時はこうこじつけるのだ。
「いや、俺はこいつが旅行で浪費している間に英語をマスターした。金もかからずスキルアップできたから、俺の方が有意義だ。」
そう考え言葉にすることで、自分の状況も決して悪くないと思えてくるはずだ。
続いて「取り入れ」。これは他人の感情や価値観を自分のもののように感じること。例えば友人がうまそうなラーメンの画像をツイッターにアップしたとしよう。その時は、
「あ、こいつラーメン行ってる。俺がこないだラーメン屋連れてったおかげだな、すっかりハマっちゃって。」
と自分との関連性を考えてみるのだ。すると自分もそこに一役買ったような気分になり、うらやましい…という妬みの感情も消える。
最後は「昇華」。人の「リア充アピール」を見て生まれた妬みや嫉妬の感情を、仕事や勉強のエネルギーに昇華させるのだ。
「こいつこんなに楽しみやがって!俺も負けてられない!」
と自分に喝を入れてみるのだ。要するに気合だ。フロイトも、気合の力は偉大だということに気づいていたのかもしれない。
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いかがだろうか。確かにSNSは気になる。ただ、「所詮SNS」であるのも事実。自分の心の持ちようで、どうにでもなるということだ。そんなに他人を気にすることもない。集中力を高め、旅行や高級レストランより価値ある時間にしてやろうじゃないか。
参考 Wikipedia 「防衛機制」「メタ認知」

