勉強は面倒だし、つまらない。これが大多数の人の意見なはず。

一体、なぜなのでしょうか。

寝る、食べる、友人と遊ぶ、勉強する……。

学生にとってはみな日常の一部なのに、なぜ勉強だけ?

その理由を、科学的に解明してみましょう。

badge_Columns_100なぜ勉強したくないのか。その秘密は「ドーパミン」にあった

みなさんは「ドーパミン」という物質を知っていますか?

ドーパミンとは欲求が満たされたときに分泌され、脳に快感を与える物質と言われています。

ここでいう欲求とは、食欲や性欲といった生理的なものから、他人に認められたい、愛されたいというような社会的なものも含まれます。

そして、「何かを達成したとき」にはドーパミンが多く分泌され、快感を感じ、「またしたい!」と感じるとのこと。

生物の行動はドーパミンに左右されている……。

そのことを端的に示してくれる実験結果を、インディアナ医科大学のマクブライド教授は残しています。

ネズミの脳に細い管を通し、レバーを押すとそこからネズミの脳に直接ドーパミンが注入されるようにする。

するとネズミは、食事も睡眠も何もせず延々とレバーを引き続け、最後には餓死してしまう。

……このちょっと恐ろしげな実験からわかるのは、「動物はドーパミンにより得られる快楽によって動かされている」ということ。

「快感」を感じるからご飯を食べ、水をのみ、生きていられるのです。

「でも、ネズミは下等動物。人間はそんなアホなことしないよ。」

なんて声が聞こえてきそうですが、ちょっと待った。

よく考えてみてください。私たちも、ほんとは「快感」に動かされているんじゃないでしょうか。ご飯を食べるとき、眠るとき、「ああ、これは生存に必要だからしているんだ」なんて考える人はだれもいません。

お腹がいっぱいになったり、ぐっすり眠ったりすると気持ちいいから、そうしてるだけ。

逆もまたしかり、ですよね?

……そう、私たちが勉強しないのは、勉強してても気持ちよくないからなんです!!

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badge_Columns_100勉強が、気持ちよくなる!!「達成感」を利用せよ

勉強して快感を感じるための秘訣は、やっぱりドーパミンにありました。

そもそもなぜ生物は生きるための行動(食事、睡眠、etc)を繰り返すのか。

それはドーパミンの分泌によりそれらの行動が「快感を与えるもの」として学習されているからでした。

ならば勉強の時にも、何らかの形でドーパミンが多く分泌されれば、意欲がわいてくるのでは?筆者はそう考えました。

みなさんは難しい問題の解法を思いついた時、気持ちいい!と感じたことはありませんか?これは難しい問題が解けたという「達成感」に、ドーパミンが分泌され、脳が反応している証拠。「達成感」によるドーパミン、これを勉強に活かしてみてはどうでしょうか。

そこでぴったりなのが小テスト。小テストでいい点をとったという「達成感」を、勉強のモチベーションにしてみてください。

学校や塾では強制的にやらされても、自習のときわざわざ小テストを自主的にやる、という人は珍しいかも。だからこそ積極的に取り入れてみましょう。

別に内容はどんなものでもかまいません。

今日電車の中でやった英単語10個。授業中に出てきた物理の公式5個。

できるだけ簡単なものにすれば、できなくて落ち込んじゃう、ということもないですしね。

何もテストだからといって、勉強を始める前や終わった後といった、区切りの良いときにやる必要はありません。

別にどんな中途半端なタイミングでも良いんです。難しい問題に行き詰まったとき、どうもやる気が起きないとき。その課題を放り出して、小テストをやってみてください。小さな達成感でも、確実にドーパミンは分泌され、それは「快感」につながります。

あなたも今日から「気持ちよく」勉強してみませんか?

(参考)

McBride, William J., James M. Murphy, and Satoshi Ikemoto (1999) “Localization of brain reinforcement mechanisms: intracranial self-administration and intracranial place-conditioning studies,” Behavioural Brain Research, Vol. 101, Issue 2, pp.129-152.

東京都健康長寿医療センター研究所

「勝てる子供の脳」吉田たかよし著


東京大学理科二類所属。県立浦和高等学校および駿台予備校出身。小さいころから自然や生き物に関心を持ち、高校時代に読んだ福田伸一の「生物と無生物のあいだ」に刺激をうけ、分子生物学を志す。テニス歴6年。AKB48の大ファン。