「復習はその日のうちにできるだけすぐしなさい!」
と、ほとんどの人が一回は言われたことがあるのではないでしょうか。 その理由はだいたい「すぐ復習しないと学んだことを忘れてしまうから」とか言われます。 そう言われると何となくそんな気がしてしまいますよね。
でも実はこの通説、間違っていたんです。 「えっ?」って感じですよね。このことは最近の研究で明らかになってきました。 授業が終わってすぐ復習をしただけでは復習をしなかった場合とほとんど定着率は変わりません。
いつ復習すればいいの?
勉強―(間隔1)→復習―(間隔2)→テスト
勉強と復習までの期間を間隔1、復習からテストまでの期間を間隔2とします。 1000人以上を対象に実施した実験の結果、
“間隔1:間隔2=1:5”
という割合で復習を行うともっとも効果が大きいことがわかりました。 たとえば勉強して5日後に復習すると25日後のテストで効果が一番効果が発揮できる、ということです。 勉強してすぐに復習をしてしまうと間隔①は0になってしまいあまり効果は期待できません。 間隔1と間隔2は相互に関連しているので、「いつ復習するのか」という問いに絶対的な答えはありませんが、少なくとも勉強してすぐ、というのは避けた方がよさそうです。
わからないところは放置しない
勉強してすぐ復習することが非効率的だからといって、わからないことをわからないまま放置しておくのはNGです。 復習は一度きちんと理解したものでないと意味ありません。 理解不十分なところがある場合はきちんとすぐ解決しておきましょう。
効果的な復習方法
“中間テスト効果”というものがあります。 これも最近の研究でわかってきたことなのですが、
勉強1→勉強2→小テスト1→小テスト2 (勉強1と勉強2は違う内容)
という順で勉強と復習をすると小テスト①の内容は小テスト②の内容に関係がないにも関わらず、不思議と小テスト②の点数が上がるのです。 この不思議な現象、実は原因はわかっていません。 でもこの効果はたしかにあるので、やってみる価値ありです。
***
この機会に自分の復習方法見直してみてはいかがでしょうか。 単元ごとに小テストができる問題集などを使うと便利ですよ。
参考:The interim test effect: testing prior material can facilitate the learning of new material. Department of Psychology, Kent State University, Kent, OH 44242-0001, USA.

