勉強内容が飛躍的に理解できるようになる要因のひとつとして、ある事項が、他の内容とつながった時が挙げられます。 知識同士が有機的につながる程、記憶に定着しやすくなり、思い出しやすくなります。メモリーツリーやマインドマップが有名ですが、身に着けるまでなかなか難しかったりするもの。 今回は、つなげようとしなくても、その作業をするうちに知識をつなげざるを得なくなる、そんな方法をご紹介します。
絵をかいてまとめる
これは、『マンガ 日本最大のビジネススクールで教えているMBAの超基本』を書かれたかんべみのりさんが実践されていた方法。
かんべみのり著『マンガ 日本最大のビジネススクールで教えているMBAの超基本』(東洋経済新報社、2014年)
かんべさんは転職活動の際に奮起して大学院に入り、その際にあまりにも授業の内容がちんぷんかんぷんで途方に暮れていたそう。 その時に考え付いたのが特技の絵を活かした勉強法。授業の流れをマンガで起こすことにしたのです。曖昧なままだとマンガにできないので授業への集中度は増し、マンガにするために復習しながらマンガにしていくという過程の中で、
自分の中で薄ぼんやりとしていた知識が、ばばばばっば~とすごい勢いでつながりだした。実生活でも「ああ、授業でやったあのことか!」と気づくことが増えた。 引用元:『崖っぷちOLが土壇場で編み出した勉強法とは』
と言います。 このように流れをマンガ化するまでいかなくとも、歴史年代暗記のごろ合わせのところに、自分なりの挿絵を書いたりするのも一つの手。 私も、数学の加法定理などのごろ合わせのところに挿絵を書いたりしていました。 知識として記憶したものを絵として変換しなおしアウトプットすることで、記憶が整理され、定着しやすくなります。
洋書や英字新聞を読む
せっかく覚えた単語や文法。洋書や英字新聞などで、実際に使われているところを見ると、こんなところで出てくるのか!と驚いたり、よく出てくるフレーズを覚えられたりします。 ポイントは、読みたい本を自分で選ぶということ。覚えた文法や単語は教科書の文章にも出てきますが、それはある意味当然なので、感動がなく、頭に入りづらいものです。人間の脳は、意外性のある記憶ほどよく覚えられるようになっています。
私は分数の分子と分母を、お母さんの上に子供が載っている!と覚えていましたが、中学になって分数が割り算を示していると知り、分子÷分母と聞いて、子どもなのにお母さんに割られちゃうの!?とびっくりし、一発で覚えた記憶があります。
また、自分で選ぶ、という自発的な行為は、脳をやる気にするのに一番適したやり方です。ハウルの動く城やシャーロックホームズなど、自分の好きな作品の原作を、洋書で読んでみましょう。私の友人も、英語の勉強はとにかく洋書のハリーポッターを読んでいて、英語の成績はかなり優秀でした。 また、英語ならばペンギンリーダーズやオックスフォードといった、英語を外国語として学ぶ人のために、原作を読みやすく編集したシリーズも出ています。こちらは、普通の洋書よりも手に入りやすく、自分にあったレベルも選べるのでおすすめです。 PENGUIN READERS OXFORD BOOKWORMS 取り寄せになると数週間かかってしまいやる気をそがれてしまう恐れがあるので、できれば近くの書店などに電話で問い合わせなどして見るといいかもしれません。
今回紹介したやり方に共通しているのは、知識をつなげるのを「楽しむ」ということ。 あまり気負いすぎず、自分なりに楽しい方法を見つけることが、理解が深まる一番の近道です。
参考・引用サイト :『崖っぷちOLが土壇場で編み出した勉強法とは』
参考文献 茂木健一郎著/PHP文庫/2010『脳を活かす勉強法』

